ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

音楽本

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技術を磨く〜JLGテクニックノートから学べること

9月4日は日曜ワークショップです。今月、来月、再来月とテーマを「ホセ・ルイス・ゴンサレス ギターテクニックノート」にしぼっておこないます。(詳細

詳しくは「日曜ワークショップ」のブログを見てください。→こちら

毎年、この日曜ワークショップでは年末に「ホセ・ルイス・ゴンサレス ギターテクニックノート」(以下、JLGTNと略します)のまとめ講座をやっています。

このJLGTNはタレガ以降セゴビアあたりまでのギターテクニックをまとめたものと言われています。使い方次第では現代奏法まで網羅できる内容となっています。解説は極めてシンプル。それゆえに使い手次第で「毒」にも「薬」にもなります。

今まで、独学でこの本をやっている方で「毒」になってしまっているなあ…という方をたくさん見かけました。

なので、「薬」にする講座を毎年末に行っていたわけです。もちろん、今年もそう思っていたのですが…。もう少し早めにこの講座をスタートして、数章ずつ行っていき、年末にどかっと「総まとめ」するのはどうだろうか?…そう考えました。

毎年末に数時間の「まとめ」講座では、全部の練習を網羅できません。なので、数章ずつ受講生の方と「ひたすら音をだしていく」方法で勉強していき、このJLGTNの内容をじっくりと体感しながら、あとで脳みその中で整理する勉強の仕方をしたいなあと考えたわけです。

ひたすらJLGTNの内容をみんなで実践していきましょう!指を動かしながら、あとでポイントを脳内で整理できればといいかなと考えています。

GG431 ホセルイスゴンサレス ギターテクニックノート
ホセ・ルイス・ゴンザレス
現代ギター社
2008-08-26


この本ですが、持っている方は是非。なくても、ワークショップには参加可能です。みなで同じ練習をやっていきます。もちろん「毒」になっていかないように、練習の仕方やポイントは教えます。

是非、日曜日ご参加ください。

 



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出版物に歴史あり〜我がアレンジの旅

昔、ヤマハの出版物のためにたくさんアレンジをしておりました。

それが最近また再編集されて出版されたようです。
Amazonでもなかなかのランクに入っています。(一時期はクラシックギター著作部門で一位!)




元の本はこちらでした。
今は絶版。Amazonさんだと中古で8000円近くついています(うわあw)



実はさらにその元版があります。。。

GTM01081300













私のブログ記事はこちら
ヤマハさんのサイトでももちろん絶版。2006年の仕事でした。

つまり「美しく奏でるクラシックギター」→「さらりと弾けるクラシックギター」→「憧れのクラシックギター名曲選」と変化していっているわけです。

うーん、出版物に歴史あり。我がアレンジに歴史あり。我が録音に歴史あり。
…といったところ。名前が出ている仕事もありますが、名前がでていない仕事もあります。もう自分でもいろいろと忘れてしまっているものもあります。

とはいっても、本屋なので「あ、これ、自分の仕事だ!」というのはすぐにわかります。



 


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「音楽表現を考えるためのヒント」まとめ!

表現力をつけるためのヒントをずっと連載してきました。

音楽表現を考えるためのヒント1
音楽表現を考えるためのヒント2
音楽表現を考えるためのヒント3
音楽表現を考えるためのヒント4
音楽表現を考えるためのヒント5

ヒント1:音楽は何をどう表現しているのか?
ヒント2:旋律について
ヒント3:和声について
ヒント4:リズム(拍節)について
ヒント5:時代様式について 


以上のように「ヒント」という形で、連載しました。

音楽表現を自分で考える方法…教える側としても、演奏者としてもずっと「勉強のネタ」だと思ってやってきました。

教える立場として、「生徒さんが自分の力で表現をつけられるようになること」を目指して指導してきました。そのうえでわかったことは、ひとつひとつの要素を実際の楽曲のなかで少しずつ教えていくしかないということ。

「ここはもう少し三拍子っぽくね!」「ここの和音の変化に気をつけてね!」「この旋律のリズムを分析してみようか?」…いろいろな言葉を使って、生徒さんの興味を向けていきます。そして、ヒントを与えて、曲の中で実践してもらう。

