ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

技術

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年末のテクニック大掃除!〜クラシックギターテクニックの総まとめ講座開催します

12月25日(日)午前9:30-より渋谷リフレッシュ氷川にて、ホセ・ルイス・ゴンサレス・テクニックノートの講座を行います。今年最後の日曜ワークショップになりますが、9月から11月まで毎月おこなってきた「テクニックノート講座」の総まとめ講座になります。

詳細はこちらのブログにて。

9月からほんとうにたくさんの方が参加してくれました。参加された方はぜひ、総まとめ講座に出席してみてください。各章ごとの関連や有機的なつながりを感じることができると思います。

一回も出ていない方も遠慮なさらず参加していただけると嬉しく思います。要点のみつかむだけでも意味のあることだと思います。 大きな山をみてから木をみること…そういう学び方もあります。

年末です。おうちの大掃除もよいですが、是非クラシックギターテクニックの「整理」=大掃除もしてしまいましょう。技術は濁っていきます。チリが積もらないうちに掃除しちゃいましょう!

年末の忙しい時期だと思いますが、是非!

詳細は日曜ワークショップのブログにてご確認下さい。 

寝かせること…弾けるようになります(そして分析を忘れずに!)

さて新年にはいり数週間たちました。生徒さんとのレッスンでいくつか気付いたことがありましたので、書いておきます。

ある程度練習した曲は、たとえ弾けない部分やうまく決まらない部分があっても「寝かせる」ことによって、弾けるようになることがある…ということ。

実は昨年末の最終レッスン日に何人かの生徒さんに以下のようにアドバイスしておきました。

「冬休みで時間があるときに新しい曲に取り組もうと思ってしまうけど、できれば今年やった曲をさらっといいから全部弾いてみてね!」と。

そして、今年になって上記のアドバイスをした生徒さんたちのほとんどが「昔弾けなかった曲が弾けるようになりました!」と言ってくれました。

これは何故なのでしょうか?「寝かせることによって熟成されたから!」という抽象的な説明も可能です。でも、ワインとかブランデーじゃないんですから…何か他に理由があるはずです。

理由はいろいろ考えるとは思います。ひとつ考えられるのが、他の楽曲を練習しているうちにほかの技術があがって、以前弾けなかった部分が弾けるようになっているという理由です。

え、よくわからないって?

たとえば、タレガのラグリマの9ポジションセーハで弾く部分ですが、ここは大半の人は「セーハが難しい」と思っているはずです。ですが、実はもうひとつ技術上の難しさが隠れています。それは左手各指のポジション内での独立です。つまり、この部分には二つの技術的な問題が含まれています。

この部分が弾けるようになるためには、セーハと各指の独立という二つの技術が上がっていかないとしっかりと決まりません。つまり、他の曲で3指と4指、および1指の独立を意識して練習していった結果、ラグリマのこの部分も押さえやすくなっていくのです。

step-by-stepで、段階的に弾いていけば、どの曲でも完璧に弾いていけるわけではありません。ひとつひとつの技術的な要素を正確に行い、それが手の内におさまるまで練習していくと、複合的な難所を含んでいる箇所を征服することができます。シンプルな楽曲を「守るべきこと」を正確に守りながらクリアしていくことが普段のレッスンでは大切です。

取り組んでいる楽曲の中で、数カ所弾けない部分がある場合、しばらくは解決方法を探し悩んでみるのは有効です。ですが、技術にはある程度の時間をかけて馴染ませていくべきものも多いのです。その技術がその時点では雑になっている、もしくは意識されていないことが多い。なので、他の楽曲に取り組むなかで馴染ませていくしかありません。

そして、以前難所であると思っていた部分に取り組んだ場合、あら不思議!…弾けるようになっているのです。最初に取り組んだときに発見した「自分が考えていた技術的弱点」以外の技術が上がることで弾けるようになります。

