昨日の続きです。

チューナーは最近、ものすごく普及してます。便利な道具ですが、その使い方次第では音楽性にも影響がでてくるものです。現代ギター7月号に「チューナーの正しい使い方」というのがあります。是非お読みください。

利点は初心者の段階で、狂った調弦で弾かなくてもいいこと。私がギターを始めた頃は、どうしても最初合わなかった記憶があります。でも、CのコードやG7のコード(トニックとドミナント)の“正しい”響きが耳に心地よく響くようになると、狂った調弦で弾いているCは「うわあ、濁っているなあ…」とか、デチューンのG7は「これじゃあ、本物のブルーズだねえ」という感じが分かってくるものなのです。

ということで、最近レッスンでも、きちんとマニュアルで調弦できる生徒が非常に少ない。「あ、調弦してね〜」というと、ささっとチューナーを取り出して、メーターと睨めっこ。音を聴いているという感覚とはほど遠い。

音叉を取り出して、基準を合わせる生徒は数パーセントかなあ…。

ということで、我が教室では、ある程度のレベルの生徒さんには「マニュアル調弦」を半強制…(する場合もある)。

なぜならステージマナーとして、舞台上でのチューナーの使用は「タブー」だと思うからです。舞台に出る前に調弦したといっても、それも舞台上の照明や空調の関係で、もういちど演奏椅子に座ってから微調整が必要です。このとき、頼りになるのが、自分の耳です。つまりマニュアル調弦で普段から耳を鍛えておかないとダメなわけです。

この機械式チューナーの舞台上での使用はステージマナー上、タブーだと思っていたのが、先日の若手ギタリストの演奏会で見事に打ち崩されました(これは,鬚読みくださいね)。「え?チューナーをヘッドにつけたまま弾いちゃうの?」&「それぞれ各自調弦して、そのまま弾くの?」という違和感があったわけです。誰かの音に“合わせていく”のではなく、各人がそれぞれギターの音をチューナーで合わせて行くわけです。

私としてはアンサンブルは、だれかが基準音を出して(オーケストラのように)、なんとなく皆で調律していくものだと思っていたのですが…。そのようにして、その後も注意深くギターアンサンブルなどを見ていると、結構多いのですね、こういうタイプのグループ。メンバー全員がチューナーを持っていて、各自調弦するというグループが…。これで、「ハーモニー」が作れるんであろうか?…と疑問。

ああ、(みために)美しくない!…と思うわけです。

調弦というのは、実は奥深い作業です。共鳴を聴き取る能力、音の余韻、ピッチの変化…などをいろいろ学ぶことができます。

ということで、生徒さんにも、できるだけマニュアルで&そのあとチューナーで確認&その後本当の最終確認は各自のレベルで耳で微調整(5度音程を弾いてみるとか、自分が弾く調によって微妙にピッチを変えるとか)…というのを勧めているのですが…。みな忘れっぽいのか、癖なのか…きちっとマニュアルで調弦してくれる人は少ないですね。

耳で行う調弦の有益さを説き、標準的な方法&そのほかの方法(オクターブを使った方法や5度音程を用いた方法など)を教えたとしても、次回のレッスンではすっかり忘れて、チューナーをささっと取り出す…。もう、どうしようもありませんね。教えるほうとしては、がっかりします。

「調弦」も「音楽のレッスン」であると思わないと、実に多くのものを見失います。このことを、ギターを学ぶ皆さんには知っていただきたい、と思います。

ということで、現代ギター7月号、お読みください。

(※ついでに、私が書いている「セゴビア・アーカイブ細見」もよろしく〜)

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