ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

コスト

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セゴビア編ソルエチュードの一番…濃い。

日曜日は午前中と午後にそれぞれワークショップ。午前中は「日曜ワークショップ」でテーマは「アンドレス・セゴビア編ソルのエチュード」です。

ソルの凄さとはなにか?そして巨匠セゴビアの凄さとは?…それがわかる講座になったと思います。
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今回は1番〜3番まで。とにかく1番の内容が濃い…。モチーフについて、変化音について、リズムグループについて、ハーモニーによる音のグルーピングとメロディーによる音のグルーピング…いろいろと考えていくと、西洋音楽解釈のための「ネタ」ががっちりとはいっている。

なんとすごいエチュードなんだ!

…再認識。通常はエチュード集というものは「漸進的」な難易度となっています。この20のエチュード、けっしてそんなことはないのです。一番が実は一番難しいかもしれません。

2番では、右手のフォームの安定度が主眼になっているエチュードです。pのバランスなども追求していくと実は容易ではないエチュードです。
3番はセゴビアがつけたダイナミクス記号に意味があります。通常の古典的な表現を理解したうえで、セゴビアの付した記号を読み取ると「巨匠の凄さ」がわかります。

次回は「4番から6番」まで行います。6/18に行います。午前9:30〜。講座の詳細と会場はこちらで確認してください!(いつもの日曜ワークショップと会場が違います。ご注意ください)多数の参加お待ちしております!

 


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セゴビア編ソルの20のエチュード細見!〜5/14日曜ワークショップ

いまだにレッスンをしていてたくさんのことに気づかされるトップランクの教材といえば…「アンドレス・セゴビア編ソル20のエチュード」なのです。実はスペイン留学にいって一番最初にホセ・ルイス・ゴンサレス先生にレッスンをうけたのがこの「ソル20のエチュード」でした。

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若い僕には「すごい音だなあー!!」とか「美しいなあ!」とか抽象的な感動しかありませんでしたが、ホセ・ルイス先生の「匠の技」を感じることができました。「セゴビアはこうしているけどね…」とか「そこは私はこうやるなあ…」と本当にたくさんのことを学ぶことができました。

そのときは理由がわからない部分もたくさんありましたが、その後自分で練習をして、たくさんの録音を聴き、生徒さんにもレッスンをしてみて、いろいろなことがわかってきました。だから、ホセ・ルイス先生はああやっているのだろうなあ…と。

なので、一度この時点で「まとめ」をしてみようと…そう思います。

毎月行っている日曜ワークショップで「ソル20のエチュード」講座を行うことにしました。毎回数曲ずつ解説していきたいと思います。みなさんと一緒に「アンドレス・セゴビア」の奥義を解明しながら勉強してみたいと思っています。

とはいえ、セゴビア流の運指や音楽表現というのものを解明するためには、スタンダードな「古典的な解釈」も知らねばなりません。なので、そのあたりからきちんと説明する予定です。基本的な解釈はこうだけど、セゴビアはこうしている…という論法ですね。

そのようにしてトータルに音楽表現と時代様式、技術面からソルのエチュードを分析していければと思っています。

原典はもちろんですが、アンドレス・セゴビアが参照したのではないかと思われるコスト編との版比較も行います。そこからもセゴビアがコストから何を学び、何を「選ばなかったのか」もわかってきます。

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次の日曜日5/14に行います。午前9:30〜。講座の詳細と会場はこちらで確認してください!多数の参加お待ちしております!
ギターはもってきたほうが講座の内容がわかりやすくなるとは思いますが、手ぶらでもオッケーです。もし「セゴビア編ソルの20の練習曲」の楽譜を持っている方はぜひ持参ください。



 


