生徒さんには常々、記憶については勉強しておいたほうがいいよ!とお勧めしています。

5年ほど前ですが、こんなブログ記事を書きました。
記憶について学ぶ

私が生徒さんとのレッスンで大切にしていることは以下の2点です。
1:レッスンの現場で生徒さんに考えてもらう(→「エウレカ」を導く!)
2:学んだ事を忘れないようにしてもらう。その方法を教える。

記憶について学ぶことは、上記2に関して必要な知識です。
具体的には生徒さんには以下のことをお勧めしています。
お勧め1:レッスンメモをつけること
お勧め2:学んだ内容をまとめ、できれば他者に見せる(インプット→アウトプット)

レッスンメモはどのような形でも構いません。レッスンで気づいた事、得た知識、先生のアドバイスなどを確認したうえで、メモしておきます。いろいろな方法があるでしょうね。楽譜そのものにチェックする。他にメモ帳などを買って書いておく。もちろん、スマホにメモしたって構いません。

どのような方法をとるにせよ、レッスンメモの付け方には守ってほしい鉄則があります。それは…

「レッスン直後にすぐにチェックすること!」…です!
できれば、レッスンを終えて20分以内にレッスンメモをつけてほしいのです。

エビングハウスの忘却曲線というのがあります。
簡単にいうと、「学習した直後に急激な忘却がおこり、1日経過した以降は少しずつしか忘却はおこらない」というものです。簡単に表にまとめます。パーセントは「約」です。詳しく知りたい人は検索などかけてくださいね。

20分:40パーセント忘却
1時間:60パーセント忘却
1日:75パーセント忘却
1週間:80パーセント忘却
1ヶ月:80パーセント忘却

1日経ったあとでも忘却は横ばいですが、恐ろしい事に学習した内容の8割は忘れてしまっているのです。「学習した直後に急激な忘却がおこり…」と書きましたが、学習直後20分で約4割を忘却、1時間後だと約6割を忘却します。

…ということはわかりますね?何かを学んだら、20分以内に復習すべきなのです。なので、レッスンを受けたらその直後に「復習」してください。とは言っても、レッスンの帰り道、道ばたでギターを取り出して練習するわけにはいきません。レッスンで言われたポイントや考えた事をメモしてください。メモできないならば、「思い出す」だけでもよいですが、やはりメモしたほうがよいです(書く事はとても大切ですから)。電車の中でも、帰り道に教室近くのカフェによってメモをとっても良いでしょう。

さて、軽めにメモをとるだけで、記憶はだいぶ維持できます。例えば、以下のようになるでしょうね。

〜小節目はダイナミクスに気をつける。
〜小節目から〜小節目は右手の運指をチェックする。
〜小節の表現は音色をもっとふくよかに&リズムをもっと強調したほうがよい。

…とか。

レッスンで学んだ内容を思い出しながら、メモしてください。

ただ学んだ内容を覚えていれば良いわけではありません。「着実に自分の知識にしていく」方法も採用してください。それは上記の「お勧め2」です。

お勧め2:学んだ内容をまとめ、できれば他者に見せる(インプット→アウトプット)

学んだ内容を自分なりの言葉でまとめて、他者にみせる形にしてください。インプットした知識をアウトプットしていきます。具体的に文章にしてみるとよいでしょう。図やイラストが得意ならそれでも構いません。そして、それを第三者が読んでも分かる形にまとめてください。「他者に見せて読んでもらっても理解できる形まで」まとめることです。

実際に第三者に公開しなくても構いません。メールなどで友人などに送ってもよいでしょう。実際、私のレッスンに来ている方で私宛にレッスン内容をまとめてメールして送ってくる人がいます。それを見て特に私は返事を書きませんが、それでも、その方は「習った内容を自分のものにできている」と思うようになったとのことです。

もし、自分の受けたレッスンの内容をブログや各種SNSで公開するとなれば、もっと「他者の目」を意識するようになります。無責任なことは書けませんので、しっかりと論理立てて書きたくなるでしょう。自分の書いている文章が他者に理解できるのか?…そのことを意識するだけで脳みそはフル稼働します。自分で考えますので、知識は「自分のもの」になります。記憶としても強く残っていきます。

最後に最近読んだ本で、記憶関係で分かりやすい本をご紹介しておきます。上記のエビングハウスの忘却曲線についても、更に詳しく書いてあります。

ビックリするほどよくわかる記憶のふしぎ 眠っているときに記憶が整理される? 記憶力を高める技術とは? (サイエンス・アイ新書)
ビックリするほどよくわかる記憶のふしぎ 眠っているときに記憶が整理される? 記憶力を高める技術とは? (サイエンス・アイ新書) [新書]

イラストと図が多くて、とてもわかりやすいです。


ということで、ギターのレッスンを受けている方は、以下のことをすぐに実践。
レッスンメモをつけて、インプットしたものをアウトプットする癖をつけましょうね。
 



 


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