「ジャンルを超越したギタリスト」デュージャン・ボグダノヴィチのコンサートに行ってきた。
 
少々入場者が少なかった。
 
演奏プログラムはボグダノヴィチ自作曲のみ。
 
「この人の音楽はリズムだな」と思いました。
変拍子でのリズムをキープしながら、旋律を巧みに絡み合わせる・・・というのが彼のスタイルなのかな?と思いました。
 
基本的には各曲、「ワン・アイデア」というシンプルな作曲スタイルです。
 
あるリズム+ある旋律=曲・・・みたいな感じ。
 
全体のイメージは「神秘的」
ある意味で、ストイックな感じ・・・
 
同様にオール自作曲で演奏を行ったドメニコーニに比べると、
「クライマックスがない」曲が多い。
 
盛り上がる前に、すとっと終わる感じの楽曲が多い気がしました。
これはこれで、個人的には好みです。
おそらく、ボグダノヴィチ氏の哲学なのでしょう。
 
アンコール2曲目は、「さくら」によるインプロビゼーション。
ポリフォニー的な即興演奏で美しくまとめていました。
 
各国で、その国の代表的な曲をインプロしているのかな?と思いました。
 
「あいまいな標準による作品集」の数曲が、親しみやすく楽しめました。ビル・エバンスやワン・ノート・サンバが元ネタの曲だそうです。ボグダノヴィチ流のパロディなのでしょう。ワン・ノート・サンバ→12音のサンバ・・・ですから。
 
オール自作曲によるコンサートは賛否分かれるところ。
彼ならバッハをどのように弾くのか・・・
ジャズのスタンダードをボグダノヴィチ風に即興でやったら面白いのに・・・
など思いました。
ボグダノヴィチというコンポーザーの個展として考えるしかありませんね。