左手について最近ブログに書いていることが多いです。

レッスンをしていて、最近、思うこと。

人間だれしも、それまでに築いてきた手や指の動きの癖や傾向があるということです。

「この方向の動きには慣れている」というのがある、ということ(1)。

そして、もう一つ悪癖もあるということです(2)。これは体感覚の問題です。からだのことを理解していないと身体にとって本来苦痛である動きを「正しい動き」であると誤って認識してしまう。これは身体機能をオーバーロードしてしまうので、体のどこかに過度な負担がかかります。

もうひとつ。「慣れていない動きがある」ということ(3)。自分の身体でありながら、それまで意識して動かしていなかったため、コントロールがうまく利かなかったり、無意識のうちに使わなくなってしまった動きがあるということです。

(1)に関して。例えば、左手についていえば、初心者の人は1ポジションを人差し指1フレット、小指4フレットというポジション対応をとることは難しく感じるでしょう。斜めにし人差し指1フレット、小指3フレット・・・という対応で、斜めに「手を握る感じ」で押さえるほうが居心地がいいと感じると思います。これはこれで「正しい感覚」です。いわばカントリーグリップで押さえたほうが安定すると感じるわけです。

但し、この感覚は「慣れているから」なのです。このフォームや感覚を「唯一正解である」と感じるのは間違いです。

(2)に関して。悪癖(身体の機能に関して不合理な動き)は排除していかなくてはいけません。このあたりは説明がむずかしいです。各自、身体の理解度を高めていかなくてはいけません。武道でも、ヨガでも、アレクサンダーテクニックでも・・・究極的に求められているのは「身体の理解」です。各自「正しい身体感覚」を身につけてもらうように研究していただくしかありません(もちろん、普段私が行なっているレッスンでは生徒さん各自にこの正しい身体感覚を得られるように導いてはいきます)。

それは解剖学的な知識であったりします。指の構造や腕の構造・・・明確に認識できることから「悪癖」を理解して処理することが可能です。

(3)に関して。上記(1)に関して・・・で書いたことについて述べれば、いわゆるクラシックグリップは誰にでも身体的負担なく押さえることが可能である!と断言できます。

しかし、そのためには普段使っていない感覚を研ぎ澄ます必要があります。1フレットひとさしゆび、4フレット小指のいわゆるお手本フォームは、「慣れさえすれば」誰にでも楽にできるというのが自論です(もちろん、極端に指が短い人は例外ですが・・・)。しかし、その動きや感覚は普段「使われない傾向」があるものです。

なので、慣れなくてはいけません。しっかりと脳みそをつかってコントロールしていくことによって、「使用可能なもの」になっていきます。


以上のことを踏まえて、12月20日の日曜ワークショップは「ギターの基礎技術」に関して講義をしていこうと思っています。

(下記の本をご用意ください)

ホセルイスゴンサレス ギターテクニックノート/手塚健旨・訳
著者:ホセ・ルイス・ゴンサレス
販売元:現代ギター社

2009年12月20日(日) 午後1時30分〜5時

講師:富川勝智

講座名:「ホセ・ルイス・ゴンサレス ギター・テクニック・ノート」完全活用法

内容:世界的ギター奏者であるマリア・エステル・グスマンをして「全てのギター奏法に必要な基礎練習が書かれている」といわしめたホセ・ルイス・ゴンサレス著のテクニックノート(現代ギター社刊)に基づいて基礎練習の仕方を解説します。練習のポイントを理解しなくては、この本の価値は半減します。是非この機会にこの本の正しい活用法を学んで、基礎テクニックのベースメントを確かなものにしましょう。

費用:参加費 2,000

準備物:『ホセ・ルイス・ゴンサレス ギター・テクニック・ノート』(手塚健旨訳:現代ギター社)、ギター及び足台

申し込み:事前申し込み必要なし。当日会場へ直接お越しください。

 ※会場などの詳細は富川ギター教室日曜ワークショップページをご覧下さい。

すでに幾人か問い合わせをいただいておりますが、まったくの初心者(一回もギターを弾いたことない)以外であれば、誰でも参加可能です。





BLOGランキング(一日ワンクリックよろしくお願いします!!)

音楽ブログランキング blogram投票ボタン

ギター教室ロゴ