ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

レッスン

クラシックギター弾いてみたいなあ…!と思っている方…
真剣にクラシックギターに取り組んでみたい!と思っている方…
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2016年まとめ Part2〜教授編

「教える」という仕事…今年もがっちりと生徒たちを指導しました。おもに2つの現場です。

1:個人レッスン
2:ワークショップなど

1について。個人レッスンは僕の教授活動のメインの場です。技術と音楽表現…バランスよく教えていきたいと思ってずっとやっています。とはいえ、まだまだ日本という国では「きちんと基礎を教えている教室」は少ないなあと思います。

プロになりたい方、コンクールで上位に行きたい方…ぜひ、当教室に来てください。足りない部分がたくさんわかります。今年もプロやプロ志望の方をたくさん指導しましたが、基礎力が不足しすぎです。よくも悪くもまだまだ日本の西洋音楽指導のレベルは低いですね。

「足りない部分」がわかるということは、ある程度弾けると思い込んでいる人にはとても辛い経験かもしれません。ですが、それは一時の恥ですから。怖がらずにきちんと若いうちに正しい基礎や音楽表現のベースメントを習得してください。そういう場を提供するという意味では、私のレッスンは一切妥協はいたしません。

アマチュアの方も、最初から「正しい手ほどき」を受けることが大切です。1年間独学するなら、最初から習った方がいいです。もし1年間独学して悪い癖をつけたら、もし教室に通ったとしても、最低でも1年間悪い癖を抜くことに時間が費やさなければいけません。最初から正しく習って下さい。

2について。おもに(公社)日本ギター連盟のワークショップと日曜ワークショップで教えてきました。今年は関西のほうでも定期的にギター史のワークショップや個人レッスンも行いました。
ギター史を知ること=好奇心を拡大することができます。そして音楽表現の「なりたち」を知ることができます。今まで人類が「音楽のなにを美しいと感じてきたか」…ということを知ることが、実は音楽表現のベースメントを考える上でのヒントにないます。そして、それを知ると、音楽表現のルールが「リアルなもの」に感じることができるはずです。

日曜ワークショップでは、おもに奏法や練習方、表現理論をテーマに行ってきました。詳細はこちらを→日曜ワークショップブログ
おそらく、他のどの教室でも教えていない「体系的な奏法理論」「体系的な音楽表現理論」を提供している場ですので、是非たくさんの方に参加していただきたいと思っています。来年も引き続き行っていきます。

本気でギターを仕事にしたい方、そして、アマチュアの方でも本当にきちんとクラシック音楽を学んでみたい方…是非レッスンに来てください。
体験レッスンも随時募集しております。またメールなどでもお問い合わせを受け付けます。
tomikawaguitar@gmail.com



 


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楽譜の読み方あれこれ〜専門的な分野を学ぶときの手順にたとえる

最近、レッスンしていて気づいたことを書いておきます。

曲を仕上げるときに、生徒さんが「いろいろな読み方をしているなあ」と今更ながら気付きました。

おおまかにふたつのタイプがあります。
1:最初から丁寧に読んでいく。細部も確認しながら。
2:おおまかに全体をざっくりと見て、細部はあとから。

2の方法が得意な生徒さん、数名おります。一般的には1の方法のほうが「正しい」とされているのかもしれません。

2の方法が得意な生徒さんは、ほんとーにざっくりとやっていきます。運指や書いてあるポジションを頼りに直感的に弾き飛ばしていることが多い。音のとり間違いも多いです。…と、これだけ書くと「2の方法は間違いなのね」とお読みのみなさんは思うかもしれませんね。

実はそうではありません。2の方法も悪くないのです。実は2の方法、楽曲全体の「見取り図」というものを手に入れるためには最適な方法と言えます。

たとえば、自分が今まで学んだことがない分野のことを勉強することを想像してみましょう。本から学ぶ場合…たとえば、僕が「相対性理論」のことを学ぶ場合を想定してみます。

最初から分厚い専門書は読み始めません。挫折しそうだから…。

まず本屋にいって「マンガでわかる相対性理論〜入門」みたいな「ゆるい本」をセレクトします。ざっくりと全体像をつかむ。(段階1)

