ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

2014年08月

クラシックギター弾いてみたいなあ…!と思っている方…
真剣にクラシックギターに取り組んでみたい!と思っている方…
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コストの小品は「舟歌」だけじゃないですよー!

クラシックギターを愛好する人にとって、ナポレオン・コストの「舟歌」は必ずといっていいほど演奏する曲のひとつでしょう。

1805年に生まれたナポレオン・コスト…彼の先輩にあたるソルとかアグアド、ジュリアーニ、同世代にあたるメルツなどと比べると…その存在は地味です 苦笑。

最近ではコンクールなどで演奏会用の作品が弾かれる事も多いですが、小品といえばやはり先にあげた「舟歌」くらいしか思い浮かびません。 もっと良い作品ないだろうか?…と探し続けてきましたがなかなか良い作品が多いのです。

ということで、久々に押上の天真庵さんでライブをやることになりましたので、「コスト小品特集!」にしてみたいと思います。

今練習中ですが、なかなか良い曲多いです。

以下の曲は弾く予定です。

秋の木の葉 Op.41

ギタリストの愉しみ Op.51

4つのワルツとひとつのロンド Op.5

コスト作品以外も比較対照として数曲弾くかもしれません。

チラシはこちら。
20140920


















限定15席。ご予約はお店までお願いします。

19世紀ギターの夕べ〜

ナポレオン・コスト 小品の魅力


2014920日(土)

1930分開演(19時開場)

天真庵:東京都墨田区文花1-6-5 電話090-2673-5217


出演:富川勝智


4,000円(お酒、肴、蕎麦、珈琲付き)


東京都墨田区文花1-6-5 電話090-2673-5217

東京メトロ半蔵門線 押上駅B1出口 徒歩10分

都営地下鉄浅草線 押上駅A1出口 徒歩10分

http://tenshinan.jp/



第39回GLC学生ギターコンクール(生徒さん二名入賞!)

2014年8月16日(日)第39回GLC学生ギターコンクールが開催されました。毎年私の生徒も多数でていますが、今年は二名が入賞。

高校生の部三位:鈴木文乃さん
大学生の部三位:裏川裕太郎さん

IMG_1054

















とりあえず、おめでとうございます!…指導者としては嬉しいことです。ふたりとも学業が忙しい中でがんばってくれたと思うからです。

私はコンクールの運営側(審査側)でもあるので、感想はなかなか難しいですが、自分が審査を担当した第二次予選の大学生の部と中学生の部について審査基準を書いておきます。原則として私個人の審査基準ですので、他の審査員の方にはそれぞれの審査基準があるという前提でお話します。

大学生の部(二次課題:タンゴ):タレガのタンゴが課題曲でした。私の審査基準は以下。
a:タンゴのグルーヴ感
b:低音の処理
c:フレージングと息の長さ
d:イントロの効果的な処理
e:音色とヴィブラートと装飾音

以下詳細に。
aについて:タレガ時代のタンゴがどのようなものであったか?…を感じなくてはいけません。テンポ設定においてはタレガの次世代のギタリスト(及び演奏家)がどのように「タンゴ」のテンポを設定していたかが参考になります。とはいっても最終的にはタレガがどのようなテンポを望んでいたのか?…は想像の領域の話となります。いずれにしても二拍子感(メトリック)を明確に感じながら、演奏していくのは(当たり前ですが)大切となってきます。そこから自然にタンゴのグルーヴは生まれてきます。とはいっても、そればかり強調するとメロディーの流れを阻害するものにもなります。「c:フレージングと息の長さ」も考慮していくと、この曲のテンポ感が分かってくるとは思います。

bについて:タンゴのベースラインの面白さをしっかりと考えてください。音を切るか、粘りをもったものにするか…いろいろな面白さが演出できるはずです。とはいっても、消音を大切に。ベースライン=一本…というふうに基本的には考えて良いはずです。ベースの動きは音程感が大切です。分散和音のようにして弾いている人が多かったように思います。自分がラテンバンドにはいってベースを担当するとしたらどう弾くだろうか?…と考えて、丁寧にハーモニーの推移をベース担当者が演出しなくてはなりません。そして歌の盛り上がりを考えて、ダイナミクスやテンポ変化などをサポートするべきです(もしくはベースが歌をひっぱっていってもよい)。全体として、ベースラインが全体の流れをひっぱっていくような推進力のある演奏をしていた人はほとんどいませんでした。

