語学というのは恐ろしい。

まず、ラグリマの“ラ”のところにアクセントのない譜面がいかに多いことか!!

まあ、これはフォントの関係もあるので、しょうがない場合もあるんだけれど・・・。

・・・というような話題から「ラ・グリマ」というタイトル表記の楽譜がいまだに発売されているというのも、恐ろしい・・・という話に生徒とのレッスン中、なることが多い。

まあ、ターレガには「ラ・パロマ」(ほんとの作曲家はイラディエルですが)とか、「ラ・マリポーサ」とかいう曲があるので、「ラ・グリマ」としたくなる気持ちも分かるのですが・・・。

「la」はスペイン語の定冠詞なので、中途半端にスペイン語をかじってしまって、分けてしまったのかもしれない。

では「grima」だけだとどういう意味でしょうか?

 

『嫌悪』です!!

もし、「ラ・グリマ」というタイトルを見て、勉強熱心な人がスペイン語辞書でこの単語を引いたのだとしたら、恐ろしい結果になってしまう。本当は「涙」という意味なのに「憎悪」となってしまうのだから・・・。

『ターレガはこの作品を誰かへの恨みを込めて作曲したに違いない!』・・・とかたぶん1000人に1人くらいは思っている人がいるかもしれない。

曲のイメージがまったく違ってしまいますよね。

みなさん気をつけましょう。