それから「図解ですぐわかる!〜相対性理論の基本」みたいな、ちょっと専門用語が出てきそうな本をセレクトして、用語をなじませていきます。(段階2)

そこから、やっと相対性理論の全知識を網羅していそうな本をじっくりと読んでいく。でも、まずは目次を眺めます。そして、興味のある項目から読んでいくと思います。そこから、もう一度1ページ目から読んでいくと思います。(段階3)

そういう段階を踏みます。もちろん、最初から全情報を網羅した専門書を1ページ目からじっくりと読んでいくタイプの方もいるとはおもいますが、挫折度が高いかもしれません。

なので、上記2の方法は、(段階1)にあたります。ざっくりと全体を掴む!…この曲ってどんな感じ?…ああ、最後のほうでめっちゃくちゃ速い音階でてくるのね!…ここは難しいなあ…というふうに全体像を掴む上ではとても有効な方法なのです。曲全体の見取り図をたてることができます。

そこから、もう一度、曲の細部をみていくことになります。難しそうだなあというところから取り組んでも良いですし、この部分好きだなあ!っていう部分を練習してもよいのです。これは(段階3)の「興味のある項目を読む」ということと一緒かもしれません。

そこから、楽譜を最初から丁寧に読み直していくのも良い方法かなあとは思います。

実はこのブログで2008年に書いた記事があります。
絶対にミスをしない〜練習方法の大切さ

ここで書いたことは「最初からノーミスで丁寧に練習してください」ということです。いま、ここで書いてあることと矛盾している?…たしかにそうかもしれません。

ですが、全体像を把握することもとても大切。

なので、上記の方法1と方法2の両方をうまく組み合わせていくしかありません。もしくは1の方法(最初から丁寧に読んでいく)においてスピードアップをはかるということもとても大切。実際は1の方法でむちゃくちゃに速く正確に読譜できれば、全体の見取り図はとても立てやすい。「初見で弾けない曲はレパートリーにはならない」という先生もいます。それはこれが理由だとおもいます。

読譜の正確さとスピードはとても大切です。おおまかに全体をさらうというときに、読譜ミスが脳内に刷り込まれる可能性があります。それは危険です。なので、正確に読譜ができ、そのスピードが速い…というのが理想です。

とはいっても、そうやっていると全体像が把握できないので、最近は生徒さんの「感性」に任せるようにしています。生徒さんの性格もありますしね。

なので、適当に弾き飛ばしている生徒さんには「もう少し丁寧に最初から運指とか音価に注意して曲を勉強していくといいね!」とアドバイスします。

最初からじっくりじっくり楽譜を読み取っていくタイプの方には「弾き飛ばしてもいいから、最後まで弾き通してみてね!」とアドバイス。

やはり、人間は大体、短気かじっくりタイプかに分かれます。実は楽器の学習はその両方がバランスよく切り替えられる人が上達するのかもしれません。

「慌てず急げ!」…昔、焼肉屋さんで店長がアルバイト店員に言っていた言葉ですが、それこそ真理なのかもしれませんね。

そんなことを考えてみると、つくづくレッスンっていうものは「生徒さんの人間性と性格を見る」仕事なのだなあと再確認しております。

 


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部分練習をうまくこなすコツ〜怖がらない!

クラシックギターに限らず、どんな楽器でも「難所」や「指の動きの複雑な部分」をとりだして、部分練習をするのはとても大切です。

部分練習。ああ、めんどうくさい。しかし意を決してやってみると、部分練習ではできたのに、いざ通してみると「注意する点を忘れてしまう」。

→そして、できない自分に嫌気がさす。

→部分練習をしなくなる

→結局、弾けない部分は弾けないまま放置

…という悪循環に陥ってしまう人が多いのです。

上記の「できない自分に嫌気がさす」というのは誰にでもあることです。しかし、sの心の奥底には「一回部分練習でできたところは、できて当たり前!」という変な自信があるのです。人間の記憶というものを無視した心理構造がそこに見えてきます。だから、一回「やるべきことを忘れた」というだけで、自信喪失する。自信を喪失すれば、「それをカモフラージュする」。

この部分は難しい部分だから弾けなくて当たり前!という開き直りをしてしまう人も多い。

では、どうしたらいいのでしょうか?