cについて:フレージングを意識した「息の長さ」を感じさせる演奏者も少なかったです。一度拍子を外して、鼻歌でもなんでも歌ってみること!…その練習を積めば、自然にフレーズの頂点や開始ポイントと終止ポイントの処理が分かってくるとは思います。

dについて:イントロの部分を魅力的にする方法…これを徹底して考えている人も少なかったように思います。「お?何が始まるんだ?」という期待感…というのでしょうかね?…それを表現してほしかった。何人か印象的なイントロを演奏していた人がいました。タンゴのベースラインが始まる直前の「休符+ハーモニクス」の浮遊感と緊張感を演出しきれているかどうか?…いずれにしても正確に楽譜を読み込み、イントロダクションのところの緊張感と先への期待感をしっかりと演出してほしかったです。

eについて:美しいメロディーの曲です。タレガ時代の曲ですので、ヴィブラートを効果的に使ってほしかったです。ヴィブラート=感情の高揚と捉え、どこでヴィブラートをかけるかをしっかりと考えてほしかった。…とはいっても、ほとんどの奏者はヴィブラートかけていないように感じました。そして、装飾音もこの手の曲では「歌の高揚感による声のうわずり」と捉えてもよいので、機械的にならないように。特にスペインものでは、高揚感がメリスマに変形していくように、装飾音の処理を歌唱から捉えることが肝要です。



中学生の部(二次課題:ひな菊):これも私の審査基準を明確にしておきます。
a:低音の処理
b:フレージングとアゴーギク
c:借用和音の印象的な処理
d:音色の多様さ
e:楽譜の正確な読みと「自発性」

大学生の部と同様に以下詳細。

aについて:少なくとも楽譜に書いてある低音の音価について正確に弾いてほしいと感じました。冒頭部の低音は付点四分音符です。ほとんどの奏者がその音価を守っていませんでした(私がチェックしたかぎりで6名ほどで、二次参加者の四分の一ほど)。低音を伸ばすことで得られる効果をしっかりと把握した演奏をしてほしかったです。その他、この曲のなかで低音が停止する部分や、わざと伸ばす部分…たくさんありますので、そこを譜読みの段階で丁寧に分析してほしかったです。

bについて:冒頭部分からドミナントへ向かって高揚して行く部分がありますが、それを音量やテンポの詰め方などで演出できている人はほとんどいませんでした。音高がじょじょに高まって行くだけでも、聴き手は「高揚感」を感じることができますが、認知心理学な観点からみると不十分です。テンポの詰め具合、音量の増大を伴うと、より「分かりやすい演奏」になります。演奏効果というのは聴き手が感じて初めて成立します。悪い言い方をすると、「あ、盛り上がっているな!」と感じているのは奏者だけ…という演奏がほとんどでした。冒頭以外でも、同じ音形パターンの繰り返し(中間部)がありますが、そこにも「積みかさね」の面白さと「じらし」をしっかりと表現して欲しいなと感じました。

cについて:和声学の知識が若干あれば、冒頭に戻る前の借用和音の面白さを素通りするはずはないはずです。本来メジャーの和音であるはずのところにマイナーの和音が来れば、アクセントです。強く弾けば良いのではなく、いろいろな表現があるはずです。時間を長めにとってもいいですし、音色を変えてもよいのです。素通りするのはいけません。なにかやってください。ほか、全般的に和声進行を把握して全体の流れをコントロールしていた奏者は少なかったです。本選の中学生の部の奏者たちは全員すばらしかったのですが、二次課題の時点で「当たり前」にできていないということはとても残念でなりません。この二次課題のレベルでは、本選の表向きの「素晴らしい演奏」=「借り物」としか見ることができません。

dについて:ひな菊ははっきり言ってしまえば、単調に聴こえてしまう曲です。音色を効果的に使って、面白く聴かせるしかありません。もう少し工夫してほしかったです。

eについて:ここからは私見ですが、大切な部分です。楽譜は正確に読むこと!…音価をまずは正確にリアライズすること!…そこからでてくる音楽の効果をしっかりと自分の中に還元すること!…中学生ならばそのくらいの「知性」と「悟性」を持ってほしいと思います。自分勝手なイメージ作りは作曲者のイデアを壊します。この点については小難しくなるのでこのあたりで(分かる人だけ分かってくださいね)。