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レッスン覚書ミニ〜2009年2月23日〜24日

  1. ジュリアーニ、アレグロ・ビバーチェ。やはりアレグロ感を出すには、原語のニュアンスを感じるようにしよう。テンポ感、歯切れの良さ…きちんと考えてやらなりと短調なので、あまりにも暗くなる。暗く聴こえたらアレグロではないかもしれない。
  2. ソル、Op.35−4。旋律の始まる要素をはっきりと認識。4分の3拍子であるがメロディーが2拍子系のところが多い。2拍目裏からメロディーが開始(再開)されるときには、「?」という感じが欲しい。旋律の扱いが難しい曲である。特に和声構成音でつくられたメロディーの場合は伴奏声部に埋もれないような工夫も必要。
  3. セゴビア編ソルエチュード。2番。メロディーをすべてアポヤンドで。タッチに気をつける。特にa指の関節の状態をチェック。棒状の伸ばしすぎたり、ひっかきあげたりしないこと。腕はあくまでも指のバランスをとるための「支え」として機能すること。指は第一関節から可動させること。そしてそのアポヤンドでの音質を記憶にメモリー。できるだけ同じ音圧でアルアイレで弾けること。これがとっても重要。その後アポヤンドとアルアイレの差異は各自て研究していけばよいが、原則としてアポヤンドとアルアイレで同じ音色がでるタッチを基本と考えるべし。その後アポヤンドらしい音色、アルアイレらいい音色…2種の差異を取り入れていくことが初心者にとっては重要なことである。
  4. メロディーに簡単なハーモニーをつける。ドとミでCコード。シとファでG7。これだけでも音楽を楽しめるようになることが初心者にとっては大切。
  5. カルカッシ、ウェーバーの主題による変奏。非和声音を学ぶのに最適な曲。なんだかんだカルカッシの曲は非和声音が効果的に使用されている。あの(悪名高き)カルカッシ25のエチュードであっても、そのことに留意すれば音楽的にかなりレベルの高いレッスンは可能である。
  6. ターレガ編「アベ・マリア」シンプルであるが、効果的なアレンジ。中級者のレパートリーとしていいかも。
  7. セーハ。どの音がでればいいのか常に考える。1弦と6弦だけ押さえる必要があるのであれば、2弦〜5弦はミュートするだけでよいのである。
  8. 全音版コスト43のエチュード。おわりのほうにドロップDの曲がたくさんある。この調弦の練習には最適である。
  9. タッチ。腕全体で場所を定めてから弾弦行為を行なう。2弦から1弦にいくときにも、そのことに気をつける。近い弦を連続して弾くときほど、指だけで次の弦に向かってしまい腕のバランスを忘れてしまう。的確なタッチの持ち主はどのような場合でも腕とのリンクを保っているものである(一見そうはみえなくても)。
  10. ギターの銘器をもっている生徒さん。何故か教室のギターで弾いても、似た感じの音がでる。このあたりは「そういう音」を求めているから…なのだろうなあと思うしかない。良い楽器はやはり早めに入手しておくべきである。

