ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

アコラ

クラシックギター弾いてみたいなあ…!と思っている方…
真剣にクラシックギターに取り組んでみたい!と思っている方…
→富川ギター教室では生徒随時募集中です。まずは無料で体験レッスン!
申し込みフォームはここをクリック

富川ギター教室(東京渋谷) http://guitar.sakura.ne.jp/
※他に池袋、横浜青葉台でもレッスンしています。

富川勝智の演奏会チラシはこちらでご覧頂けます。

お仕事依頼&お問い合わせは下記メールへお気軽に!
tomikawaguitar@gmail.com

「ソルを勉強する会」レポート!

 

日曜日、ソルを勉強する会が行われました。ひたちなか市のギター愛好家の団体アコラさんの主催でした。

このアコラさんの主催で「デ・ラ・マーサ兄弟のギター作品」というテーマでレクチャーコンサートを行ったこともあります。

今回の講演内容は・・・うってかわって19世紀! 

 

さて、今回のテーマは、19世紀のギターレパートリーとしては至高の作品群を生み出したフェルナンド・ソルです。

講師は北口功さんと私、富川勝智です。

受講生は16名。聴講は5名ほど。受講生はソルの楽曲を演奏しなくてはいけません。「勉強するうえで同じ土俵にたちましょう!」というのが北口先生の意図です。

各受講生の演奏について、北口先生がコメントをします。「音楽とは何か?」「演奏することとは何か?」という点について各奏者の足りない点を優しい口調で解説。しかし、その内容は音楽をやる人として「絶対に忘れてはならない」ことであり、実は内容としては厳しいものであったような気がします。

私はバイオグラフィーの面から、ソルの音楽へ切り込むヒントを与えるというテーマでお話していきました。約2時間ちょっと・・・。

ソルが影響を受けた音楽、当時のギター以外の音楽界の様相・・・ちょっと面白い切り口としては、ソルのエチュードと当時のピアノ教則本ブームとの関連。このあたりにきづいていけると、ソルの音楽について切り口が見えてきます。

またソルの楽曲にスペイン的なものが少ない理由についてもお話しました。これは実はビウェラ以降の「ギター史」をある程度把握しておかないと理解できないものかもしれません。

先日、バロックギター奏者アドリアン・ファン・デル・スプール氏のレクチャーではビウェラと当時のギターについて詳細に説明がなされました。そしてその音楽性についてもポイントを絞ってお話をされていました。

私はこのレクチャーでは進行役兼通訳をしましたが、「なるほど!」と思ったものです。

17世紀から19世紀において、人々にとって「ギター」とはどのような楽器だったのか?・・・どのような音楽を行う楽器だったのか?・・・これらの観点を忘れてしまうと、ソルの音楽における「スペイン性」を見失う結果となるかもしれません。

あと、ソルが作曲家、教育者としてどのような活動をしたか・・・も忘れてはならない点であると思います。少なくとも初期の活動において「カリプソ島のテレマコ」でデビューした時点においてはソルはオペラの作曲家だったのですから。

その後、ギター曲よりはアリアや合唱曲の作曲家として評価されており、それはロンドン時代まで続きます。

ギタリストとしてだけ見ていると見失うソルの「音楽哲学」があります。

このバイオグラフィーの最後にソルの教則本について簡単にポイントだけ説明しました。バイオグラフィーを概観することで「ソルの音楽哲学」が理解できたという前提でお話しました。そうすると、ソル教本に書いてある技術上のポイントが実にスムーズに理解できます。

ソルがギターの上に求めたのは、当時のそのほかの楽器奏者が実現していた技術レベル、音楽レベルだったのかもしれません。それを「ギター上でたやすく実現するためのアプローチ」を彼は追求したのかもしれません。

当時のギター界においては異端のアプローチもあったのでしょうが、ソルは確信をもって「よい音楽をするための」技術論を教本内で展開しています。

時間の都合で、ソルと同時代のギタリストとの技術面、音楽面の違いまではふれませんでした(これは私が押上の天真庵などで19世紀ギターライブを行っているので、それを聴いた方には理解できるかもしれませんね) 。このあたりまで踏まえると、よりソルの音楽哲学が理解できたかもしれません。

ソルの音楽のカタルーニャ性もあえて触れませんでした。これには当時のカタルーニャ地域の経済や政治体制も絡んできます。話が煩雑になるのをさけるため、あえてお話しませんでした。もうすこし時間があるならば・・・ふみこめたかもしれませんが・・・。

与えられた時間がやはり2時間ちょっとでしたので、ソル及び19世紀の音楽界を俯瞰するのにも足りません。もし、今後もこの勉強会が継続して行われるのであれば、「2日間」は欲しいかなあ!と。

そうすれば、座学的なバイオグラフィー講義と、実学的なソル演奏に対するアプローチ法を両立でき、且つ統合できる「勉強会」にできるのかなあと思います。


どちらにしても、今回この講座を準備するにあたって、19世紀の音楽界及びギター界を概観でき、資料を整理できたのはとても良かったです。まだまだネタになりそうな資料はたくさんありますので、是非またアコラさんのほうで「続編」を企画していただければなあ、と思います。


