ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

ヴィブラート

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
https://tomikawaguitar.sakura.ne.jp/wp/lesson/
※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

お仕事依頼&お問い合わせは下記メールへお気軽に!
tomikawaguitar@gmail.com

ヴィブラート・ピッチ・音色

あまりまとまっていませんが、レッスンのときに考えたことをメモしておきます。

ヴィブラートは何のためにかけるのでしょうか?・・・そのことを生徒によく質問します。

私もよく自問します。

  1. 音を伸ばすため
  2. ギターっぽいから
  3. 音の高さの微調整のため
  4. 音色のため
  5. 音価を意識するため
今思うつくだけで、上記4点。実は研究中の要素がもうちょっとあるのですが、それはいずれ追記しますね。

さて、1について。ヴィブラートをかけたほうが、かけないよりも音をしっかりと伸ばすことができます(実際には音が伸びて聞こえるだけなのですが・・・ただし意識としては「音が伸びる!」と思って練習したほうがいいでしょう。減衰楽器なので、発音の瞬間のみを意識してしまいますからね)。

2について。ヴィブラートをかけない音よりも、ヴィブラートをかけた音のほうがギターっぽい気がしますね。このあたりは経験とか感覚的なものが原因なのかなあ、とも思います。でも、もしかしたら、上記1から5の(2以外のものね)ができている=ギター的なものを感じる要素なのかなあとも思います。

3について。これはギタリストが忘れがちな部分です。難しい話は除外しますが、フレットをただ押さえただけでは「きれいな音程」にならないのがギターの宿命です。純正律やピタゴラス音階といった話になってしまいます。簡単にいってしまうと、和音を綺麗に響かせるため、そしてメロディーを綺麗に歌わせるためには、音程をちょっと高めにしたり低めにしたりしなくてはいけない!ということです。ギタリストではおそらくデヴィッド・ラッセルが意識的にこの考え方を使っています。実際、私がスペインでレッスンをうけたとき、左手の運指に工夫することによって、ある音の高低を変化させる方法を習いました。そのほか、多くの名ギタリストという人たちが微妙に音の高低を調整していることは「耳のいい人」にははっきりと分かると思います。私は上記のことを「ピッチコントロール」という言葉を使って生徒に説明しています。イントネーションという言葉を使う人もいます。

このピッチのことをはっきりと理解するためには、音律についての知識がなくてはいけません。(私もまだ勉強中です)

4について。上記とも関連があります。ピッチがあがりぎみであれば、ある意味きらびやかな音色に聞こえます。ピッチが下がり気味であれば、うちにこもるような閉じられた音色に聞こえます。最近、思うことが、「音のちょっとした高低が音色の重要な要素である」ということです。

5について。左手の押さえですが、ヴィブラートをかけつづけることで、音価をしっかりと意識することができます。この場合、特に音がぶるぶる震えていなくても(?)よいのです。テヌートなどのときに、効果絶大です。


・・・以上大雑把ではありますが、まとめておきました。


BLOGランキング(一日ワンクリックよろしくお願いします!!)

