ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

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レッスン覚書ミニ〜2010年7月26日〜28日

  1. アルペジオ安定しつつある。どのくらいのテンポで「無理なく弾けるのか」しっかりとメトロノームで毎日練習しながら身につけていくとよい。
  2. カルカッシ1番。右手のタッチ。iとmのリーチの差に気をつけること。右指を曲げたときに、mは長いので深くはいることになる。その場合でも、打撃点を爪と肉の交わる部分でしっかりと捉えること。
  3. セゴビア編ソル18番。変ホ長調の音階を4弦で弾く。そして3度音程を付け加えて弾くと、分かりやすい。音楽的な構成も見えやすくなり、読譜ミスも減る。これはソルも教則本において推奨している練習法である。
  4. アラビア風奇想曲。4指が跳ね上がらないように。そうしないとスラーなどのテクニックが安定しない。指を押さえるときは「形をしっかりと作ろう」と意識するが、指を離すときは形に無意識になりがちである。指をぱっと開くイメージで「離す」のではなく、しっかりと関節を動かす意識が重要だ。
  5. バスの進行。消音を明確に。長調のところでは、より消音とバスの音色の粒立ちを意識すること。そうすることによってメジャー感を演出することも可能だ。
  6. 音ミス。特にバスにミスを多く見いだしたときには、まずはバスの進行のみ弾いて、それを歌う。そしてそのバス進行に「必然」を見つけだすこと。そうすれば、ミスは減っていく。「5弦を弾かなくちゃ」ということよりも、「ドミナントのミのあと、トニックのラがくるんだ!」と思うことが大切。
  7. 入り江のざわめき。ポジションの意識を忘れずに。
  8. ポジション対応の運指で例外がかかれている場合はその前後の部分との関わりがある場合が多い。同じ弦上に同じ指を残しておきたいとか・・・理由を考えるべし。もし同じ効果をポジション対応の運指でできるのであれば、そのほうがミスは少なくなる。
  9. 次の曲、難しいですね・・・とグチらない。楽譜に書いてあるもので弾けない曲はないのだから。
  10. ポジション対応の運指を身につけるためには、234のみで押さえる練習もおすすめ。このとき腕全体の重心もしっかりと各指にのせてあげるようにするとベター。腕全体「でっぱり」がないように、しなやかなラインを保つようにすべし。
  11. アメリアの遺言。ハーモニクス部分はまずは普通に実音で弾けるようにすべし。左手の運指をしっかりと決める。そして左手を見ないでも弾けるようにしておくこと。
  12. セゴビア編ソル2番。3番。両者ともに音楽の拍感とはなにかを考えるうえで名練習曲である。和声の変化、リズムの変化、モチーフの変化のなかで、しっかりと主観をもってその変化に驚き、且つ全体を見据えるという客観性をもっていなくてはいけない。
  13. ポジション練習はある意味で退屈な練習であるが、正確に行うこと。正確に行う=楽しい!・・・となっていくとスムーズに行える。きれいな指の動きとなっていくには時間がかかるが、その変化を楽しめるようになってほしい。
  14. カルカッシ2番から4番まででかなりの音楽的な表現法の基本を学ぶことが可能だ。4番はスラーをとって練習してみること。スラーが非和声音であると考えることができれば、流れが見えてくる。指を動かす練習ではない。「スラー」の練習だ。音楽的、技術的に把握していないと「指の運動」となってしまう。
  15. 古典の一拍目の重さをしっかりと意識すること。この一拍目の重さは時代によってことなるが、原則としてその重みが停滞に感じられてしまわないようにしなくてはならない。