次に新しい曲に取り組んだ時も、前の曲で応用してみた「理論」を使うことができるか?…それが生徒さんの成長を決めます。自分なりに学んだものを応用して、「あ!いい感じだ!」と思えれば、その理論は普遍化されていきます。あとはいろいろな曲の中で応用して、効果を確かめてみたらよいだけです。

ちょっと違うなあ?しっくりこないなあ?と思ったら、その理由を探す。わからなかったら保留。他の分野のことを勉強していると、理由が見つかることがありますので、時が経つのを待つ。

レッスンを受けている方なら、先生の言っていることからいろいろなヒントを得ることができます。そして、いろいろな本を読むこと、マスタークラスを受けること、誰かとアンサンブルしてみること…知識を得ることと経験することから、「わからなかったことがわかるようになる瞬間」が訪れます。その「瞬間」を待ちましょう!

(こちらのブログ記事も参考に!→エウレカ!...千本ノックの意味

待っているだけでは、「わかった!」という瞬間は訪れません。上述したように、いろいろな経験を積むことです。良い演奏会にたくさんいくこと、良い録音をたくさん聴くこと…そして、たくさんの知識や経験の疑似体験を本からも得ることができます。

そういうヒント集となっています。なので、紹介した本を少しずつ読んでいただければ、「西洋音楽のルール」がおぼろげながら掴めてくるはずです。

また、気づいたことがあれば、上記のヒント集に追記していけたらなあと思っています。まずはみなさん、上記のヒント集お読みください!

私のもとに通っている生徒さんで、わからないことがあれば、レッスンでも聞いてくださいね〜!

またこの「ヒント」で述べたテーマについては、私が2009年から毎月行っている「日曜ワークショップ」でも扱ってきたものです。音楽表現全般に興味のある方、ギター奏法に関する基礎講座なども行っております。ぜひ、ご参加下さい。

メールにての質問には全てお答えできませんが、時間のある時に返信いたします。なにかご質問などある方は下記メールへ。当ブログをお読みいただいた感想などもお待ちしております。
tomikawaguitar@gmail.com


 音楽表現に関しては、次回の日曜ワークショップでも扱います。 

表現力についてヒントを得たい方…ぜひ日曜ワークショップ「表現力アップの秘訣!」に参加ください! 
詳細はこちら! 

音楽表現を考えるためのヒント5

表現力っていうのはなんでしょうか?そしてどのように学ぶべきなのか?ということをテーマに連載しております。さて、今まで4回連続で記事投稿してきました。
あくまでも「ヒント集」ですので、興味ある本などを読んでいただいて表現力アップを目指していただきたいと思います。

音楽表現を考えるためのヒント1
音楽表現を考えるためのヒント2
音楽表現を考えるためのヒント3
音楽表現を考えるためのヒント4

さて、今回は最終回、「音楽表現を考えるためのヒント」第五回!


表現のしかたというのは、時代によって違います。その時代時代によって、「これは強調してほしいなあ!」という要素が違うということです。

これを「時代様式」と言ったりします。

たとえば、アウフタクトと一拍目の関係も時代によって感覚が違います。

かつて、このブログでもあの齋藤式指揮法の齋藤秀雄先生の言葉を借りて、以下のような記事を書きました。

拍子を理解するために

ここから引用します。

さて、一拍目の存在感は時代によって異なる…ということを私は補足説明しました。

このことに関して齋藤秀雄氏の「音楽は文法」という言葉を思い出しました。アウフタクトと一拍目(つまり上記でいうと「小節線の右側の音」ですね)の関係を以下のように述べたという言い伝えがあります。

「これは花だ」…バロック

「これは綺麗な花です」…古典

「なんて綺麗な花でしょう!」…ロマン派

上記の「花」が一拍目です。

バロックであれば、花に強い存在があります。

古典であれば、花には依然ある程度の存在感が残るが、バロックと比べれば一拍目のアクセントは弱まります。

そしてロマン派では「なんて綺麗な」のほう(つまりアウフタクトのほう)の意味合いが強くなります。結果として一拍目の存在感は希薄になります。 

旋律の扱い方も時代によって変化してきます。もちろん和声の扱いも。このあたりをじっくりと研究していかねばなりません。

なぜ、このような違いがあるのか?…各時代毎に「このバランスがいいね!」という旋律の歌わせ方や和声の表現の仕方、拍の表し方のブームがあります。とはいっても、人間は「飽きてしまう」のですね。なので、ちょっと違うことをやってみよう!…このほうが今の時代にあっているんじゃないかな?…というふうに変化させてしまうわけです。

