ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

2016年09月

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
https://tomikawaguitar.sakura.ne.jp/wp/lesson/
※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

お仕事依頼&お問い合わせは下記メールへお気軽に!
tomikawaguitar@gmail.com

レッスン覚書ミニ〜2016年9月23日〜28日

さて、覚書です。

1:メロディーのコアとなるものは「短い+長い」でひとまりまりを作る。

2:ソルOp.35-16。八分休符と四分音符の音価を正確に守ることが大切。 

3:ゆっくりと練習する。最初はインテンポでなくてよい。「どの時点で左右両手がなにをやるのか?」を確認しながら練習すること。

4:表現のイメージを大切にすること。それは触感であったり、嗅覚だったりする。ビロードの手触りを音で表現できるか?…プールの中の水を押しながら歩いていく感覚をテンポ感で表現できるか…それが結果としてAgogikとなる。最初から「この音符はピアノだね」「ここはリタルダンド」というわけではない。表情記号や音量変化速度変化はあくまでも「結果」である。 

5:音叉で調弦できたほうがよい。電池がなくても調弦できる方法をしっておくことは大切。

6:二声の曲はまずはそれぞれの声部を対等に。音量、音質、まったく同じ人間が二名いるかのように練習する。そこからそれぞれの人格を作っていく。ギターの場合の二声は右手指の「癖」が出てしまうことが多いから、このプロセスをたどるとよい。

7:アランブラ宮殿のトレモロ。p-a-m-i。a-m-iにむかってクレッシェンドをかけていくと拍をまたぐノリがでてくる。

8:ピッチ。SMAPの中居くんとキムタクは実はどちらも音痴。キムタクのほうが若干上手そうに聴こえるのは「フラット」しているから。音程をあてていくのは下からいくほうが上手く聴こえる。ギター演奏においてピッチ調整は「上ずる」ことが多いので注意。中居くんにならないようにね。 

9:「ギタリストの左手指はバレーダンサーの足と一緒である」と言ったのはペペ・ロメロ。踊るときの体重移動と一緒であり、完全に全ての足(指は4本なので4本足と仮定しよう)が指板から離れることはない。片方の足から次の足に重心を移しながら…というイメージで押弦と離弦のアクションを考えることが大切なのである。 

10:ヴィラ=ロボス練習曲1番。pを一振りで。アルペジオp-i-p-i-p-mの部分のpをアポヤンドで、且つアクションを一振りで。スピードアップのコツ。

11:カルカッシ25の13番。メロディーが低音部から内声へ移行していく部分。移行しました!っていう部分を印象的に。

12:自分の中に指揮者をもつことと。小沢征爾だろうが、クナだろうが、カラヤンだろうが、フルトベングラーだろうが…誰でもよい。良い指揮者を育てるつもりで音楽表現を操ろう。 

ギター史〜ルネッサンスギターとビウエラ

さて、日曜日は(公社)日本ギター連盟ユベントスによる「ギター史と和声のワークショップ」でした。

今回はルネッサンスギター持って行きました!

これが「ギターの一番古い形」と言えます。そして、ウクレレの元ですね!
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ビウエラ音楽についてもしっかりと説明しました。ビエウラ音楽のなかにある「ルネッサンス音楽」の要素について丁寧に説明。そしてそれがバロック音楽の演奏美学と作曲美学にもつながってくることを説明しました。西洋音楽のベースメントの知識とも言えますね。

…わからない人…たくさんいるんですけどね。是非わかっておいてくださいねー。西洋音楽の美学と言えることは地道に勉強しないと簡単には理解できません。

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坂場くん担当の和声は前年度に引き続き「和声と楽式のアナリーゼ」を読むという形で進んでいくようです。
この教科書ですね。

和声と楽式のアナリーゼ
島岡 譲
音楽之友社
1964-09-15


良い教科書を丁寧に読んでいく…実はこの形式の勉強法はオールドスタイルですが、正攻法であると思います。ギター史は残念ながら、日本語で良い教科書がないので、僕がオリジナルで教材を作っていますが、和声はたくさんの良いテキストがありますからねー。

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という感じでワークショップはスタートしました!次回は11月です。まだ期日未確定ですので、ギター連盟のホームページでご確認ください!

