- セゴビア編ソルエチュード20番。このエチュードを3回くらい繰り返した暁には弾けるようになるものである。根性論ではない。様々なギターの運指のパターン、音形のパターンに対する適応能力がついてくるからである。
- カルカッシ25。11番。音価を正確に。難しいかもしれないが、正確に弾く事。
- フリア・フロリダ。版を正しく選ぶこと。ストーヴァー新版の運指は「いかにも」バリオスが使いそうなポジション指定がしてあり、非常に興味深い。
- 版の選定には、作曲家に対する知識、楽譜出版史に関するある程度の知識が必要。ひとつずつ学んでいくしかない。
- アラビア風奇想曲。メロディーのアクセント。これは音には伸びがあること。
- ジュリアーニ。アレグロ・ビバーチェ。ホ長調部分。プランティングを上手く用いて、低音を音価どおりに弾くべし。低音の消音を正確に。
- 左手pの位置について。初心者こそ、手首の状態に注意して、常に場所をチェックすること。手首の可動範囲にも注意。
- 音程感を養うための音階練習。上級者を目指す人であれば必須。3度での進行、4度での進行、様々なパターンで「つながり」と「2つの音の力学」を失わないで練習する。その後、旋律などに集中できるもので、それを応用。たとえば、ホ長調の音階で「遊んだ」後に、ソルの励ましなどのメロディーを弾いてみる。そういう意味で、デュオ曲というものは上級者を目指すために、また音楽的に上を目指すために必須の練習曲となりうる。
- 子どもの生徒。初期の段階から右手のプランティングは必須である。簡単なアルペジオで用いていく。まだ関節のコントロールなど未熟であるから、その関節を固めるためにアポヤンドなどを適宜用いていく。安易に「楽に良い音がでるから」という理由で、アポヤンド主体でのみ、レッスンを行うと、アポヤンドのときに指を棒状に伸ばしてしまう癖がついてしまう。あくまでもアポヤンドとアルアイレの切り替えがスムーズにいくことが最終目標であるから、アルアイレのフォームの中にアポヤンドを交えていき、正しいアポヤンドのやりかたを習得させていくことが「遠回り」にならないと思う。
- さくら変奏曲。ファ→ミのつながり。重要である。すべての部分でチェック。
- 「亡き王女のためのパバーヌ」。左手の押弦が怖い曲。怖いので「見る」。しかし、視覚にばかりたよっていると、よりその恐怖感が増す場合がある。なので、あえて「目をつぶって」弾いてみる。意外に弾けてしまう部分が多いものである。つまり、視覚に頼りすぎて、筋感覚を忘れているという証拠。曲を仕上げていく段階で、さまざまな感覚を用いてテクニック上の精度をあげていくことが重要である。その場合感覚とはなにか?…五感とはなにか?…ぱっと頭にひらめくようにすること。これは普段の「教養」のレベルの問題でもある。
- リズムのトレーニングも初心者には必要な場合がある。手拍子、足でのカウントなどを用いて行なう。そして、それと同じ「運動」をギター上で行なうのだが、それについての詳細なテキストブックは皆無。なので、その場その場で生徒たちにあわせて与えていくしかない。
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