古典の時代にシンプルな和声と美しい均整のとれた音楽が隆盛したあと、人々は「飽きてしまいます」。なので、ちょっと複雑な和声、装飾的な旋律が多く含まれている旋律が「目新しい」時代になり、それがロマン派になっていきます。それに飽きれば、12音技法などが登場し…

時代それぞれに「強調したい点」が違ってくるわけです。そこに表現の仕方の濃度の違いがでてくる。それが「時代様式」と言えます。

その楽曲が演奏されていた当時の価値観=様式感というわけです。なので、もちろんそれを知った上で、現在の我々の価値観で演奏したって一向に構わないのですが、当時書かれた曲は「当時の価値観を考慮した上で」書かれています。なので、現在の価値観や表現の基準で演奏した場合に、つまらない音楽になってしまう場合もある。そこには注意を払わねばなりません。

この様式について、学ぶためには当時の文献や楽譜、教則本などをたくさん読んでいくしかありません。少しずつ読んでいきましょう。たとえばこのような本。



あと、もう一冊くらいあげるなら、この本。


今とは違った「価値観」が見えるはずです。バロック時代にどのような考え方をされていたのか?、ロマン派の時代はダイナミクスをどのようなイメージで捉えていたのか…いろいろと見えてくると思います。

様式は時代とともに変化する「価値観」からも見ていかなければなりません。なので、音楽史についての基本的な知識は必要です。当時の人々が音楽に何を求めていたのか?…何を表現しようとしたのか?…それを抜きにして各時代毎の「個性」は見出せません。

音楽全般と思想の流れを掴むためには以下の本がおすすめです。


読み物としてすらすらと読めます。論理的な部分と感覚的な部分がバランスよく書かれている著作。

ギター史の流れについては日本語で読める良い本はなかなかありません。英語ですが、以下の本が一番のオススメかも。



(日本の出版社で、全訳を考えてくれるところありませんかね?全部読んで、全部訳しましたので、いつでもご連絡くださいまし!)


クラシックギターの奏法史というものも学んでいかねばなりません。これらのことも「教則本や楽譜」などの資料から謎解きしていくしかありません。

たとえば、よく「アンドレス・セゴビアの音楽にはロマン派的からの影響が強い」と言われますが、それを考えていくためにはセゴビアの運指などを丁寧に分析していくのがよいと思います。

以前以下のような記事を書きました。
「版」の意味〜セゴビア編ソルの20のエチュード

ソル20の練習曲〜セゴビアの意図を探る

セゴビアの運指の「理由」を考えていくことで、セゴビア本人の音楽的な嗜好やその当時のギター界の流行がわかります。もちろん、これは別の時代との比較がなければ、わかりません。なので、ソルの原典もあたらなくてはなりません。ソルの生きた時代(古典音楽の時代)の「一般的な価値観」とソルの音楽家としての「価値観や美観」それぞれを分析していかねばなりません。

ソルの場合であれば、その教則本にしっかりと「音楽のあるべき姿」が述べてあります。

そういうものをしっかりと勉強しながら、時代様式というものをギター奏法の中にも求めていかなければなりません。

さて、今回は「時代様式」について書いてみました。

これで、ヒント集は終了ですが、明日もう一本だけ関連記事を書く予定です。

いままでの「ヒント集」の「まとめ」を書いてみたいと思っています。お楽しみに!



音楽表現に関しては、次回の日曜ワークショップでも扱います。 

表現力についてヒントを得たい方…ぜひ日曜ワークショップ「表現力アップの秘訣!」に参加ください! 
詳細はこちら! 

音楽表現を考えるためのヒント4

表現力っていうのはなんでしょうか?そしてどのように学ぶべきなのか?ということをテーマに連載しております。(今のところ、5回まで連載するつもりです!)

今までの記事はこちら↓

音楽表現を考えるためのヒント1
音楽表現を考えるためのヒント2
音楽表現を考えるためのヒント3

ということで「音楽表現を考えるためのヒント」第四回!


今回はこの3つのうち、リズムについてお話ししてみたいと思います。
リズムについては、今までもこのブログで何回か扱ってきました。

例えば、以下の記事。
リズム・パルス・拍節を整理するために!
 