音楽ブログランキング blogram投票ボタン

ギター教室ロゴ

レッスン覚書ミニ〜2008年3月18日〜21日

  1. aの指を「遠い」と感じている人はまだタッチ修正の余地があるが、無意識になっている人はなかなか修正が難しい。その場合は思い切って爪を短くするのを勧める。そうすると指頭で弦を捉えるしかないので、aの位置、右手全体の位置をチェックできるようになることが多い。
  2. 古典解釈のコツ。アポジャトゥーラを見つける。結構大事。
  3. 和音の中に「埋もれている」メロディーに敏感になること。メロディーに該当する音のみをフォルテで、残りをピアニッシモで弾け!…といわれてもできるようでなくては駄目。
  4. 爪が弱いので、指頭奏法の生徒。だからといって、中途半端に爪を手入れしてはあまりよくない。指頭に対して弦がどのような軌道を描くか…考えてしっかりと手入れしましょう。肉のサポートとしての爪…と考えると良いかも。
  5. アランブラの思い出。トレモロの最終音は原則として次の低音まで伸びていたほうがいい。この方針でできるところは左手の運指のタイミングを考えること。究極をいえば、全てローポジションでとれば、かなりの部分が解決する。出だしのミを2弦ではなく1弦開放でとるのも、音をつなぐ意味でかなりよい解決方法ではあるが、2弦の音色も捨てがたい。途中3連符はアラビア風メリスマ。
  6. タンゴの歴史。初録音CDはやはり参考になる。全体のテンポ設定など、実にうまい。構成感がよい。グローウェルズのフルートの音色も良い。
  7. バリオスはやはりディアスの録音をきくと学ぶべきところが多い。幾百の凡演よりも、ディアスの録音ひとつ聴くほうが、よっぽど勉強になる。特にリズムのつめ方や、音色のコントロールなど参考にすべし。
  8. フェレールのワルツ。このようなシンプルな曲で左指の準備を学ぶ。どこで次の押さえるべき指を準備するか…特に4指に注意して、常に指盤近くに位置していることを考えるべし。
  9. ヴィブラートというのは音程(ピッチ)の上げ下げ。ヴィブラート練習はポジション移動時の腕の動きがヒントとなる。段階的に学んでいけば、誰でも習得できる技術。
  10. 表情に合点がいかないと思ったら、その時点で詳細に楽譜の指示をチェック。特にCDなどで聞いて好きになった曲はその演奏の雰囲気に影響されがちになる。雰囲気や勢いで弾いていないかを徹底的にチェックすることで比較的表情はつかみやすくなる。
  11. アルペジオで発音された音の「伸び」を楽譜に厳密に記すとなるとタイだらけになる。このあたりは古典の作曲家はあくまでも発音するタイミングを記譜している場合が多いことを念頭に入れておくこと。どちらかというと弾きやすさ、楽譜の読みやすさを第一とした記譜が多い傾向にある。

 

BLOGランキング(一日ワンクリック!お願いします!!)

音楽ブログランキング

アリエスガール!

2001年10月4日の日記より

普通に練習。運指など、いくつか変更。せっぱ詰まってくると、「安全圏」に飛び込む方が良い。ギタリストが編み出した「素晴らしい運指」でも、お客さんは気付かないのがほとんど。だから、失敗する可能性より、若干音楽的に劣っていても「安全な」運指を選ぶ。これは、我が師ホセ・ルイス・ゴンサレスの考えには反するのだが。

我がお師匠さんの好きな言葉は「アリエスガール」であった。けっして、牡羊座の女の子のことではなく、スペイン語の動詞。

「ARRIESGAR」である。まあ、適当に意訳すれば「まあ、どかんとやってみろや!」といった感じ。

安全、確実な運指よりも、ニュアンスやヴィブラートなどを駆使した歌心ある演奏をしなさい・・・という教えなのです。

まあ、この5年ほど前の日記を読んでみると、やはりスケジュール的に簡単なほうの運指を選んでいるということである。何を弾いたかは忘れたが、現在もやはり「プロ」として安全な運指を選択することが多いのは確か。

最近レッスンをしていて、パークニング編のヴァイス「パッサカリア」を持ってきた生徒がいたが、やはりパークニングの運指にも「アリエスガール」なものを感じてしまう。

セゴビアの運指もとっても、「アリエスガール」なものを感じる。この辺りは、一冊の本にして出したら面白いと思う。

レッスン案内
東京渋谷:ホームページ
東京池袋(金曜):GG学院
※ワンレッスン→詳細
お問い合わせ

レッスンのお問い合わせや演奏依頼、執筆依頼、作曲&編曲依頼、またはブログの御感想など…

名前
メール
本文
プロフィール

tommig

訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

ギター史と和声のワークショップ
公益社団法人日本ギター連盟ユベントス主催によるギター史と和声学の講習会
詳細はこちら!
講師はギター連盟正会員の富川勝智と坂場圭介です。
Archives
富川勝智

Facebookページも宣伝
記事検索
演奏会情報
♪富川勝智の演奏会♪
チラシまとめ
演奏会チラシ


体験レッスン
富川ギター教室では無料体験レッスンを行っています。正しい基礎を知りたい方、独学でお悩みの方、技術に限界を感じている方…今すぐに申し込みください。


☆申し込み☆
 ↓↓↓↓↓
クリック!

ギタートラベローグ
日曜ワークショップ開講中!
♪詳細は…
“月イチ講座”ブログ
サーキュレーション
  • ライブドアブログ