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レッスン覚書ミニ〜2009年2月19日〜21日

  1. 全音版、コスト27のエチュード。見事なくらい原典の意図を覆しているアーティキュレーションやダイナミクスをつけているところが散見。このエチュード集をやる人は、原典を買うように。
  2. 消音の技術というのは古典では特に重要。バスの進行を明確にすることができます。
  3. 右手のタッチ。指の動きは一定と考えて、あとは腕の位置をいろいろと変えていき試す。スコット・テナントのパンピングナイロン(本)では右手の位置をアポヤンドとアルアイレで前後させるという記述があるが、これは右手の一番指先に近い関節をコントロールすることによって、動かなくすることも可能。このあたりは両者を試して、自分に楽なほうを選択するべきである。
  4. カルカッシ25のエチュードの12番。シャープの意味を注意深く吟味。シャープは基本的に半音上に解決すると予測しておくこと。それ以外…「あれ?」と思えるようにする。それを音で表現するわけだ。フォルテでも、ピアノのでもいいし、アクセントでもよい。「間」をつくるのも「?」感を出すのによい表現手段である。
  5. 簡単な曲でも右手の運指を疎かにしない。丁寧につける。初心者では特に右手の安定を基本に運指をふるべし。
  6. ソル、Op.44。モチーフの展開を考える。その大きさの大小を比較検討。
  7. スラーはある意味でドミナントとトニックの関係として考える。どう表現するかよく分かる。技術上のスラーもあるので(弾きやすくするため)、その区別もよくチェックすること。判断はなかなか難しいが、作曲家毎に違うので、そのあたりは研究。
  8. 子どもの生徒。メトロノームの数値について、だいたいのイメージをつかませる。大であれば「速い」。小であれば「遅い」。「ゼロはないの?」という質問にはとりあえず「ないよ」と返答。こういう哲学的な質問は困るなあ。
  9. カルッリ45のエチュード。23番。エチュードというものはその学習目的がはっきりしている。このカルッリのエチュード集もそうである。これ以前のナンバーでは大まかに各調性の音階的ポジション、和音的ポジションを把握させ、この23番ではそれらのミックスが学べる。非常によくできたエチュード集であると思う。
  10. ある程度、弾けるようになったら、その曲の「曲目解説」を書いてみる。そうすると、「客観的に」その曲を分析することができるし、自分が見過ごしていた点もチェックすることができる。
  11. ピアソラ。ブエノスアイレス。ジャズ的なベースラインの部分は、無理してつなぐ必要なないかもしれないが、その間の感じでグルーヴを生むように工夫すべし。
  12. タッチ。アポヤンドで音を確認。そして、その音圧をアルアイレで実現するように試みる。そうすると正しいタッチを得ることができる。
  13. ひっかき弾きを矯正するために、アポヤンドをしばらくの期間やらせることは初心者に対しては有効。
  14. ソル、エチュード6番。右手の運指の「規則性」をチェックすること。ルールといってもいいが。
  15. ターレガ、ワルツ。左手のポジションがぐらつかないように注意。和音と旋律的要素のフォームをできるだけ統一していく作業が肝要。

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レッスン覚書ミニ〜2008年5月28日〜30日

  1. アラビア風奇想曲。イメージはしっかりありそうな生徒さんなので、あとはそのイメージの若干の修正+そのイメージを実現するための技術の安定を目指す。どちらにしても、ある程度のイメージがあるのは望ましい。それがないと技術上の問題点をクリアーしようという意欲がなくなっていくからだ。
  2. セゴビア編ソル20の1。とりあえずセゴビアのダイナミクス記号を遵守。どのようなイメージをもってセゴビアがアゴーギグをつけているのか、そのあたりをチェック。意外に正攻法な表現をつけている。
  3. アランブラ。左手の運指はメロディーを残す方向で常に考えること。この場合運指というよりは、指を動かすタイミングでしょうね。三連符も「詰まって」聴こえないようにする。
  4. コスト25のエチュードの2。スケルツァンドのニュアンスを出すためにはアーティキュレーションをしっかりと。スラーの位置をしっかりと確認して、3+3のグループなのか、2+4のグループなのかを見極める。このあたりは、フルート奏者などと共演すると体で理解できるところが多い。
  5. 発表会で弾いた曲を全部覚えている生徒さん。友人が家に訪ねてくるたびに演奏を聞かせているらしい。素晴らしいことである。
  6. ロマン派的な強拍の扱い、古典派的な強拍の扱い…これらの違いのニュアンスは経験などから学ぶしかないのかもしれない。
  7. サティ、クレンジャンス編。この手のものは、サティ本人がどのような生理的感覚でピアノを弾いていたか…作曲の手順はどのようなものであったか…ということを探っていくところから、作品解釈へのアプローチが始まる。聞き耳はとっつきやすそうな曲ではあるが、実はこのように考えると容易にとりくめる曲ではない。
  8. 爪の手入れを教える。結局は道具の説明から入ることになる。鉄やすり、紙やすり…この使い分けを教える。女性の生徒さんだと「安上がりネイルケア」だと思って結構真剣に聞いてくれるので、こちらもやる気がでる。無駄にピカピカに磨いてあげたりして。
  9. 後ノリと前ノリの違いに敏感になるためには、結構ポピュラー音楽を聞き込むしかないかもしれない。と、ふと感じた。

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