最後に・・・・

こういう勉強会というものに、もっと多くの人に参加してもらいたいと思いますし、もっと興味を持って欲しいとも思います。特に若手のプロ志望ですね。ただ曲を弾いているだけだと、終わってしまうでしょうね、あと数年で。自主的に勉強会を企画するとか、講師を呼んで勉強会をしよう!とか・・・そういう「本当の意味でのアクティブさ」がギタリスト生命の生死をわけますよ。 

クラシックギター奏者というものは、今だけを見ていては駄目です。過去を生き、そして未来へとつなげていかなくてはいけません。50年後の日本において、「ああ、そういえばソルの教本ってのがあったかもなあ・・・読んだことないけど・・・」という状況になってしまうことを危惧しています。数編の楽曲だけが残って・・・そこにソルの音楽哲学が失われてしまうという状況・・・これは由々しき事態ですよ。

そういう意味で、忙しいなかこの「ソルを勉強する会」を企画したアコラさん、中心人物の熊坂さんの強い意思には尊敬を感じます。こういう会がもっと全国的に増えていけばいいのですが・・・。 

 



BLOGランキング(一日ワンクリックよろしくお願いします!!)

音楽ブログランキング blogram投票ボタン

ギター教室ロゴ

ソル雑感〜音楽の美しさとは?

ソルについて明日レクチャーします。

講師をお願いします!といわれてから、いろいろと資料を読み直し、楽譜を見直し研究してきました。

企画をされたアコラさんとのやりとりで、「ソルが言いたかったことは何だろう?」・・・つまり、「ソルにとって音楽の美しさとはなにか?」ということを考えることが大切だなあと思いました。

時代的な背景・・・時代の影響をうけないわけがありませんから、音楽家は。

それからギターというものをソルはどう考えていたのか?

そして、スペイン音楽というものをソルはどう捉えていたのか?

これら二つのことは実は結びつけて考えないと「見失うもの」がでてきます。それは「ギターがどのようにして歴史上発展してきたのか?」ということを考えることでもあります。おそらく、ビウェラが栄華を極めていた時代に「ギター」がどのような存在であったか?・・・というところにもつながってくる話です。

そして、教則本からもソルの音楽的な哲学が垣間見えてきます。

それがわかれば、ソルという作曲家の作品へ、どういうことを気をつけてとりくんでいけばよいか分かると思います。

政治的な立場もあります。彼はナポレオンがスペインから退却すると同じく自分も「亡命」します。俗にいう「フランスかぶれ」と揶揄され、スペイン史的には「国を捨てた」立場ということになります。

現在では、この「スペインかぶれ」というのも、複雑な歴史のあやにまきこまれた・・・という視点で捉えられることが多いのですが・・・。このあたりの要素もソルの音楽的な立場に影響を与えていると考えれば、実に面白いものです。

・・・ざっくりといえば、上記のことを考えてきたわけですが・・・。


もっと、たくさん話したいことがあります。他のギター史上のことと関連づけていけば、もっと具体的な例をあげて話せるネタがたくさんありますね。

とりあえずは、明日のレクチャーは概要をポイントしぼって話しますが、いろいろと広げていける部分は多いかなあと感じています。



まだ、一回目も終わっていないのに、「ああ、2回目やりたいなあ!」って思っている自分がいます。

明日、レクチャーでお会いできるかたは楽しみにしていてくださいね!


BLOGランキング(一日ワンクリックよろしくお願いします!!)

音楽ブログランキング blogram投票ボタン

ギター教室ロゴ

フェルナンド・ソルを勉強する会!来月です!

明日は小田原でデュオのライブです。

5月はとっても忙しく、6月は比較的のんびりとはしていましたが、7月はまた多忙になりそうです!

7月前半にまだ詳細は告知いたしませんが、某有名バロックギター奏者の公開レクチャーの司会進行と通訳を頼まれています。南米音楽と古楽についての関連についてのレクチャーですが、実に面白いものになりそうです。

そのための下調べ&勉強もやっています。

で、後半は、本業であるフェルナンド・ソルについてのレクチャーの講師として行ってきます。講演と演奏・・・というよりは、それをミックスした形で進める予定です。

もうひとりの講師は北口功さん。

北口さんはモダンギターで、私は19世紀ギターで・・・という棲み分け(?)でレクチャーいたします。

まだ、若干名枠があるようですので、是非下記にお問い合わせ下さい。



2010年7月25日(日)・アコラ主催 フェルナンド・ソルを勉強する会 午前10時〜午後5時30分

場所: ひたちなか市アコラ

料金: 5,000円(ドリンク付き・要予約)

お問い合わせ: アコラ TEL: 080-6524-2206 FAX: 029-274-2982
acousticlife@ijsnet.ne.jp(メールでの連絡が確実です!)
講師: 北口功 富川勝智

アコラさんのホームページに 詳細な案内があります。是非ご覧ください。ソルの音楽について、バイオグラフィーの面、奏法の面から徹底解剖します。



・・・というわけで、南米音楽から古楽、そして古典・・・という感じで、私自身も勉強しなくてはいけないことがやまほどあります。

うーん、大変!