また日曜ワークショップでも、扱ってきたテーマです。
音楽の知識を得ること、そして実践すること 


今まで、個人レッスンやワークショップでずっと私が、言い続けていたことは「リズムとパルスと拍節をしっかりと定義づけてください」ということでした。音楽を専門に学んでいる方、教えている方でも、曖昧に定義付けている方が多いのが現状です。

では、順を追ってみていきましょう。

拍節とはなにか?について考えるためには以下の本が参考になります。


藤原氏の本は、拍節のプロポーションについて実に明快に説明しています。この本で述べられていることをもとに、指揮法の図形などを研究してみると勉強になると思います。 指揮法についてもいろいろな本がでていますが、藤原氏の自然リズムのプロポーションと近い発想をもっているのは以下の本です。

増田宏三
パンセ・ア・ラ・ミュージック
2003-05-29

増田 宏三先生の本は現在入手困難かもしれません。もし、古本などでも入手できれば、是非!…とてもわかりやすい「指揮法」のテキストです。

ベーシックな指揮法の本としては、これです。

【改訂新版】 指揮法教程
斎藤 秀雄
音楽之友社
2010-02-24


この本だけだと、堅苦しくて、わかりにくい…という方にはこの「斎藤式指揮法」の参考書としてこの本がおすすめです。


この高階正光さんの著書は「隠れ名著」だと思います。斎藤式指揮法を「どう教えるのか?」という観点から書かれています。生徒さんとの対話形式で書かれているので、何を注意したらよいのか…ということが読みながらわかります。

指揮法の本を中心に紹介してきましたが、指揮図形のプロポーションに「拍子らしさ=拍のプロポーション」が含まれています。このプロポーションを自分のなかにとりいれることで、二拍子らしいプロポーション、三拍子らしいプロポーションが理解されます。

指揮法を学ぶことは自分の身体のバランスを整えることにもつながりますので、楽器演奏全体にも良い影響を及ぼします。そのためにも指揮法の研究はとても有意義です。

さて、次はリズムについてです。

リズムとは何かを理解するためには以下の本が参考となります。

音楽のリズム‾その起源、機能及びアクセント‾ (要約版)
マティス・リュシー
中央アート出版社
2008-03-26


もう一歩踏み込んで「リズムとはなにか?拍との違いは?」ということを考察したい方には以下の本をお読みください。


 

ジゼール・ブルレによる定義は以下のようなものです。引用します。

「真性な音楽的なリズムとは自由リズムであり、正確にいえば繰り返しを逃れるリズムである。そこで行われるのは似たもの回帰であって、同一なるものの回帰ではない。=拍子は反復し、リズムは更新する」



上記の著作がリズム全般を考える上では必読と言えます。もう一冊、リズムを考える上で必読書があります。

音楽のリズム構造―新訳
G.W.クーパー
音楽之友社
2009-03-09


旋律のリズムについてよくまとまっている本です。認知心理学的なアプローチで書かれています(マイヤーはその分野での巨匠です!)。

音楽の認知心理学的なアプローチって何?という方は、以下のブログ記事を参照していただけるとちょっとわかるかもしれません。
期待と裏切り

上記記事から引用します。


上記のように一定のテンポで弾いていく場合も、テンポが詰まっていく場合もテンポが緩まってくる場合も「期待」があります。「あ、次の拍の点はここに落ちてくるな!」という「期待(予測)」です。しかし、それが「裏切られた場合」、聴き手の驚きを招きます。失望ですね。これはいずれにしても「緊張感」を導きます。


この期待と裏切りを音の長短の組み合わせ(つまり、リズム)で分析していったのが上掲書となります。最初わかりにくいかもしれませんが、じっくりと読んでみるとたくさんのヒントが得られます。

もう少し、このあたりを噛み砕いて知りたい方は以下の著作もおすすめです。


マイヤーの理論などについて、わかりやすく説明しています。

リズムというと伴奏の意味でしか知らない人が多いですが、旋律にもリズムがあります。そして、音楽において「リズムが一番大切」と言い切る人もいます。そのくらい大切なものですので、しっかりと勉強していってくださいね!


パルス、リズムと拍節、拍感…それぞれの用語を丁寧に各自定義を考えていってください。そして、楽曲の中で応用していってください。そうすることで「音楽は生命力の満ちた」ものとなります。

では、「音楽表現を考えるためのヒント5」へ続きます!

音楽表現に関しては、次回の日曜ワークショップでも扱います。 

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