最近、レッスンでよく言っていること、もしくは多くのアマチュアの方の演奏を聴いていて思うこと…それをテーマにちょっとしたブログ講座を行ないます。(だいたい3回くらいで終わるかなあ?…まあ、わかりませんが、ノンビリお読み下さい!)

音楽というのは繰り返されるパターンが基本にあります。

分かりやすいのは「ロック」ですね。だいたいがエイトビート…リズムの反復に安定感があります。そして、それが裏切られるとき、大抵Bメロがきたり、サビが来たりします。

ただし、それがイントロ、Aメロ、Bメロ、サビ…と定型化されていくについて、それは「懐メロ」となっていくのですね。現在のロックはファンクや民族音楽、ラップ、サンプリングなどの新しい要素が盛り込まれていることが多いです。なので、60年代、70年代のロックに馴染んでしまった世代には、現在のロックは「ロックではない!」と思う人も多いはず。

 

さて、ここで、何を話したいかというと、音楽は全てパターンを認識した上で、それを「裏切る」要素を加えることで、絶妙な緊張感をかもし出しているということです。

一定のパターン…それは拍節感であったり、リズムのパターンであったりします。もしくはメロディーのパターンであったり…そして、そのパターンを聴き手は予測しながら聴いていくわけです。それは人間が記憶する動物だからです。

たとえば、ラララー…(一応ドレミで読んでみてください)というメロディーがあったとしましょう。それが2回繰り返される。

ラララー、ラララー

そうすると、聴き手はもう一度「ラララー」が来るんじゃないかなあ?と予測します。しかし、次にくるのが「ララソミー」と違うメロディーがくるわけです。「あれ?何か違うことが起こりそうだなあ…」と聴いている人は思う。

実はそれができるのは、過去に聞いた「ラララー、ラララー」を記憶しているからできるわけです。そして更に頭を使う人は、共通の要素「ララ」になにか意味があるんじゃないかなあ、って思うわけですね。

上記のように音楽というものを聴くとき、人は記憶をたよりに過去と現在進行形で展開されている音を結び付けて聞いているわけです。

そして、演奏家はそれらのことを「認知されやすい」ように表現していかねばなりません。更にいうと演奏家自身もまた、その音楽がその場で初めて誕生していくかのような「感動」をもって演奏しなくてはなりません。自分自身で、パターンと「パターンの裏切り」に「おお!そうくるか!」とか思いながら演奏しなくてはいけないのです。

もちろん、それは舞台の上で行なうべき作業であるわけですが。

譜面を読んでいるときに、演奏家は楽曲の中のそのようなパターンや裏切り、そしてそれらの要素が自身にあたえる「感情」を徹底的に分析し、それを聴衆にわかりやすいように表現するわけです。そしてそれらを表現しながらも、その感動を再体験しながら演奏するわけですね。単純に「与える側」として偉そうにしていては駄目!というわけです。

なによりも演奏というのは音楽を通じて何らかの感情(思想やイメージでもいいのですが)を聴衆と演奏家とか共有することが大切です。でかいことをいいますが、それが「人類愛」につながっていきます。音楽という媒介によって、「ああ、今ここにいる人は同じ感情を共有しているのだなあ…同じことを考えているんだなあ」と思えることが大切なのです。

 

私は通常のレッスンでも、上記のようなことを生徒に教えています。それはやはり「演奏すること」の意義を知ってほしいからです。

だから、自分がその作品の分析をできないで、感情は共有できるわけはありません。なので、生徒さんにはフレーズやモチーフなどは徹底して分析してほしいわけです。最初は段階的に…。やはり簡単なエチュードなどで分析する癖をつけるといいのですね。

そういう意味で、やはりギター作品のなかでは、ソルのエチュードや小品などは格好の教育的作品であるといえます。そして、そういう音楽の根源的な要素である「パターンと裏切り」が明確に示されている点において、ソルは天才的であると(やっと)最近分かってきました。

(余談)

ソルといえば、最近現代ギターがかつて出していた増刊号「ソル〜エチュードのすべて」(名著!)の焼き直し+増補改訂版がでましたね。

現代ギター 2009年04月臨時増刊号 ソル 練習曲と教則本全訳(準拠CD付)
現代ギター 2009年04月臨時増刊号 ソル 練習曲と教則本全訳(準拠CD付)
クチコミを見る

上記本はかつて出ていた(約20年前?)ものの増補版です。今回はCDもついて、お得です。

そして、何よりもソル教則本の全訳がとっても貴重!!

私も今回じっくりと読みましたが(英語では読んだことがあったのですが…)、ソル作品を演奏するヒントを又いくつか発見いたしました。

全ギタリスト必携です。

現代ギターのサイトもご覧下さい。

詳しい内容はこちら!

 

 

さてさて、上記の「記憶と演奏」記事の続きは…また次回!!

 

BLOGランキング(一日ワンクリック!お願いします!!)

音楽ブログランキング

ギター教室ロゴ