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あと、ビウエラ伴奏歌曲、あけて今日9/28になりますが、日暮里のBar Portoのライブにてお聴きいただけます!お時間ある方は是非!普通のバーですので、ふらりとお寄りください。

Baroque music in Nippori

出演:藤沢エリカ(歌) 富川勝智(バロックギター&ビウエラ)

2016/9/28wed open19:00 20:00&21:15 2stage

MC 2000円+1drink order

場所:Bar Porto バー・ポルト (日暮里駅東口ロータリーから歩5分 東京都荒川区東日暮里5-40-8

予約:バー・ポルト 03-3891-6444 chokomoja@gmail.com(藤沢)

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ジャンルを飛び越える〜2つのLIVE 9/28&10/2

今週水曜日に日暮里にあるBar Portoにて歌手の藤沢エリカさんとデュオでライブをします。ルネッサンスとバロックの音楽をやる予定です。

そして、来月ですが、次の日曜日は「ねこぢた」というユニットでLIVEをやります。

...ジャンルが違いすぎるなあ〜と思いますが、実は僕のなかではモードチェンジがそれほど苦痛ではないのです。

好き好んで「いろいろな分野」にチャレンジをしているわけではなくて、好きなことを好きなようにやっているだけなのです。とはいっても、好きなことを好きなようにやる=なんでもやる、、、ってことではありません。

好きなことを好きなようにやる=あるジャンルを掘り下げる、、、というふうにも言えます。

ルネッサンス音楽をやっていようが、スペイン音楽をやってようが、ロックをやっていようが、ブリティッシュトラディショナルフォークをやっていようが…あんまり僕のなかでは「違い」がないのです。

どんなジャンルでもできるんだぞ−!!!という強い自信もない。ですが、なにか「コア」になるものを見つける能力はあるみたいです。そのあたりは昔から自信があったかな?

まあ、そんな感じで、2つのLIVE乗り越えてみます。

面白いので両方来てみるとよいかもしれません。僕という人間の「面白さ」がわかるかもしれません。

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Baroque Music in Nippori
9月28日(水) 藤沢エリカ&富川勝智ライブ
19:00 open 20:00-&21:15-(2stage)
ミュージックチャージ:2000円+1drink order 
ご予約:Bar Porto 03-3891-6444 藤沢 chokomoja@gmail.com
Bar Portoサイト


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ねこぢた LIVE@渋谷宇田川町 喫茶SMiLE

2016.10.02 sun. 19:00start 18:30open 

mc \2500+1drink

学割(大学生まで)mc \1500+1drink


出演:ねこぢた(gui.道下和彦 vo.石塚裕美 ba.山田直子 gui.富川勝智)


ご予約:hrmii44-liveinfo@yahoo.co.jp

会場:喫茶SMiLE 

東京都渋谷区宇田川町11-11 柳光ビル本館3階 03-6416-3998


80年代はボストンを拠点に活動、現在は日本Jazzシーン屈指のギタリスト道下和彦。

スペインと日本を股にかけるオープンスピリットなクラシックギタリスト富川勝智。

2度のメジャーデビューを経てオーソドックスなロックスタイルを守り続けるベーシスト山田直子。

シンガーソングライターにして時にヘビメタ、時にスタンダード、ポップス、ロック全てを自分色に染め抜くボーカリスト石塚裕美。


ジャンルを軽く跳び越え、ポップスもロックもアニソンも歌謡曲もすべてねこぢた流に調理してお待ちしています。

五感を刺激する音を体験しに来てください!