以上、細々と書きましたが、以上が私の二次審査をしたときの審査基準です。一次審査も私は担当しましたが、全員に言えることは「もっと楽譜を正確に読んでください」ということです。

今なんとなく弾けている…というレベルよりももっと上を目指してほしい。10年、20年後に素晴らしい音楽ができていることを個人的には望んでいます。

いずれにしても、各参加者みなさん努力したとは思います。お疲れさまでした!
また来年、みなさんの努力の成果を見ること&聴くことができることを楽しみにしております!

なお、39回の結果はギターリーダーズクラブホームページにてご覧いただけます。
GLC39回結果



 


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左手の筋感覚を極める!(8月3日ワークショップ)

8月の日曜ワークショップは「左手のスムーズな押弦」について行います。
和音の押さえがうまくいかない…ポジション移動後の和音がうまく押さえられない…といった悩みを解決するための講座です。

やっと当日のレジュメも完成!

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アイデアはエドゥアルド・フェルナンデスの方法に基づいていますが、それよりも更にブラッシュアップ+シンプルにした形で皆さんにお伝えしたいと思っています。


エドゥアルド・フェルナンデスの本についてはこのブログでも紹介したことがあります。ご参考にお読みください。こちら

左手のスムーズは和音連結は基本的なポジショニングと縮小と拡張の組み合わせと綿密な分析ができれば誰でもできます。

その場その場で和音の指の形を考え、その都度瞬発的に押さえて行く方法では限界があります。もちろん、この方法で何百回も繰り返せば、「指自体」が「次に何をするか」「どのような動作をすればよいのか」覚えて行くということは事実です。従来はこういう方法で何回も弾き、指に覚え込ませて行くという練習法がスタンダードでした。

ですが、数をこなすことによって、指に覚え込ませて行くという方法は指への過度の疲労を与えます。もっと効率よく、先を予測して指や腕が「次に向かう指板上の場所へ向かう」感覚を持つことができれば!…それを精緻に分析したのがエドゥアルド・フェルナンデスの方法論です。

居心地のよい場所=ホーム。ここに居たくない場所=アウェイ。

この考え方を指板上の指や腕の動きに応用します。ある和音から次の和音に向かおうとするときに、先の和音を押さえている段階で、「アウェイ」の感覚に持って行きます。次の和音に早く行きたい!…という感覚へ指や腕(もしくは全身)をもっていくわけです。次の和音がホーム。なので、はやくそこへ行きたいという筋感覚を作ってしまえば、先の和音を弾き終わった後、スムーズに次の和音に移ることが可能です。

参考書はこちらです。



8月3日のワークショップでは実際にこの本の考えに基づいて講義を行いますが、よりシンプルに、そしてタブ譜を用いて分かりやすい方法で説明します。初心者でも基本的な考え方が実際の演奏に応用できるようになるように説明いたしますので、ご心配なく。中上級者の方はこの本を講義後にでも読んでいただければ、本の内容がスムーズに入ってきて、更にケーススタディを積み重ねることができます。

あと、左手の準備を分かりやすくするため(分析のため)にギターTAB譜スタンプを使います。関連記事はこちら。(当日はみなさんへ印刷したTAB譜スタンプを配布しますので準備しなくても結構です。)


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こちらのビデオを見ると、より今回のワークショップの内容がわかるかもしれません。もっともっと具体的に&もう一歩先の内容にはなるとは思いますが、ご参考に。



左手の押弦、和音のスムーズな連結を目指す方、是非ご参加ください。
会場、時間などはこちらのブログをご覧下さい!



 


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