ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

2016年02月

2019.8 新サイトOPEN!
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富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
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※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

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19世紀ギターという楽器〜当時の音を楽しむ

さて、今週末ですが、19世紀オリジナル楽器を用いたギターデュオコンサートを行います。

僕が使う楽器は以下の二台。
 

コゲット:製作年1820年ごろ? 弦長630mm

プラッテン為書きラベル テルツギター:製作年1880(ロンドン) 弦長510mm


コゲットは通常の19世紀ギターです。弦も6本、調弦も音域もほぼ現代のクラシックギターと一緒です。弦長がちょっと短めで、内部構造も現代のギターに比べればシンプルです。

写真でご紹介。向かって左がコゲット。右がテルツギターです。
コゲット&テルツ
 

















テルツギターは「3カポをつけた調弦」になっています。

つまり、1弦から、ソーレーシ♭ーファードーソとなっています。つまりフレット三つ分だけ普通のギターより音高いよーってことで「テルツTerz」、英語でいう「THIRD」ということですね。このテルツギターは19世紀半ばに特にウィーンにて流行した楽器です。弦長をみてもわかるように大きめのテナーウクレレといった感じですね。

ウィーン派の19世紀古典音楽にはたくさんのギターデュオがありますが、「テルツギター&通常ギター」のアンサンブル曲がたくさんあります。ジュリアーニやディアベッリなどもたくさんテルツ&通常ギターのための作品を書いています。ウィーン派とはいえないですが、メルツのギターデュオのほとんどはテルツギター&通常ギターのために書かれています。


現在でも特注すればテルツギターは作ってもらうことができますが、まず楽器店などで見かけることはないです。もちろん通常ギターにカポタストをつけて演奏することは可能ですが、響きやプレイアビリティが変化します。テルツギターのために書かれた曲は12フレットを用いることが多いという点も注意すべき点です。これはカポをつけると15フレットになります。ジョイントがあるので、これはとても弾きにくい!…なのでテルツギターを使う理由にはプレイアビリティの点があげられるわけです。


2/27と28のコンサートは、19世紀のオリジナル楽器+ガット弦で行います。つまり「当時聴かれていた感じにとても近い」わけです。といっても、共演者の長谷川郁夫さんも僕も「再現性」を重視しているわけではありません。ふたりとも、「当時の音楽はどんな感じだったんだろう?」と好奇心で動いていったらこうなっちゃった…という感じです。学術的にどーのこーのというわけではありません。


でも、当時の響きや、いまは忘れさられてしまった「音楽の楽しみ」を感じることができると思います。
 

是非、コンサートにおいでください。
20150227-28表


















20150227-28裏

現代ギター2016年3月号からレパートリー充実講座担当します!

現代ギターの2016年3月号から「レパートリー充実講座」を4回連続で担当します。編集部から「是非富川先生らしいレパートリーを!」という嬉しいような悩ましいような依頼を受けました。

自由というのは自分を晒すようで恥ずかしいものですね。とはいっても、嬉しいことも事実です。自分が扱ってみたかったテーマを扱える自由をあたえてくれるというのはとても嬉しいものです。

ということで、テーマは「1950年代から60年代のスペイン作曲家隠れ名曲」にしました。

一回目はバカリッセの「バラード」にしました。バカリッセのこの曲はかつてイエペスが録音していました。とはいっても、LPに収録されたことがなかったためなのか、権利関係の問題なのか…ながらくCD化されていません。秘蔵音源として私も昔カセットにダビングしてもらったことがあるくらい。時を経て、面白いもので、iTunesで最近は入手できます。良い時代になりました。
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ということで、この隠れ名曲を扱うことにしました。とにかく、「美しい曲」です。メロディーの美しさは絶品。そのなかにバカリッセらしい和声の処理と対位法的処理が混在している名曲なのです。

こういう講座を書くことはなかなか難しいのです。技術面ばかりに触れても面白くないですし、「私ならこうします!」と押し付けるのも意味がない。曲に触れてもらって、どうやってアプローチしていったらいいのか…そういうヒントを与えたいのです。あとは弾いた人がどのように自分なりに処理をしていくか…そういう記事にしたいと考えます。レッスンでもそうですが、表現や技術を考えるためのヒントをまずは与えたいと考えています。

今回はそういう意味で「メロディーの歌わせ方のコツ」を曲の解説を通じて読者の方に与えようと思いました。是非本文を読んでみてください。たくさんのヒントを与えたと思います。

次回の原稿も昨日提出しました。
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曲は上の写真みるとわかるかもしれませんが…連載したときのお楽しみで!
テーマとしては「曲全体の構成を考える」です。せっかくですので、全4回の連載を通じて、音楽表現や技術を考えるためのヒントを与えることができればなあと考えています。

ちなみに表紙は益田展行くんです。昨年の僕の京都での演奏会にも来てくれた今後のギター界の期待のホープのひとりです!彼のインタビューも是非読んでくださいね。
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「クラシックギターなんでも相談会」やります!

次の日曜日の「日曜ワークショップ」では、「クラシックギターなんでも相談会」を行います。

クラシックギターを学んでいる方、もしくはこれからクラシックギターをやってみたいなあ!と思っている方…様々な方の疑問質問にお答えします。

普段のレッスンで聞けないことや、他の先生に習っている方でセカンドオピニオンが必要な方まで…お気軽においでください!

詳細はこちら

どなたでも気軽に参加できるように、料金は1000円にいたしました!(今回だけの特別価格)。

参加する方の質問内容によってこちらの判断で時間は増減させていただきますが、できるうるかぎり個人レッスンに近い形でヒントやアドバイスを与えることができればいいなあと思っております。

2/21、気軽においでください!

