今年はターレガイヤーですね。
没100年。
生徒数人に「先生、ターレガのメモリアルコンサートやらないんですか?」って訊かれるんですが、まあ、やりません(笑)。
(※何故か昨年からそういう流れにはまったくならなかったんです!)
1月のヴァイオリンとギターとのコンサートの「ソロコーナー」で、アランブラ宮殿を弾きましたので、まあいいかなあ、という感じ。
まあ、そうはいっても、ターレガメモリアルイヤーですので、個人的に研究はしています。練習も。
で、いろいろと手持ちの資料を整理がてら読み直しの作業をしています。
そのなかで非常に面白いのが…これです。
生誕150年を記念して作られた冊子です。楽譜集ですね。でもいろいろオマケがついています。ターレガの生誕の地であるヴィラレアル、そしてバレンシア州政府によって企画出版されたものであるので、オフィシャルな一冊です。
- 詳細なバイオグラフィー。
- 手稿譜をもとにした楽譜。
- ターレガ奏法に関する解説
- ターレガの愛弟子ホセフィーナ・ロブレドの演奏CD
このなかでも3はとても読み応えがあります。ROCH教本やPUJOL教本の記述をもとにターレガが実際にどのように弾いていたのか(アラストレやグリッサンドのニュアンス)を抽出していこうという論文です。
書いているのは、アドリアン・リウス氏。数年前に出たターレガの伝記本の著者です。ターレガの研究家ですね。
4のホセフィーナ・ロブレドはターレガの直弟子です。彼女の晩年の録音が数曲収められています。音質は悪いですが、ターレガ直系の録音ですので、資料としてとても貴重です。ターレガを崇拝していたロブレド女史ですので、おそらく師匠のスタイルを継承しているのでしょう。その演奏から多くを学ぶことができるのです。
このCDにはこのロブレド女史がターレガと自分との関わりを語っているのも収録されています。ターレガのタッチについて、指頭奏法に移行していく過程が語られています(ロブレド女史自身がターレガから伝授されている様子が語られている)。
勿論スペイン語です。
暇なときにディクテーションして、しっかりと「読み直してみたい」資料ですね。
没100年ですので、そんな感じで、いろいろ資料を見ながら「ターレガの音楽」「ターレガのテクニック」を研究してみたいと思っています。
次はROCHの教本かな?