とりあえず3月のメインは「わたしたちのスペイン」発売記念コンサートに専念しておりました。3/20が本番でしたが、今一週間ほど経って、少し客観的に感想を書いてみたいと思います。

自分たちの自主企画で、歴史ある杉並公会堂での公演。力はいりましたー。お客さんちゃんとくるかなー?とひたすら心配 苦笑。蓋を開ければ満員御礼だったので、よかったーと。

集客面ではギリギリまで不安なものです。とはいってもメンバーはいつも通りのスペインギターフェスタメンバーなので、安心。前日のリハもサクサクと。でも前向きに新しいウェーブが生まれます。そして、さらに本番でもレコーディングと違うフィーリングが生まれるのは流石のメンバーです。

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当日は大きなトラブルもなく・・・途中MCのタイミングを間違って坪川さんを「いってこーい!」と送り出してしまい、舞台上で坪川さんがあたふたしたりしてましたが、それはそれで愛嬌ということでw

もう5年も活動しているこのメンバーですが、普段はそれぞれの活動をあれこれしております。みんな立派なソロ奏者でありながらも、いろんな場所で演奏して、いろんな分野のアーティストと共演して…そういう経験を持ち寄るのが、このグループの面白さなのだなあと。

杉並公会堂での演奏動画も編集が終わり、全て見てみました。ああ、レコーディングとは違うなあと。とはいっても、レコーディングが不完全という訳ではありません。レコーディングという作業は客観視を余儀なくされます。ある種、冷酷に「この録音物を客観的にお客さんとして聴いたらどう思うか?」という点をひたすら考える場なのです。一発勝負の演奏会とは違う観点で眺めてしまうものなのです。

その作業をレコーディングのためのリハ、そして、録音当日、その後は編集作業を通じてひたすら繰り替えることになります。その中でリスナーとして客観視を続ける訳です。

基本的に「いい演奏」になります。でも実は演奏はそこからが勝負なんですよねー。さらにそこをのりこる演奏が出てくるものなんです。

それが感じられた本番でした。

本番ならではのそれぞれの奏者の個性が感じられたという意見も多数。それでいてきちっと音楽の方向性はあっている!・・・そんな感想を頂けてとても嬉しい。

池田くんのキラキラとした色気のある音色。
坪川さんのさらっと聞こえながらも丁寧で骨のある音色と池田くんとのコンビネーション。
東くんの骨太でキリッとした和音や旋律の強さ。
岩崎さんの堅実ながらも、グルーヴを生み出す低音。

センターにいるのは僕なので、それを全て聴く喜び。中間管理職って悪くないです 苦笑

という訳で、CDもそんなみんなのバランスを感じ取れる録音になっております。左右のいい感じのミックス感はヘッドフォンで。全体をまるっと聞きたいならステレオで。色々と楽しめます。
都内クラシックギター専門店でも発売開始をしております。是非とも手にとって聴いてみてください。

Amazonでも取り扱いを開始しております。

わたしたちのスペイン (Querida Espana)
スペインギターフェスタ
SGF
2019-03-20



これからも演奏は続けますので、まだ生で聞いたことない方はぜひ!
生で聴く前にとりあえずCDを!

よろしくお願いします!

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わたしたちのスペイン〜Querida Espana
演奏:スペインギターフェスタ(池田慎司、坪川真理子、富川勝智、東隆幸、岩崎慎一)
(スペインギターフェスタSGF001
税込価格 2700
2019320日リリース

同時期にスペインに学んだギタリスト、池田慎司、坪川真理子、富川勝智、東隆幸、岩崎慎一によるスペイン音楽曲集。収録曲は、ファリャ、アルベニス、グラナドス、モンポウ等のスペイン国民楽派による作品から、スペインの国民的オペレッタであるサルスエラの音楽や民謡などと幅広い。演奏される機会の少ない名曲にも光を当てつつスペイン音楽とギター音楽の可能性を追い求めた、5重奏&3重奏によるアルバム。


曲目 1. バレエ組曲<三角帽子>より「粉屋の女房の踊り」/M.デ・ファリャ〜岩崎編
2. サルスエラ<口づけの伝説>より「間奏曲」/ソウトゥーリョ&ヴェルト〜岩崎編
3. サルスエラ<アロンソの舞踏>より「間奏曲」/J.ヒメネス〜池田編
4. 歌と踊り 第8/F.モンポウ〜坪川編
5. オペラ<ゴイェスカス>より「間奏曲」/E.グラナドス〜岩崎・池田共編
6. サルスエラ<水と角砂糖とアグアルディエンデ>より「間奏曲」/F.チュエカ〜東編
7. サルスエラ<ラ・グランビア>より「ネズミたちのホタ」/F.チュエカ〜坪川編
8. ゴヤの美女/E.グラナドス〜富川編
9. 鳥の歌/カタルーニャ民謡〜岩崎編
10. サルスエラ<アロンソの結婚>より「間奏曲」/J.ヒメネス〜岩崎編
11. バレエ組曲<恋は魔術師>より「魔法の輪」/M.デ・ファリャ〜岩崎編
12. バレエ組曲<恋は魔術師>より「火祭りの踊り」/M.デ・ファリャ〜岩崎編
13. <子供の情景>より「庭の乙女たち」/F.モンポウ〜岩崎編
14. サルスエラ<ラ・ドローレス>より「グラン・ホタ」/T.ブレトン〜池田編
15. ペル トゥ プロロ/P.ヴェントゥーラ〜東編

5重奏:池田、坪川、富川、 東、岩崎(#1,2,5,6,10,13,14,15
3重奏:池田、富川、岩崎(#3)/池田、坪川、岩崎(#4,11,12
東、富川、坪川(#7)/池田、東、富川(#8)/富川、東、岩崎(#9
エンジニア&ディレクター:笹井慎二
カバーデザイン: tecnico designs
2018116日〜8日録音
所沢市民文化センターミューズ キューブホール(埼玉県)


「・・・有名曲も含まれているが、日本では耳にする機会のないサルスエラの楽曲から多く採られているのは、さすがにスペイン通ならではの選曲であろう。・・・メンバー各々が手掛けた編曲はいずれも的確にパートを振り分けており、彼らの技量とも相俟って抜群のアンサンブルを聴かせている。・・・躍動感・重量感だけでなく、ファリャ、モンポウなどで聴かせる絵の具を一色ずつさっと描き重ねていく印象派風の音の連なりも非常に趣き深い秀演である」(中川政弘〜「現代ギター」4月号 新譜案内より抜粋