ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

日記

2019.8 新サイトOPEN!
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※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

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音を聴く〜聴きたいもので自分を知る

レコードを聴く。誰と聴くかで別の聞き方ができるものです。
定期的に「回すぜ」というイベントにゲストで呼ばれています。ホストは久保田洋司さん。


作詞家として作曲家としてすごいキャリアを持っている方。もう10回くらいゲストで呼ばれています。実は久保田さん若い頃にクラシックギターをやっていたり、普段普通にクラシック音楽を大好きで聞いていたりします。

毎回、ちょっとコアなレコードを持って行ってかけています。そして久保田さんとあれこれお話をする。それがこの「回すぜ」というイベントなのです。久保田さん、さすが名作詞家ですので、ボキャブラリーが多い。毎回楽しくお話ししています。

自分がセレクトするレコードってやはり「これ聴きたいよね」という意味があるわけです。それを人前で話すわけですから、客観的にならざるを得ない。このあたりが自分でも面白い。

なぜその音を聴きたいのか。その辺りを掘っていくことで、たくさんのものがわかるのです。その時の自分の気分、過去と現在の聴き方の違い…あれこれが浮き彫りになっていく。

ということで、11/8の「回すぜ」でかけたレコードは5枚。


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セゴビア「ギターと私」:これに収録されている基礎練習がこのまえ池田慎司さんと岩崎慎一さんとのコンサート後の飲みで話題になりました。このレコードはA面がセゴビアが自分の若い頃のことを語るという内容で、そこに基礎練習が収録されているのです。その音色はオンマイク気味で非常にリアル。弦をブッシュする感覚やスラーの指板の音などがリアルに。実はこのB面に収められている「練習曲」がとてもとても名演なのですが、イベントではかけませんでした。時間の関係で。

サビヨキ:ラウダバーラ「ユニコーンのセレナーデ」をかけました。スプーンつかうクラギ曲です。前衛といえば前衛なのでしょうね。そういえば、昔この曲弾いていたなあーと。現代音楽ではあるのですが、どことなくフィンランドを感じるのです(行ったことないけど)。ちょっと不思議なお伽話的な印象を受けるのです。だから大好きで何度も若い頃聴きました。サビヨキという人はフィンランド人だったはずですが、それも原因かもと。やはりお国柄。先日のホセ・ルイス先生の追悼公演ではないですが、自然にその人が背負っているものが出てくるのかもなーと思います。だから、良い音楽になっている。そんなことに最近気づきました。

カルメンマキ&OZ:「崩壊の前日」。ある意味はっぴぃえんどよりも日本語ロックを感じる。強い日本語。そして春日さんのギターの音圧と存在感はワン&オンリー。しっかりと楽器を鳴らす技術。太い音は今の若い人にはきついかもしれないけど、こういう音圧感はレコードで聴くとすごくわかる。クラシックギター弾きではあるけど、結局僕はそういう「音」が好きなんだなあーと。

セゴビアのボッケリーニ(カサド):ああギターの音って美しいなーと思う名盤。オケの縛りのなかでのセゴビアのうたいまわしの妙。そして、何よりも先に聴いた「ギターと私」の手元で録っているようなギターの音がホール(人工リバーブ?)の中でこういう結果になるのかーと再確認。だから逆にいうと「ギターの私」からは膨大な学びがあるのだなあーと。

イエペス:ゴンバウのベルエポックをかけました。実はこれ、留学中にとある講習会の受講生が弾いていて知った曲。彼に楽譜コピーしてもらってすぐ練習したなあー。久々に弾きたくなりました。イエペスのすっきりとしたギターの音の出し方がこの世代の作曲家の特色であるフランス近代音楽感にぴったりとしている。とはいえ、さすがのギターの音の「ひねり出し」方があって、やはり好きだなあー。

聴きたいもので、自分の感性の確認ができるものです。たまにこういうことをメモしておくのもいいもんです。

そういえば、イベント時に久保田さんと撮った2ショットがあったなあ。

これ。楽しそうでしょ? 是非みなさん次回のエムズカンティーナのイベントの時には遊びに来てくださいねー。

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(エムズカンティーナのオーナーTさんにもらった「ガメラ対レギオン」の公開当時のポスター!僕は平成ガメラのファンなのです)