部分練習をするAという部分があるとします。 A部分の問題点を抽出。右手の運指が曖昧だなあ、左手の準備は不足しているのだな…いろいろと注意点が見つかるはず。それが見つかれば、Aという部分でその「注意点」に気をつけながら、作業を行うのみです。

ここまではみんなやります。さて、ここから、Aの前の部分から弾いてみる。たとえば、Aの部分が登場する4小節前くらいからやってみる。

そうすると惰性で弾いてしまって、さっきA部分をクリアするために考えた「注意点」を忘れてしまう。結果、A部分は弾けないまま。。。

原因は?…「思い出せないから!」です。A部分にさしかかったときに「これからこいうことをやる!」というふうに思い出されば、クリアできます。

さきほどの「注意点」は短期記憶です。それを長期の記憶にするためには「何回も思い出さなければならない」のです。

ほとんどの人は、A部分のみをひたすら練習し、「注意点」を叩き込みますが、いざ手前の部分から弾き始めると、ほかの部分を弾くことに気をとられて、A部分での「注意点」を忘れてしまうのです。

でも、これは人間の記憶の宿命です。

なので、A部分に差し掛かったときにひたすら「思い出す!」。これにつきます。

人間というのは一度できたことは「できるに違いない!」と思うものです。自信過剰にできています。そうならないためには、脳の記憶についてのシステムをしっかりと理解し、脳みそとじっくりお付き合いしてやるしか対策法はないのかなあ?…と思います。

「できない!」と思ったら、ぼんやりとした脳みそに「おーい!ここで何するか思い出してくれよ!」と声をかけましょう。「脳が忘れてしまうという癖を分かった上で、部分練習を怖がらないこと」…部分練習のコツはこのあたりにあります。



 


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音楽表現を考えるためのヒント5

表現力っていうのはなんでしょうか?そしてどのように学ぶべきなのか?ということをテーマに連載しております。さて、今まで4回連続で記事投稿してきました。
あくまでも「ヒント集」ですので、興味ある本などを読んでいただいて表現力アップを目指していただきたいと思います。

音楽表現を考えるためのヒント1
音楽表現を考えるためのヒント2
音楽表現を考えるためのヒント3
音楽表現を考えるためのヒント4

さて、今回は最終回、「音楽表現を考えるためのヒント」第五回!


表現のしかたというのは、時代によって違います。その時代時代によって、「これは強調してほしいなあ!」という要素が違うということです。

これを「時代様式」と言ったりします。

たとえば、アウフタクトと一拍目の関係も時代によって感覚が違います。

かつて、このブログでもあの齋藤式指揮法の齋藤秀雄先生の言葉を借りて、以下のような記事を書きました。

拍子を理解するために

ここから引用します。

さて、一拍目の存在感は時代によって異なる…ということを私は補足説明しました。

このことに関して齋藤秀雄氏の「音楽は文法」という言葉を思い出しました。アウフタクトと一拍目(つまり上記でいうと「小節線の右側の音」ですね)の関係を以下のように述べたという言い伝えがあります。

「これは花だ」…バロック

「これは綺麗な花です」…古典

「なんて綺麗な花でしょう!」…ロマン派

上記の「花」が一拍目です。

バロックであれば、花に強い存在があります。

古典であれば、花には依然ある程度の存在感が残るが、バロックと比べれば一拍目のアクセントは弱まります。

そしてロマン派では「なんて綺麗な」のほう(つまりアウフタクトのほう)の意味合いが強くなります。結果として一拍目の存在感は希薄になります。 

旋律の扱い方も時代によって変化してきます。もちろん和声の扱いも。このあたりをじっくりと研究していかねばなりません。

なぜ、このような違いがあるのか?…各時代毎に「このバランスがいいね!」という旋律の歌わせ方や和声の表現の仕方、拍の表し方のブームがあります。とはいっても、人間は「飽きてしまう」のですね。なので、ちょっと違うことをやってみよう!…このほうが今の時代にあっているんじゃないかな?…というふうに変化させてしまうわけです。

古典の時代にシンプルな和声と美しい均整のとれた音楽が隆盛したあと、人々は「飽きてしまいます」。なので、ちょっと複雑な和声、装飾的な旋律が多く含まれている旋律が「目新しい」時代になり、それがロマン派になっていきます。それに飽きれば、12音技法などが登場し…

