僕は楽譜コレクターです。趣味=楽譜収集と言っても過言ではない。
楽譜の後ろにある出版リスト的なものを見るとそれを全部集めてみたい・・・というのがコレクター心理です。

ギター曲はピースで発売されています。ある出版社からある作曲家や編曲者やエディション監修者のコレクションが出ている。そうなると、それを全部集めたくなる。

そうやって集めていたものが、その出版社が「合本」にしてしまうことがあります。その時の衝撃と言ったら!

何年もかけて、一曲ずつ集めてきたものが全部一冊に!!!!・・・そんな経験をかつてもブログ記事にしております。

この記事

アリリオ・ディアスのエディションは本当に一曲ずつ、ピースを集めたものです。彼が生きているときに合本になって、ぜーんぶ入手しやすくなったのはギター界のためにはとても嬉しいことだったのですが、今までの努力は一体なんだったのか・・・などと、ちょっと悔しい 苦笑。

さてさて、最近こういうものが出ました。

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かつてピースで全音楽譜出版から出ていたクラシックギターピースが合本で!!!

出てしまいました。

全曲という訳ではないので、セレクションなのでしょう。今までなかなか入手しにくかったものや海外版では高かったものが安価で手に入ってしまうというお買い得感満点です!



この中にはタイトル通り、湯の町エレジーなどの懐かしの演歌ギターっぽいクラシックギターアレンジが収められているのですが、しれーっとファリャの「ドビュッシー讃歌」が収録されています。トローバのソナティネも入っているので、とってもお買い得。それぞれを輸入版ピースで買ったから、結構しますから。



これにはなんと!!!ジュリアーニの120のアルペジオが入っております。まー、今はファクシミリ版で当時の出版譜でpdfなどで無料で手には入りますけどね。でも、この全音版の綺麗に浄書されたものは僕も修行時代重宝したものです。
人見徹先生の「六段の調べ」も隠れ名編曲ですよ。

さてさて、もう一冊。



これが一番、すごいかもしれません。
芳志戸幹雄先生編の「聖母マリア頌歌集」が収録されているのです。名編曲なのですが、ずーっと入手困難なアレンジだったのです。この一曲のためだけでも購入の価値あります。

…という風に、超お買い得です!とりあえず買ったらいいんじゃないかなあ?と。

個人的には戦後日本のクラシックギターという楽器が「演歌」「ラテン」「フラメンコ」「純粋はクラシックギター楽曲」とクロスオーバー的に扱われていた時期のピースがいい感じにセレクトされていて、当時の雰囲気を感じ取れるという意味でも、楽しい。

ということで、実は全音ギターピースも色々持っていたのですが、、、ちょっと悲しいです。ですが、入手困難だったものや、レアなものがまとまって手に入ることはとても良いですね。


そして、とにかくジャケがいい。顔がいい。ちょっとレトロな感じがしますが、それが楽譜の美しい顔となっていたのだなあと。

合本の悲しみと喜び、ここにあり。