セミナー→理事会→中世音楽

謎のタイトルをつけてしまいましたw ここ一週間くらいを日記形式で。

日々ドタバタと過ごしております。4/22の現代ギター社のセミナー、好評にて終わりました。ドタキャンが出たのがとーっても残念。敵前逃亡???…まあ勘繰らないようにいたしましょう。

当日のスタッフIさんの感想をこちらに引用しておきますね。

本日の講座は、ソルフェージュのさわり、ダイジェスト版といった内容。ギターを学ぶ方にはソルフェージュを経験したことのない方も多く、またなかなかその機会のない方も多いのではないでしょうか。さらに、本格的にソルフェージュを受けるとすると、習得までにはなかなかに時間がかかります。
そんなソルフェージュについて、本日の講座を受講された方は、あのたった2時間で、それがどのように演奏に生かされるかまでを、目から鱗が落ちるように知っていただけたのではないでしょうか。
私も非常に良い勉強をさせていただきました。(役得で申し訳ないです。)

たまたま会場がGGサロンだったので、ステファノ・グロンドーナ氏の通訳をしたことを思い出しました。

このブログにも記事を書きました。

割とグロンドーナ氏が言っていたのは音程感のことだったなあーと。ある音へと向かう前にきちんとエネルギーを考える。フレットを押さえて発音するだけではそれは「楽音にはならない」ということですね。

そんなことを思い出しながら行ったセミナーでした。実際に旋律の力関係だけをソルフェしてから最後に答え合わせで楽譜を提示するという形で行いましたが、見慣れたはずのギター小品やエチュードでもまるで違う印象を受講生全員が持ってくれたようです。それだけでも「音楽の基礎」の入り口には皆さんたてたのかなあーと。


さて、4/24は公益社団法人日本ギター連盟の理事会。代表理事として議長つとめました。その前に細かい議題の設定や資料作成などもあれこれあって、割と理事会に至るまでが大変。そんな仕事もギター界のためであると思えば、なんとかできるもんです。ギター連盟はとにかく様々なイベントをやっているので、その全体の流れを把握するのがなかなか大変です。普通のギター協会だとコンクールを年一回やってだいたい終わりですから。その辺りが違うのですよね。

というわけで、手伝ってくれるプロギタリストの方、是非日本ギター連盟入会してくださいねー!

で、4/25火曜は洗足の授業日。覚書はインスタでみてくださいね。


授業終わって、夕方から久々のイベロリベロライブ。今回も聖母マリア頌歌集縛り。
やればやるほど面白いカンティガス。解釈のアプローチは無限大です。このメンバーだからかもしれませんが、毎回本番のインプロ度が多め。




てな感じのこの数日。数日おきに違う脳みその部位使っている気がします。まあ、いいのか。そういう音楽家の人生なんです、僕のは。

打ち合わせで日本庭園(三渓園)〜知ることの連鎖

今日は横浜にある三渓園を訪れました。秋口くらいにこちらで演奏する予定なので、そのコンサートの企画プロデューサーと下見に行ってきたわけです。映像作家さん(演奏の様子を収録予定)も一緒。

お天気の良い日でしたので、とても気持ちいい。
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正直いうとプロデューサーさんから「三渓園」という場所のことは初めて聞きました。最初にお話をもらった時にこの三渓園というのを作った人が戦前の日本における「芸術家のパトロン」であることを知り、せっかくだから勉強してみるかーと。



こんな本を読みました。松方コレクションや大原美術館のことは知っていましたが、原三渓さんについては全く知らず。この本では原三渓さんについてかなりページ数が割かれており、詳しく氏の芸術への貢献を知ることができました。

この本から事前に予備知識があったので、期待度マックスでいきましたが、それを上回る「美しさ」!