 

背水の陣をしく〜2/17トークライブを終えて

2/17、本郷三丁目にある「名曲喫茶カデンツァ」さんでのトークライブ、本当にたくさんの方においでいただきました!ありがとうございます。

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「名刺だけは”ギタリスト”だった〜どうしたらプロ音楽家になれるの?」というライブタイトル。なんだか普通にライブをやるより満席???…もちろんゲストの小川悦司さんのファンの方もたーくさん来てくれましたが、本当に楽しいトークセッションでした。

最初はひたすらに私が帰国してからどんな感じで仕事を増やしていったのか…ということをしゃべりました。いくつかの裏技を公開しましたが、マネしちゃだめですよ!…と言ってから、「背水の陣」をしく…という危険な裏技も大公開。自分でしゃべっていて「俺って博打うちなんじゃないだろうか?」と思ってしまいました。

とはいっても、お越しいただいた方には「普通の仕事でも役立つスキルが確認できた」と言ってくださる方もいたので、よかったかなと。

音楽プロデューサーでありギタリストの小川悦司さんとのトークセッションも、こちらの話のひきだしをたくさん開けてくれたような気がします。
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最後は悦司さんとのギターセッション2曲。
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結局ぼくらギタリストなんだよねー!…ということが結論だったのかも(苦笑)。悦司さんのサウンドプロデューサーとしての耳のよさ…それが演奏通じてわかってもらえただろうなあというセッションでした。ぼくも最高に気持ちよくギター弾くことができました。

ギター演奏がメインではなかったのですが、大好評でした!

トークライブっていうのは、実は初めてでした。一体どのくらいの人が集まるんだろう?…どんなことしゃべったらいいのかなあ?…と少し悩みましたが、やってみるもんですね。普段ぼくが「こういう考え方普通だよね?」って思っていても、音楽家の卵さんにとっては「ああそういう考え方もあるんだ!」って思うことも多いようなのです。

それなりに音楽家稼業で修羅場はくぐり抜けていますので、ちょっと特殊なビジネスセンスが身についてしまったんでしょうね、無意識に。

キーワードは「ふられた仕事は断るな」という点と「打ち上げはでろ!」でした。簡単に言えば、仕事しながら勉強しろ!っていうことと、仕事は人からしかこないということですね。

実際、打ち上げは大所帯になりました。アイドルの卵さんから音楽プロデューサー、ワインの大家からミュージシャン、楽器店に勤めている方、楽譜浄書を専門としているかた…新たにたくさんの仲間たちと出会うことができました。そして、改めてトークライブの感想などももらうことができました。

名曲喫茶カデンツァさんからも「また次回もやってください!」と二度目のトークライブオファーもいただきましたので、日程をすり合わせ中です。次回のゲストも打診中です。

ちなみに…2016年4月27日に新宿曙橋Back In TownにてAcoustic Ladylandのライブが決定していますが、ゲストに今回のトークライブのゲストでもある小川悦司さんを迎えます。みなさまそちらもよろしく!

 

バレンタインギターコンサート〜今年で5回目でした!

銀座にあるヤマハホールでの日本ギター連盟ユベントス主催の「バレンタインギターコンサート」が今年も無事に終了いたしました。裏でイーストエンド国際ギターフェスティバルがやっていましたので、集客が危ぶまれましたが、ふたを開けてみればたくさんのお客様に来ていただけました。

日本ギター連盟ユベントスは連盟会員の若手の会です。2009年に結成。その後ユベントス会員の交流を深めるためにガラコンサートなどを行ってきました。2010年末に行ったコンサートは(個人的には思い入れの強いものではありましたが)収益的には大失敗。なんとか挽回しなくては…と思いついたのが「バレンタインコンサート」でした。

2012年2月から「バレンタインコンサート」として銀座ヤマハホールにて行ってきました。なので、今年は5回目にあたります。本当は今回で僕はこのコンサートシリーズを引退しようかなーと思っていました。終演まではそう思っていたのですが…打ち上げでほかの会員から慰留されてしまいました。

なので、来年もでます!(さすがにこれで引退???)

というのも、僕も今年で44歳なので、ぼちぼち若手じゃないなー…という思っております。そして、なによりもユベントスも20代から30代の若手がはいってきており、きちんと動いてくれていますので、そろそろ渡してしまっていいかなあというのがあります。実際、演奏面においてもコンサート企画面においても、力をつけてきていますので。

集合写真でーす。(残念ながら、大島くんがいません。どこいってたー??)
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さてさて…実はことしはグラナドス没後100周年にあたります。「ゴヤの美女」をギターカルテット用にアレンジしました。ずっとアレンジしてみたかった楽曲なのです。リハーサルのときの演奏がYouTubeにアップされております。是非、ご覧ください。


あと、坪川真理子さんとのデュオもすっごい楽しかったです!アルベニスのマジョルカとファリャの儚き人生を演奏。ながーい付き合いですが、なかなかなかったデュオだなーと。
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こんな写真もあります。舞台脇からのショット。ヤマハホールのデザインの感じが伝わる緊張感あるショットですね!
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そのほか、池田慎司くんアレンジのラテンものやトリオなど、全体のバランスもよく今までで一番まとまりのあるプログラムだったかもしれません。来年はもっと良い舞台にしたいなあ!と思っています。

来年のバレンタインコンサートは2017/2/15(水)に決定しました!
みなさまよろしくお願いします!
 
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