クラシックギターってピアノとかヴァイオリンとかよりも「歴史が浅い」とか思っている方…多いと思います。私と同じ業界でもそういうふうに卑屈になってしまっている人、多いです。残念なことです。

ピアノやヴァイオリンは、高級なもの。御上品なもの。教養の溢れる趣味…

一方で、ギターは?…というと…『あの、ジャカジャカかき鳴らすやつでしょ?』というイメージのほうが強いですかね。

なので、ギター史についての正しい知識をプロの方にもアマチュアの方にも持っていただきたいといつも思っています。他のクラシックの楽器に比べて、歴史的にも音楽的にも劣っている部分はまったくありません。自信をもって自分の選んだ楽器を自慢できる様になってほしい。

そのためには歴史やギターの和声の知識は必須です。そうすれば、クラシックギターが長い歴史のなかで発展してきたことが分かりますし、和声を知ればソルやタレガの作品の「深さ」や「ギターならではの妙味」が理解できてきます。

ということで、日曜日9月8日(日)はギター連盟ユベントスのワークショップです。ギターの歴史と和声に興味の有る方は是非ご参加ください。下記から詳細がご覧頂けます。
ギター連盟ユベントスワークショップ(ギター史・和声学ワークショップ)

2013年度としては二回目にあたります。前回の復習も軽く行いますので、初めての方でも気軽に参加してください。和声のほうは下記テキストを参照して行っています。坂場圭介氏が担当ですが、丁寧にやさしーく(且つ厳しく)指導してくれますので、びびらずに。
楽典―理論と実習
石桁 真礼生
音楽之友社
1998-12-10


ギター史のほうのテキストは特にありません。一般の歴史・音楽史と絡み合わせてお話していきます。そして、あるテーマに関して質問を出し、みなさんに考えてもらいます。以下のような感じです(次回使うレジュメから抜粋)。


ルネッサンス期、バロック期を代表する撥弦楽器を言ってください。


一般に「19世紀ギター音楽」と呼ばれるものは「バロックギター音楽」とどのような違いがあったのだろうか?…考えてみよう!


カルッリ、ソル、ジュリアーニ、アグアドについて時代背景と絡めて、彼らの音楽性を定義してみよう!


ベルリオーズとパガニーニは上記ロマン派初期のギタリストたちとどのような関わりがあっただろうか?考えてみよう!


古典期のギタリスト達は最初から6単弦のギターで弾いていたのだろうか?またコストやメルツなどはどのような楽器を弾いていたであろうか?


…上記について、みなさん答えられますか?…「まったくわからん!」という方は是非出席してください。

ということで、9月8日のギター史は19世紀古典からロマン派を扱います。実に面白い時代です。

前回の様子はこんな感じです。
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前回はビウエラとバロックギターを持って行って、受講生のみなさんに弾いてもらいました。今回も楽器を数本もっていこうかなあ、と思っています。お楽しみに!