場所自体が「美術館」なのですね。風景と歴史的な建造物が作り出す美術館。

今回は打ち合わせということがありましたので、のんびりと散策することはかないませんでしたが、時間ある時に個人的にもう一度行ってみようかなと。季節ごとの風景も楽しんでみたいなあーと。

そして、もう一度上記の本も読んでみようなんて思っています。

こうやって一つ仕事が増えれば、知ることが増えます。人生って知らないことばかりだし、まだみていない美しいものはもっとあるのでしょうが、やはり自分の周りから少しずつ発見していかないとなあーと。

午後は戻ってきて少し練習して、週末はワークショップもあるのでレジュメの下書きをして、夜からはオンラインでのワークショップ。

ホセ・ルイス・ゴンサレス先生が書いた「テクニックノート」の講座です。

SGFAシーズン3























テクニックノートをじっくりやりながら、受講生の方に伝える言葉を考えていると、やはりこの本は不快なあーと。今回の講座はあえて事前にテキストを作らずにやることにしました。自分の身体で覚えている感覚を(事前に)言語化してしまうと、この本を学ぶ人たちの身体感覚を奪うのかなあーという配慮です。

見る前に飛べ。

まずはやってもらって、少しずつ考えていく。そういう講座にしたいなと思ったのです。

実際、自分がやりながら「こういうことも気をつけてくださいねー」という感じで進めていったのですが、後で動画見返してみるとなかなかな発見が自分でもあるんです。

奏法っていうのは面白いし、奏法伝授の方法っていうのも面白い。何れにせよ、受講生の方の考える可能性を奪わないように余地のある講座をしていければいいなーと思っています。


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授業始まる(「ギター奏法演習」)〜そして、寝ること

明けてしまいましたが、4/18から僕の洗足学園音楽大学での担当授業がスタートしました。「ギター奏法演習」という授業です。

簡単ですが、授業の内容メモ書いておきました。インスタです。

授業終わって、ぱぱっと電車の中でアップ。これ、2022年度毎回やっていたんです、フェイスブックの投稿で。写真は常に「シルバーマウンテン」という洗足学園音楽大学の施設(コンサートホールです)。

終わった後のランチなども載せて。午後からは渋谷の教室でがっちりとレッスンが入っている日なので(夜12時過ぎまでほぼ満席)、ここで食べておかないと死んでしまうw

洗足での授業後から午後レッスンスタートの2時間ほどでランチを済ませたり、必要な買い物したり、たまーに珈琲飲んだり。脳みその切り替えの時間。

割と忙しく生きてきましたが、30代の時のような「睡眠時間平均3時間」なんてのはもうできないですね。割と睡眠時間はがっちりと取るようになったし、意識的に休みをしっかりと取るようにもしました。

考えてみると、45歳くらいまでは働きすぎたような気がしてます。42歳くらいまでは限界まで働いていて、生徒も週に60人近く。午前から夜中まで教えてました。で、その辺りから少しずつ仕事量を減らそうと思っていたのですが、教本執筆やレコーディング、様々な音楽演奏グループへのお誘いがあったり。おかげさまで演奏の依頼も割とあったりします。

その中でいい感じに「自分のやりたいこと」「自分が働きたい現場」を残していく作業をしていきました。おかげさまで49歳あたりまでだいたい整理できたかなー?という感じ。

それでも、自分に投げられた仕事は受けてしまうものですし、好奇心もまだまだあるのでやりたいことも増えてきてしまう。簡単に言えば、どんな仕事も楽しんでしまう体になってしまった 苦笑

なので、洗足学園音楽大学での授業もログを残すのです。残せば、割と発見がある。

とは言え、年齢的な部分もありますので、無理は効かない。なので、寝ることだけはしっかりとしようと。そして、個人的にオフ日はしっかりと取ることにしようかなと。そう考えてここ数年生きてます。そして、好きな映画を見る時間、好きな音楽を聞く時間、好きな本を読む時間、ぼーっとする時間を1日の中で作るようにしています。

