さて、来月8月8日〜10日に開催される「あづみ野ギターアカデミー」が目前に迫ってまいりました。

この講習会の目玉に「アンドーヴァー講習会」があります。ギタリストとしては日本唯一の認定教師である井桁典子先生が講座を担当してくれます。

身体の正しい使い方というのは、あまり良く知られていないようです。「自分のからだは自分が一番良く知っている!」と思うのは、けっこう危険です。

アンドーヴァーはいわば「アレクサンダーテクニック」の音楽家向けの“要約”講座といったほうがいいでしょうね。

私はバルセロナ留学中にアレクサンダーテクニックの個人レッスンを2年間受けました。自分の身体のゆがみや悪癖が認識できるまで随分と時間がかかりましたが、認識できると「ギターの弾き方」に随分と変化が起きました。そしてなによりも「冷え性」「肩こり」が直ってしまったのですね。弾き方もだいぶ楽になってように思います。

アレクサンダーテクニックの場合は、先生と生徒がマンツーマンで、先生が身体の使い方を間違っているところをタッチして指摘してくれたりして、段階的に身体の正しい使い方を伝授してくれるというレッスン形式でした。ひとによっては即効性がある場合もあるようですが、私の場合は身体がレスポンスするのに時間がかかりました。

実際に「本人が身体の正しい動きを実感できるようになる」というのが、アレクサンダーテクニックの大事なところなのでしょうね。

アンドーヴァーはあくまで理論的な部分が強いと思います。しかし実際に講義を聞きながら、身体を動かしていると「ああ、そのほうが楽だよなあ」とか「自分の身体でぎこちなく動いていたなあ」とか認識ができてくると思います。

私もレッスン中に、そのような「身体の正しい使い方」を生徒にアイデアとして与えることがたびたびあります。正しいテクニックは正しい身体の使い方とリンクしているものです。この合理的でない(正しくない)身体の使い方から導き出される楽器演奏のテクニックは「合理的ではない」というのが私の持論です。

生徒にはできるならば、アレクサンダーテクニックの定期的な個人レッスンを受講することを勧めたいのですが、時間的にも経済的にも難しい場合が多いです。また即効性があるものではないため、全員に無理やり勧めることができないタイプのものなのです。

ギターの「弾き方」ということに関しては、さまざまな流派、奏法があるように(一般には)思われています。

ターレガ奏法やカルレバーロ奏法…セゴビアが用いていた奏法が究極の奏法である!と断言する人もいますし…情報が多くて困りますね。

はっきりいってしまうと、最後には「自分の身体に正直に」「自分自身のやりたい音楽を作るための」「自分自身の奏法を」生み出さなくてはいけない!ということが一番大事だと思います。

なので、ターレガの弾き方をプジョール教本などをもとに学んでいくことも勉強の過程としては正しいプロセスであるし、セゴビア奏法を完全にマスターしたいと考えて右手のフォームを真似てみることも正しいのです。

カルレバーロ奏法を徹底的に研究してみるのも、もちろん大切です。

上記、いずれの奏法とも相互にそれぞれを否定するものではありません。ここが大事です。それぞれにその奏法の創始者(?)となる人の「合理性」が伺えます。

そして、アレクサンダーテクニックと学ぶこと、アンドーヴァーを学ぶことで、身体の側からの「合理性」が付加されます。もしかしたら、身体の機能性から考えたら上記いずれの「奏法」において「合理的でないもの」が発見されるかもしれません。また上記奏法を身体側から省察することによって更なる技術上の発展があるかもしれません。

結論からいうと、「これが絶対!」という「弾き方」はありません。各自がさまざまな可能性を各種奏法のメソッドから抽出していくしかありません。セゴビア奏法においてもカルレバーロ奏法においても実は共通している概念がいくつかあります。最近はあまり鑑みられていないようですが、イエペスの奏法にも非常に有益なものが含まれて居ますし…。

奏法というのは各奏者、学習者が最終的には「各自の理論」を確立していくべきものであるのです。そのためには、全ての奏法をできるだけ満遍なく「実験」「経験」していき、最後には自分の身体哲学に合致したものを取り込んでいくしかありません。

そのひとつの「経験」として、アンドーヴァーやアレクサンダーテクニックは奏者にさまざまなアイデアを提供するものであると私は思っています。

アンドーヴァーに興味のある方は下記の本をご参考に。

 

 

アンドーヴァー講習会は7月31日まで募集中です!

申し込みは下記からどうぞ!

 あづみ野ギターアカデミー公式サイト

 

 

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