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ギターを弾き続けてきた理由〜師匠&その周辺編

ギターを続けられた理由、師匠編です。その周辺・・・というのは、兄弟子とか姉弟子とかのことです。

まずは、先生について。

留学に行くまでに2名の先生に習いましたが、いい意味で対照的でした。最初の佐藤佳樹先生は、とにかくじっくりと・・・丁寧に・・・というタイプ。大学生から教えていただいた手塚健旨先生はポイントをしっかりと定めて、わりあい早く進むタイプでした。もちろん、それぞれの先生のやり方は生徒さんによって違いはあるでしょう。私にとって手塚先生の教え方は、いままでの丁寧じっくりタイプのレッスンとは違って新鮮でした。「次の曲は自分で探してきてね」というタイプの先生でしたので、自然にCDを聴くようになったり、楽譜を自分で探してきたりする癖がつきました。最初の佐藤先生はレパートリーなどもすべて指定してくれるタイプの先生でしたので、CD集め、楽譜集めの癖をつけてくれたのは手塚先生の御陰なのだと思います。

兄弟子、姉弟子・・・手塚先生のもとには優秀な兄弟子、姉弟子がいましたので、それが随分刺激となりました。コンクールに入賞している人も随分いたので、発表会などで「うわあ、これがギターの音なんだなあ!!」とびっくりしたものです。不思議なことに兄弟子達からは随分可愛がられたもので、一緒にコンサートにいったり、発表会の打ち上げ後朝まで飲んだり・・・と随分世話になりました。そのような会話のなかで学んだことも多かったです。「え、お前この楽譜もってないの?・・・すぐ買わないとなくなるよ!」とか「とにかくセゴビアは全部買っておきな!!」とか「ブリームの来日公演はいくら高くでもいかなきゃ駄目!!」とか、随分厳しく躾けられました。自分がクラシックギターを語る上でしかるべき知識をもっていないことに愕然としました。多くの良い演奏、名曲を知った上で、自分の演奏に生かすことが、当時の自分には足りなかったのでしょうね。

御陰でいろいろな楽譜を入手してクラシックギターの深さを知ったような気がします。CDからも多くの曲を知ることができました。

留学中の師匠は、ホセ・ルイス・ゴンサレス氏、井上幸治氏、アレックス・ガロベー氏です。

ホセ・ルイス・ゴンサレス氏は今になってみると、その凄さが実感できます。彼の音楽観は根底に「美」がやどっています。自分の感情を演奏に直結させること、事前に音のイメージを明確にすること・・・学んだことは多いです。この師匠の凄さは「今になってやっと分かること」をあの時点で必死になって伝えようとしてくれたこと、です。若造に向かって懸命にレッスンしてくれたのは今になってみると貴重な経験でした。彼に習って2年目からはトローバやポンセの作品を中心にレッスンしてもらいましたが、彼の弾くトローバは絶品で、その歌いまわしやニュアンスはまさに「口伝」の領域にはいるものでしょう。しかしそこには実は理知的なもの、論理的なものも含まれていることも、今になって理解できるのです。

井上幸治氏。ホセ・ルイスに習いにいったのですが、ビザのため音楽院に入学する必要がありました。そこでギター科を担当していたのが井上幸治氏です。もともとホセ・ルイスの弟子だったのですが、独立独歩の道を歩んでいました。「ホセ・ルイスのとことは違うレパートリーやろうよ!!」ということで、バッハを中心としたレッスンでした。リュート組曲、ヴァイオリンパルティータ、ソナタなどをやりました。理知的なレッスンで、バッハの面白さを知ったのは彼のレッスンからでした。彼の「十八番」であったタンスマンの「カバティーナ組曲」のレッスンも非常に参考になりました。毎回レッスン終了後、バル(飲み屋)で一杯・・・というのが恒例行事でしたが、毎回ご馳走してもらっていたので、レッスン代から得る収入より上回っていたかもしれません。「いつもご馳走になってばっかりで・・・」というと、「いいよ〜出世払いで・・・日本に君が戻って、僕が演奏会で行ったときにはご馳走になるから〜」と一銭たりとも出させようとしませんでした。私が帰国してすぐに癌でなくなったのは残念でなりません。結局井上さんにご馳走する夢は叶わず。

