反復練習には肯定派と否定派がいるようです。

肯定派:何回でもやらないと指に馴染まない
否定派:機械的に何回も繰り返しても無駄である。

反復練習にもふたつの派(考え方)があるというわけです。

「心で弾くピアノ」という本のなかに面白い一節があります。アルトゥール・シュナーベルの息子さんの回想です。

以下、229ページより引用。

ある日、父親のスタジオの外で聴いていたら、たったひとつのパッセージを200回も繰り返していたという。父親が機械的練習にどれほど不賛成だったか知っていたので、なぜこんなに繰り返すのか訊いたところ、「機械的に練習しているのではない、音楽をつくっているのだ!」と父親は反論した。シュナーベルにとって繰り返しは機械的な練習どころではなく、反対に、たえまなく実験を繰り返すことによって音楽をつくる手段を与えてくれるものだったのだ。

心で弾くピアノ―音楽による自己発見
セイモア バーンスタイン
音楽之友社
1999-04-01



ポイントは繰り返すにしても、一回毎に考えながら行うことなのです。技術面でクリアしたい部分があれば、その解決法を考えることが大切ですし、表現面を探求するのであれば、毎回違うアイデアを試しながら行うことなのです。

あのイチロー選手も、ピッチングマシンを相手に3時間〜4時間ほど黙々とバッティング練習をするのだそうです。ただし、ただバットをふっている訳ではありません。一球毎に明確な目標とイメージをもって練習を積み重ねているのです。可能性をためし、アイデアを試しながら行っているわけです。精度を上げるために軌道修正を行いながら練習しているわけです。

なので、反復練習でも2種類あるわけです。
機械的な練習→時間をこなせば上手くなるでしょうか?…ならないでしょうね。。。
頭を使った練習→慣れてくると楽しい作業です!

みなさんも気をつけて練習しましょう。時間だけこなせばいいというわけではありません。脳みそをしっかりと使って無駄のない練習をしましょう。




 


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