時代それぞれに「強調したい点」が違ってくるわけです。そこに表現の仕方の濃度の違いがでてくる。それが「時代様式」と言えます。

その楽曲が演奏されていた当時の価値観=様式感というわけです。なので、もちろんそれを知った上で、現在の我々の価値観で演奏したって一向に構わないのですが、当時書かれた曲は「当時の価値観を考慮した上で」書かれています。なので、現在の価値観や表現の基準で演奏した場合に、つまらない音楽になってしまう場合もある。そこには注意を払わねばなりません。

この様式について、学ぶためには当時の文献や楽譜、教則本などをたくさん読んでいくしかありません。少しずつ読んでいきましょう。たとえばこのような本。



あと、もう一冊くらいあげるなら、この本。


今とは違った「価値観」が見えるはずです。バロック時代にどのような考え方をされていたのか?、ロマン派の時代はダイナミクスをどのようなイメージで捉えていたのか…いろいろと見えてくると思います。

様式は時代とともに変化する「価値観」からも見ていかなければなりません。なので、音楽史についての基本的な知識は必要です。当時の人々が音楽に何を求めていたのか?…何を表現しようとしたのか?…それを抜きにして各時代毎の「個性」は見出せません。

音楽全般と思想の流れを掴むためには以下の本がおすすめです。


読み物としてすらすらと読めます。論理的な部分と感覚的な部分がバランスよく書かれている著作。

ギター史の流れについては日本語で読める良い本はなかなかありません。英語ですが、以下の本が一番のオススメかも。



(日本の出版社で、全訳を考えてくれるところありませんかね?全部読んで、全部訳しましたので、いつでもご連絡くださいまし!)


クラシックギターの奏法史というものも学んでいかねばなりません。これらのことも「教則本や楽譜」などの資料から謎解きしていくしかありません。

たとえば、よく「アンドレス・セゴビアの音楽にはロマン派的からの影響が強い」と言われますが、それを考えていくためにはセゴビアの運指などを丁寧に分析していくのがよいと思います。

以前以下のような記事を書きました。
「版」の意味〜セゴビア編ソルの20のエチュード

ソル20の練習曲〜セゴビアの意図を探る

セゴビアの運指の「理由」を考えていくことで、セゴビア本人の音楽的な嗜好やその当時のギター界の流行がわかります。もちろん、これは別の時代との比較がなければ、わかりません。なので、ソルの原典もあたらなくてはなりません。ソルの生きた時代(古典音楽の時代)の「一般的な価値観」とソルの音楽家としての「価値観や美観」それぞれを分析していかねばなりません。

ソルの場合であれば、その教則本にしっかりと「音楽のあるべき姿」が述べてあります。

そういうものをしっかりと勉強しながら、時代様式というものをギター奏法の中にも求めていかなければなりません。

さて、今回は「時代様式」について書いてみました。

これで、ヒント集は終了ですが、明日もう一本だけ関連記事を書く予定です。

いままでの「ヒント集」の「まとめ」を書いてみたいと思っています。お楽しみに!



音楽表現に関しては、次回の日曜ワークショップでも扱います。 

表現力についてヒントを得たい方…ぜひ日曜ワークショップ「表現力アップの秘訣!」に参加ください! 
詳細はこちら! 

音楽表現を考えるためのヒント4

表現力っていうのはなんでしょうか?そしてどのように学ぶべきなのか?ということをテーマに連載しております。(今のところ、5回まで連載するつもりです!)

今までの記事はこちら↓

音楽表現を考えるためのヒント1
音楽表現を考えるためのヒント2
音楽表現を考えるためのヒント3

ということで「音楽表現を考えるためのヒント」第四回!


今回はこの3つのうち、リズムについてお話ししてみたいと思います。
リズムについては、今までもこのブログで何回か扱ってきました。

例えば、以下の記事。
リズム・パルス・拍節を整理するために!
 