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「レッスン覚書」を復活させます!〜レッスン覚書ミニ2016年9月18日〜22日

このブログもながーく続けていますが、かつて「レッスン覚書ミニ」というのを定期的に書いていました。

こんなのです→2010年頃の「レッスン覚書ミニ」

レッスンをしていて気づいたことをメモするという記事です。実はこの覚書がかなり人気があって、今でも「あれ復活しないんですかね?」というリクエストをいただくことが多いのです。

レッスン終わってから、その日のうちに思い出しながら一気にメモしておく→ある程度たまったら記事として公開する…という手順でした。教えるスキルをアップするために役にたっていたんです。そして、結果として後輩ギタリストの役にもたっていたようで、「富川さんの、あのブログの覚書、読んで勉強しています」っていうのを後輩くんにたくさん言われました。

また生徒さんにとっては「ヒント集」にもなっていたようです。自分のことを書いてあるのを探すのを楽しみにしていた人も 苦笑。

ちょっと思うところがあって…復活させてみようと思います。

では、9/18-22までの覚書を!

1:ちりも積もれば山となる、、、「山となったなあ!」と素直に感じる心を大切にしよう。達成したことをしっかりと自己評価することも、学習の段階では大切であるし、精神衛生上もよいに違いない。

2:セゴビアの演奏が全てではないが、彼が行った変更自体に「芸術家としての適切な決断」がある。

3:トローバの「特性的小品集」は、トローバの中でも最高傑作といえるが、セゴビアの録音を聴いて、エディションを作っていく必要がある。

4:カルカッシ25のエチュードの1番〜5番まででかなりのテクニック的なブラッシュアップができる。

5:レッスンに来ているだけでは、先生の教えの数パーセントも理解できない。もし先生が演奏会をやるのであれば、できるだけ聴きにいくこと。どのギタリストも本番でしか出せない音色やエネルギーがある。レッスンだけでは本当の音楽はまねべない。

6:拍感のない演奏は脱線してむりやり走り続ける電車のようなもの。とはいっても拍感ばかり重要視しすぎても、リズムの自由さはでない。このバランスが難しい。

7:「耳で確認をとる」…この言葉を忘れないように。忘れないだけでも、かなり演奏が安定する。滑ったら、端折ったり…しないようになる。

8:例えばフェレール「水神の踊り」のメロディーのシーシーシーシーーという部分。同音反復なので何かしないと。「何もしない」=「同じ音量音色で弾く」という決断もありではある。ただし、いろいろと可能性を探った上での結論であってほしい。

9:脚本読み合わせと考えて譜面をみてこよう。最低限読めない漢字は辞書で調べてくる。表情はつけなくても、きちんとセリフを読めるようにしてくる。…このあたりのことを最初にレッスンに持ってくる前に考えて準備しよう。そうするだけでレッスンはとてもスムーズになる。



 


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フラメンコ専門誌PASEOフラメンコに寄稿しました!〜スペイン音楽史から見るフラメンコ音楽

PASEOフラメンコ(2016年10月号)という雑誌に「スペイン音楽史から見るフラメンコ音楽」という原稿を寄稿いたしました!表紙はこんな感じ。
このpaseoという雑誌は、フラメンコ専門誌としては日本唯一です。

お!ラブリンだ!!!!
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僕が書いた記事はこのような感じです。4ページがっちりと。
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クラシックギターの人の知らない「スペイン音楽史」のこと、そしてフラメンコ専門家の方が知らない「スペイン音楽史」のこと…これら両面に触れています。もちろん、僕はギタリストですから「ギター音楽史」を中心に書いてみました。

図版やイラストも多く、読みやすい記事になっています。ぜひみなさまお読みください。残念ながら大きな書店でないと扱いがないようです。amazonなどで入手するほうが楽かもしれません。


今回、ちょっとしたご縁から頂いた執筆依頼でしたが、実に楽しく勉強しながら書かせていただきました!!!今回は概論的なものだったので、いずれもう少し細かく記事書いてみたいなあと思っています。


 


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