BLOGランキング(一日ワンクリックよろしくお願いします!!)

音楽ブログランキング blogram投票ボタン

ギター教室ロゴ

レヒーノとエドゥアルド(ひたちなか市でのレクチャー)

6月1日、日曜日はひたちなか市アコラさんの主催で、「レヒーノ&エドゥアルド・サインス・デ・ラ・マーサのギター作品について」というテーマでレクチャー&コンサート。

お話を頂いたとき、「面白そう!」と思って、いろいろと調べてみました。楽譜などの資料は今までライフワーク的に集めてきたのですが、バイオグラフィー的なものがなかなか少ないです。それでも、資料の断片などから、じょじょにレヒーノとエドゥアルドの実像が見えてきました。

この資料が少ない…という点が、やはり彼らの作品が普及していない理由であると思います。また技術的にもかなり難しい部類に入る作品が多いですね。ざっと弾いてみると、左指の拡張、和声の扱いにおいて両者とも独特なものがあります。

あと、もうひとつ楽譜の出版が安定していないこと…これが一番の問題点なのかもしれません。最近はウニオン・ムシカルなどもやる気を出していて、両者の選集を出しているので、楽譜は入手しやすくなったかもしれません。それまでは「ロートレック讃歌」や「盗賊の歌(エドゥアルド編)」などですら幻の作品…といった風情でしたから。

エドゥアルドの作品においては、いまだに「コンフィデンシア」や「グリーンスリーブス」などは絶版状態でしょうね。とても良い作品なのに残念ですね。

レヒーノのロンデーニャあたりも、「アンダルシア寸描」「アンダルーサ」を組み合わせないと“使い物にならない”…という状態。昔ホセ・ルイス・ゴンサレスの録音を聞いて、あまりにも楽譜と違うので、探っていったら上記のようないろいろなバージョンがあって、レヒーノ本人はさらに違うバージョンで弾いていた…ということでした。私は師匠である手塚健旨先生(レヒーノの直弟子)から、いろいろ教えていただき、今演奏しているバージョンになっているわけです。

レヒーノという人は自作を結構出版後もいろいろいじくっていたようです。「あ、これはいらないや」とか「これはくどい!」とか「これ付け加えよう!」とか演奏会のたびに改編していったのでしょうね。それを弟子は口伝という形で継承しているようです。

他人の作品も結構改編していますね。ヴィラ=ロボスのショーロス1番などもレヒーノ編というのがあります。低音の扱いなど、けっこう格好いいので、私はこのバージョンで演奏することにしています。

エドゥアルドの「暁の鐘」も、レヒーノのアドバイスでコーダ部分が出版譜と違います。これになれると出版譜のままでは“ちょっと物足りない”感じがしてきますね。

アコラでのレクチャーでは27年世代との関連、スペイン市民戦争、セゴビアとの関わりも交えて進行しました。このあたりも面白いのですね。実に。

…というふうに予定よりもオーバーして講演してしまいました。

その後、両者の作品の演奏だったわけですが、なかなか脳みその切り替えが難しかったです!…このあたりは演奏家としての研究課題ですかね。

2008年6月1日のプログラムは以下です。

ロートレック讃歌(エドゥアルド)

ドロール(ドノスティア〜レヒーノ編)

プラテーロ、死、散歩、狂人(エドゥアルド)

ペテネーラ(レヒーノ)

ロンデーニャ(レヒーノ)

暁の鐘(エドゥアルド)

ハバネラ(エドゥアルド)

 

以下はおまけ。

バムケースを探せ、勝田駅編です!

バムケースを探せ!勝田駅編
Powered by PICS

上記クリックすれば、拡大するので、すぐに分かると思います。ひとりだったので、なかなか撮影が難しかったです…。

 

BLOGランキング(一日ワンクリック!お願いします!!)

音楽ブログランキング

レッスン案内
東京渋谷:教室ホームページ
東京池袋(金曜):GG学院
※ワンレッスン→詳細
お問い合わせ

レッスンのお問い合わせや演奏依頼、執筆依頼、作曲&編曲依頼、またはブログの御感想など…

名前
メール
本文
プロフィール

tommig

訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

ギター史と和声のワークショップ
公益社団法人日本ギター連盟ユベントス主催によるギター史と和声学の講習会
詳細はこちら!
講師はギター連盟正会員の富川勝智と坂場圭介です。
Archives
富川勝智

Facebookページも宣伝
記事検索
演奏会情報
♪富川勝智の演奏会♪
チラシまとめ
演奏会チラシ


体験レッスン
富川ギター教室では無料体験レッスンを行っています。正しい基礎を知りたい方、独学でお悩みの方、技術に限界を感じている方…今すぐに申し込みください。


☆申し込み☆
 ↓↓↓↓↓
クリック!

ギタートラベローグ
日曜ワークショップ開講中!
♪詳細は…
“月イチ講座”ブログ
サーキュレーション
  • ライブドアブログ