クラシックギターに限らず、どんな楽器でも「難所」や「指の動きの複雑な部分」をとりだして、部分練習をするのはとても大切です。

部分練習。ああ、めんどうくさい。しかし意を決してやってみると、部分練習ではできたのに、いざ通してみると「注意する点を忘れてしまう」。

→そして、できない自分に嫌気がさす。

→部分練習をしなくなる

→結局、弾けない部分は弾けないまま放置

…という悪循環に陥ってしまう人が多いのです。

上記の「できない自分に嫌気がさす」というのは誰にでもあることです。しかし、sの心の奥底には「一回部分練習でできたところは、できて当たり前!」という変な自信があるのです。人間の記憶というものを無視した心理構造がそこに見えてきます。だから、一回「やるべきことを忘れた」というだけで、自信喪失する。自信を喪失すれば、「それをカモフラージュする」。

この部分は難しい部分だから弾けなくて当たり前!という開き直りをしてしまう人も多い。

では、どうしたらいいのでしょうか?

部分練習をするAという部分があるとします。 A部分の問題点を抽出。右手の運指が曖昧だなあ、左手の準備は不足しているのだな…いろいろと注意点が見つかるはず。それが見つかれば、Aという部分でその「注意点」に気をつけながら、作業を行うのみです。

ここまではみんなやります。さて、ここから、Aの前の部分から弾いてみる。たとえば、Aの部分が登場する4小節前くらいからやってみる。

そうすると惰性で弾いてしまって、さっきA部分をクリアするために考えた「注意点」を忘れてしまう。結果、A部分は弾けないまま。。。

原因は?…「思い出せないから!」です。A部分にさしかかったときに「これからこいうことをやる!」というふうに思い出されば、クリアできます。

さきほどの「注意点」は短期記憶です。それを長期の記憶にするためには「何回も思い出さなければならない」のです。

ほとんどの人は、A部分のみをひたすら練習し、「注意点」を叩き込みますが、いざ手前の部分から弾き始めると、ほかの部分を弾くことに気をとられて、A部分での「注意点」を忘れてしまうのです。

でも、これは人間の記憶の宿命です。

なので、A部分に差し掛かったときにひたすら「思い出す!」。これにつきます。

人間というのは一度できたことは「できるに違いない!」と思うものです。自信過剰にできています。そうならないためには、脳の記憶についてのシステムをしっかりと理解し、脳みそとじっくりお付き合いしてやるしか対策法はないのかなあ?…と思います。

「できない!」と思ったら、ぼんやりとした脳みそに「おーい!ここで何するか思い出してくれよ!」と声をかけましょう。「脳が忘れてしまうという癖を分かった上で、部分練習を怖がらないこと」…部分練習のコツはこのあたりにあります。



 


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