ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

リュシーメソッド

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音楽表現のルールってあるの?

音楽というのは非常にロジカルなものです。…こういうと「また難しいこと言っているなあ」と思われる方もいるかもしれませんが、研究すればするほど、またたくさんの音楽家の方と話せば話すほど、そのように思わざるを得ません。

ロジック(論理)…人間の心理というものも非常にロジカルなものです。音楽を聴いて感情が揺れ動かされる…嬉しくなったり、どきどきしたり、悲しくなったり。。。

必ず理由があるはずです。もちろん、その理由は一つだけじゃないかもしれません。音そのものだけを研究してもダメでしょうね。ある曲を聴いて悲しくなるのは、その人の人生の悲しい思い出と結びついていたりすることもあるのですから。

ただ、音そのものの動きに、何か人間の心理を動かす要素があるのも事実です。ドとド♯が同時に鳴れば、それはやっぱり「気持ち悪い」ですよね?…でも、ドーミーソと音が鳴らされれば、「うん、いいね!」って感じがします。

西洋音楽のフォーマットの中で、私たちはそう感じるのです。

いろいろな表現の理論がありますが、そういう意味で、ここ数年で私がもっとも参考にさせていただいている本がこれです。

音楽のリズム‾その起源、機能及びアクセント‾ (要約版)
音楽のリズム‾その起源、機能及びアクセント‾ (要約版) [単行本]

非常にロジカルであり、ちょっと難解ですが、認知心理学的な表現アプローチをずっと研究してきた私にとっては「なるほど!」という記述が多かったです。

訳者…というよりは著者である稲森先生の講義が6月28日に銀座ヤマハにて行われます。稲森先生とは数度メールでやりとりをさせていただきました。是非、多くの方にこのメソッドを知っていただきたいと思い、講義のチラシを掲載させていただきます。
興味有る方は是非!

YM銀座音楽のリズム講座チラシ





















 

拍子を理解するために◆憤貲鑢椶梁減澳供

先日の月イチ講座、リズム講座の(富川による)補足です。

昨日、紹介した参考文献はこれ。

名曲に何を聴くか―音楽理解のための分析的アプローチ 新音楽鑑賞法
クチコミを見る

田村和紀夫氏はこの本の33ページ「水面下の流れとしての拍子」以降を読むと、「拍節の存在感」について多くのことを学べることができるでしょう。

さて、先日の坂場氏の講義では『小節線の右側には一拍目がきます。そして、その右側の音には自動的にアクセントがつきます』という説明がされました。

そして、アクセントに関して、メトリック・アクセント、リズム・アクセント、パセティック・アクセントがあることがテキストが含まれていました。

この点に関して、より詳細は研究がしたい方は下記の本をどうぞ参照してください。

音楽のリズム?その起源、機能及びアクセント? (要約版)
クチコミを見る

リュシーメソッドと呼ばれるものです。自分で音楽表現を作るためのルールが学ぶことができます。

非常に簡明に書かれていますが、実際に音を出して「実証」すること、つまり耳で確認しながら勉強すると身につく本です。実際、音楽家が経験で身につけている演奏表現のルールが体系化されてものであると思ってください。とても勉強になります。お勧め本です。

 

さて、一拍目の存在感は時代によって異なる…ということを私は補足説明しました。

このことに関して齋藤秀雄氏の「音楽は文法」という言葉を思い出しました。アウフタクトと一拍目(つまり上記でいうと「小節線の右側の音」ですね)の関係を以下のように述べたという言い伝えがあります。

「これは花だ」…バロック

「これは綺麗な花です」…古典

「なんて綺麗な花でしょう!」…ロマン派

上記の「花」が一拍目です。

バロックであれば、花に強い存在があります。

古典であれば、花には依然ある程度の存在感が残るが、バロックと比べれば一拍目のアクセントは弱まります。

そしてロマン派では「なんて綺麗な」のほう(つまりアウフタクトのほう)の意味合いが強くなります。結果として一拍目の存在感は希薄になります。

…というふうに、時代毎に一拍目のアクセントの強弱は変化していくわけです。

つまり古典における一拍目は「アップビートーダウンビート」(上拍ー下拍)の関係を考えた上で、ある程度の「強さ」があっても間違いではないわけです。

しかし、『一拍目=強拍=音量を強く弾けばよい!』という考えで弾くと大間違いになります。やはり「アップビートーダウンビート」の関係はしっかりと把握した上で、一拍目の存在感をどのくらいにするか?…をありとあらゆる面から考察していくことが大切です。

(※ありとあらゆる面とは…フレーズや和声や全体の構成であったりします)

結局、この点が「演奏者のセンス」や「経験値」によって変化していくところが、演奏のバリエーションにつながっていくのだとも言えますね。

まだ何か補足があれば、書きますが、とりあえずこのあたりで…やめておきます。

 

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