意図的に作るというよりは、勝手にそうなってしまっているのかもしれませんね。元々が「四畳半でこたつに入りながら一日中テレビを見ていたい」タイプなのだろうなあーと。だから、仕事詰めても、いい感じでサボれる。サボっても罪悪感がない。

そんな性格なので仕事が無理やりやってくるっていうくらいが良いのだろうなあーと。

というわけで、明日はまた面白そうな現場行ってきます!打ち合わせなのですが、話に聞いてから「憧れの場所」となりました。それはまたこちらでご報告しましょうね。ああ、楽しみ。





発表会で思うこと

昨日、第55回発表会が終わりました。

参加者各自思うところはあったようですが、「上手くいった」とか「上手くいかなかった」ということよりも大切なのは「舞台上で冷静に自分ができたことと(やろうとして)できなかったことを分けること」です。

なので、発表会に出る前は生徒さんの現状を把握して、本番でどういう目標を立てるかということを中心に指導することにしています。

1番まずいのは「なんとなく上手く弾きたい」ということ。抽象的なのが1番まずい。

とりあえず暗譜で弾ききることを目標にしても良いし、ダイナミクスをしっかりつけて弾くとか、メロディーをしっかりとピックアップして弾くとか。なんでも良いので「目標」を明確にしておくことが大切なんです。

そのためには自分の現状把握が大切。このくらいはできるだろう…ということを数週間前に把握しておくことが肝心です。

今回出演した生徒さんたち、その意味では皆きちんと課題を設定して弾ききれていたようです。よかったよかった。皆さんが演奏した楽曲を挙げておきます。

第一部 13:05-

ワルツ(カルッリ)

エチュード ニ短調(コスト)

タンゴ・アン・スカイ(ディアンス)

エチュード44番(カルッリ)

月光(ソル)

Op.31-23 Op.35-22(ソル)

タンゴ3番(フェレール)

Op.31-6(ソル)

ノクターン(ヘンツェ)

緑の木陰にて(ヘンツェ)

アダージョOp.60(フェレール)


第二部 14:15-

亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル)

メランコリー(フェレール)

エボカシオン(アルベニス=リョベート編)

木洩れ陽のロマンス(吉松隆)

雨のアラベスク(吉松隆)

アメリアの遺言(リョベート)

アベ・マリス・ステラによる二声(カベソン)

プレリュード1番(タレガ)

オートゥイユの夜会(コスト)

プレリュード1番〜5番(タレガ)


第三部 15:20-

序曲(カルッリ)

Op.31より13番、11番、15番、16番、14番(ソル)

プレリュード3番(タレガ)

ギター讃歌(E.S.デ・ラ・マーサ)

ロートレック讃歌(E.S.デ・ラ・マーサ)

「もしも私が羊歯ならば」による序奏と変奏Op.26(ソル)

ラグリマ(タレガ)

アランブラ宮殿の想い出(タレガ)

グラナダの花(A.バリオス)

盗賊の歌(リョベート)

ジュラの思い出(コスト)

スペイン風セレナーデ(マラッツ=タレガ編)



あと、インスタの方にも当日の様子挙げておきましたので、是非どうぞ。

昨日は午前中は洗足学園音楽大学の方のオープンキャンパスに行って、入学予定者のレッスンをしてきました。明日から「ギター奏法演習」の授業もスタート。今、テキストを作ったところです。明日はガイダンス的な内容ですが、新年度の履修生徒さんどんな感じかなー?と楽しみではあります。

昨年度はfacebookの投稿の方に「授業の覚書」をアップしていて、割と後輩ギタリストとかにも好評でした。なので、今年度はこっちのブログの方にもあげようかなーなんて考えています。

今日は今日で、午前中からイベロリベロのリハ。この様子(リハ動画)もインスタにアップしてます。聖母マリア頌歌集って本当に楽しい。おそらくこのメンバーだからなのでしょうが、インプロ的にアレンジしていく過程がとても良いのです。



普段クラシックギターもこのくらい「その場で音楽を作っていく気持ちよさ」の中で弾くことができたらなあーなんて思うのです。

そういうわけで、明日もまあまあ忙しいのですが、朝から頑張ります。

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