また日曜ワークショップでも、扱ってきたテーマです。
音楽の知識を得ること、そして実践すること 


今まで、個人レッスンやワークショップでずっと私が、言い続けていたことは「リズムとパルスと拍節をしっかりと定義づけてください」ということでした。音楽を専門に学んでいる方、教えている方でも、曖昧に定義付けている方が多いのが現状です。

では、順を追ってみていきましょう。

拍節とはなにか?について考えるためには以下の本が参考になります。


藤原氏の本は、拍節のプロポーションについて実に明快に説明しています。この本で述べられていることをもとに、指揮法の図形などを研究してみると勉強になると思います。 指揮法についてもいろいろな本がでていますが、藤原氏の自然リズムのプロポーションと近い発想をもっているのは以下の本です。

増田宏三
パンセ・ア・ラ・ミュージック
2003-05-29

増田 宏三先生の本は現在入手困難かもしれません。もし、古本などでも入手できれば、是非!…とてもわかりやすい「指揮法」のテキストです。

ベーシックな指揮法の本としては、これです。

【改訂新版】 指揮法教程
斎藤 秀雄
音楽之友社
2010-02-24


この本だけだと、堅苦しくて、わかりにくい…という方にはこの「斎藤式指揮法」の参考書としてこの本がおすすめです。


この高階正光さんの著書は「隠れ名著」だと思います。斎藤式指揮法を「どう教えるのか?」という観点から書かれています。生徒さんとの対話形式で書かれているので、何を注意したらよいのか…ということが読みながらわかります。

指揮法の本を中心に紹介してきましたが、指揮図形のプロポーションに「拍子らしさ=拍のプロポーション」が含まれています。このプロポーションを自分のなかにとりいれることで、二拍子らしいプロポーション、三拍子らしいプロポーションが理解されます。

指揮法を学ぶことは自分の身体のバランスを整えることにもつながりますので、楽器演奏全体にも良い影響を及ぼします。そのためにも指揮法の研究はとても有意義です。

さて、次はリズムについてです。

リズムとは何かを理解するためには以下の本が参考となります。

音楽のリズム‾その起源、機能及びアクセント‾ (要約版)
マティス・リュシー
中央アート出版社
2008-03-26


もう一歩踏み込んで「リズムとはなにか?拍との違いは?」ということを考察したい方には以下の本をお読みください。


 

ジゼール・ブルレによる定義は以下のようなものです。引用します。

「真性な音楽的なリズムとは自由リズムであり、正確にいえば繰り返しを逃れるリズムである。そこで行われるのは似たもの回帰であって、同一なるものの回帰ではない。=拍子は反復し、リズムは更新する」



上記の著作がリズム全般を考える上では必読と言えます。もう一冊、リズムを考える上で必読書があります。

音楽のリズム構造―新訳
G.W.クーパー
音楽之友社
2009-03-09


旋律のリズムについてよくまとまっている本です。認知心理学的なアプローチで書かれています(マイヤーはその分野での巨匠です!)。

音楽の認知心理学的なアプローチって何?という方は、以下のブログ記事を参照していただけるとちょっとわかるかもしれません。
期待と裏切り

上記記事から引用します。


上記のように一定のテンポで弾いていく場合も、テンポが詰まっていく場合もテンポが緩まってくる場合も「期待」があります。「あ、次の拍の点はここに落ちてくるな!」という「期待(予測)」です。しかし、それが「裏切られた場合」、聴き手の驚きを招きます。失望ですね。これはいずれにしても「緊張感」を導きます。


この期待と裏切りを音の長短の組み合わせ(つまり、リズム)で分析していったのが上掲書となります。最初わかりにくいかもしれませんが、じっくりと読んでみるとたくさんのヒントが得られます。

もう少し、このあたりを噛み砕いて知りたい方は以下の著作もおすすめです。


マイヤーの理論などについて、わかりやすく説明しています。

リズムというと伴奏の意味でしか知らない人が多いですが、旋律にもリズムがあります。そして、音楽において「リズムが一番大切」と言い切る人もいます。そのくらい大切なものですので、しっかりと勉強していってくださいね!


パルス、リズムと拍節、拍感…それぞれの用語を丁寧に各自定義を考えていってください。そして、楽曲の中で応用していってください。そうすることで「音楽は生命力の満ちた」ものとなります。

では、「音楽表現を考えるためのヒント5」へ続きます!

音楽表現に関しては、次回の日曜ワークショップでも扱います。 

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