アレックス・ガロベー氏。初めてコンサートを聴いて衝撃を受けて、是非レッスンを受けてみたい!と思った人物。ワンレッスンを受けにバルセロナまで遠征。このレッスンが今までの音楽観をがらりと変えるものとなりました。最初若干の反抗心はありましたが、考えれば考えるほど「正しい」のですね。音楽を読み取る基本、それを音へと実現するプロセスを理知的に合理的にレッスンしてくれただけなのですが・・・。ちょうど、その頃師匠ホセ・ルイスが他界・・・途方にくれていたのですが、音楽の修行を中途半端で終わらせるのも嫌だったので、ガロベー氏に電話をかけバルセロナに行くことにしたのです。「ルティエール音楽院でレッスンするのはどうだ?」と言ってくれたので、馬鹿正直にバルセロナに行きましたが、後日談だと一回目のレッスンはオーディション的なもので、年間5名以下の生徒しかとらないことが彼の方針だったようです。彼のもとには世界各地から多くの生徒がおしかけてきていて「超人気教師」だったのです。なんとか私は彼のクラスにもぐりこみ、レッスンを受講することができました。彼のレッスンがまた独特なもので、ひとり90分レッスンで、朝から晩までクラス全員出席のもとで公開形式で行われました。ある生徒が一回弾き、それを全生徒が批評&それをもとにアレックスがレッスンを進めていく・・・けっこうな辛口もあって、練習&楽曲分析に身が入りました。しっかり準備していかないと太刀打ちできないので、暗譜は当然のこと、表現についても明確に自分の意見&主張をもつことを余儀なくされました。おかげで音楽スペイン語力(?)もついたような気がします。他の生徒のレッスンのときも、何も意見がないと馬鹿にされるので、前もってレッスン受講曲を聞いておき楽譜を見て研究しておきました。「自分だったら、どう表現するだろう?」と考えながら楽譜をみていたわけです。これがものすごい勉強になりました。このように考えると他人が弾いている曲でも自然に勉強していることになります。この形式のレッスンはある程度レベルのある生徒さんが集まる場合に有益だなあと思います。彼に習った2年弱の間に、ものすごい膨大なレパートリーを自然に学べたのだと思います。またクラス生徒の演奏にも凄い刺激をうけました。

今思い返すと、先生それぞれが個性的だったと思います。なんだか不思議に同じ系統の先生がいないのですが、根本にもっているもの、目指そうとしているものは同じような気がします。なんだか、ぼんやりとはしているのですが、そんな感じなのです。

うーん、言葉ではうまく説明できないなあ・・・。

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「セビーリャ」のリョベート編とバルエコ編

昨日のレッスンで、アルベニスの『セビーリャ』をレッスンした。

事前に「セビーリャは誰の版がお勧めですか?」と質問されたので、「とりあえずリョベート編!」と回答。

で、昨日のレッスンでは何故か「バルエコ編」が登場。

リョベート編も購入し練習したらしいが、バルエコ編のほうが譜面が見やすい・・・ということらしい。たしかにリョベート編は譜面がいったりきたりで、なんだか読みにくい。

まあ、セビーリャに関しては調整も一緒で、バルエコ編もリョベート編も一緒だと思ったが・・・

基本的にバルエコ編を見ながらレッスン。だがしっくりと来ない部分がある。和音を入れる位置、音数などがやはり微妙に違うのだ。

結論から言うと、やはりリョベート編のほうが色彩感がある。和音を入れる位置によってリズムも強調される。やはりギターを知り尽くした音楽家の編曲なのである。

いっぽうで、バルエコ編はある意味「器楽的」アプローチ。あまりスペインっぽくないのです。

もちろん、バルエコ編にも面白い部分がたくさんある。

興味のある方は、セビーリャをリョベート編とバルエコ編で比較してみると勉強になります。さらに言えば、ピアノオリジナルを用意・・・そうなるとより勉強が楽しくなります。

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東京渋谷:ホームページ
東京池袋(金曜):GG学院
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