つまり難所と呼ばれるものはいくつかの技術的な要素が絡んでいることが多いということです。それらの要素を分割したものが「基礎練習」というものです。たとえば、私がレッスンで用いており「基礎技術の集大成」と考えているホセ・ルイス・ゴンサレス・テクニックノートに書いてあるようなものですね。

ラグリマのこの部分が弾けたようになったならば、何故それが弾けるようになったのか?…分析してみることも学習上大事なことです。自分ひとりでは探しにくいですので、優れた指導者とともに行ったほうがよいです。

こういうことがあるので、昔から「とりあえず楽曲には寝かせる時間が必要」と言います。ただし、何もしなくて上手に弾けるようになるわけではありません。そのほかの技術があがり、その人の全体レベルがあがると以前よりもうまく弾けるようになるだけです。

なので、「石の上にも三年」です。

ある程度弾き込んだ時点で、いろいろな曲に取り組んでいきましょう。そして、しばらくたってから以前にやったレパートリーを復習しましょう。そうすると弾けるようなっている部分が増えているはずです。

私のレッスンでは「どんどん先に進んで行く」と「この曲のこの技術だけはしっかりクリアしてほしい」という部分が混在しています。この段階ではこの曲はこの技術や音楽的な要素をクリアしてね!…という私なりの目安があります。一曲一曲完璧に弾けなくてもよいのです。

長く習っている生徒さんはセゴビア編20のエチュードを5年以上に渡って、5回ほど復習している方もいます。つまり何回転もしているのですが、そのたびに新しくできるようになっている技術が増えていきます。そして、毎回違うタイプのレッスンになっていきます。

技術があがって「弾けるようになっていく」プロセスというのは本人には理由が明確に把握できていないことが多いのです。もし、これが自分で正確に把握できるようになれば、「プロ」です。この次元までいく必要なありませんが、みなさんも復習をしてみて「あ!弾けるようになった!」と思った部分があれば、少しだけ頭をつかって分析してみましょう。ほとんどの場合、最初弾いたときには気づけなかった技術的な要素が進歩していることがその理由です。


 

透明な技術(技術とは?)

技術とはなんでしょうか?

ギターが巧みに弾けること?…間違わずに弾けること?…いろいろ定義できるでしょうね。

最近、この文章を読んで、いろいろとヒントをもらいました。

技術とは、なぜ、磨かれなければならないのか?

技術は磨かれれば磨かれるほど「透明になっていく」。…なるほど!

ギターでも難しそうなところを難しそうに弾く…のは簡単ですね。

もしその場所を「ここは難しいんですよ!」というふうに聴き手に伝えたいのであれば、それでもいいのでしょう(実際、20世紀初頭のヴァーチュオーソ派の人はわざと複雑な運指を使ったりしていたようです)。ですが、音楽そのもののイメージを伝えたい場合、例えば「早足で駆け抜けるように」というイメージを伝えたい場合には、難しそうに弾く印象をもたれないほうがいいのです。正確に間違わずにスムーズに弾くべきでしょう。聴き手のほうには音楽だけが伝わるように演奏すべきなのです。

この山口さんの文章の中にルーベンスの「うまさ」について触れられています。うますぎて、自然に絵全体をみてしまい、その技術の卓越した感じが目に入らないということですね。これが、本当の技術です。

この話を読んで、ベラスケスの絵が思い浮かびました。

ベラスケスについて(wikipedia)

この説明の中に以下のようにあります。以下wikipediaから引用します。

ベラスケスの作品では、画面に近づいて見ると、素早い筆の運びで荒々しく描かれたタッチにしか見えないものが、少し離れたところから眺めると、写実的な衣服のひだに見える。このような、近代の
印象派にも通じる油彩画の卓越した技法が、マネらの近代の画家がベラスケスを高く評価したゆえんである。

プラド美術館にある絵は何度みても、「リアルに」見えます。近くにみると実は一筆書きのようにざっくりとしたタッチで筆を入れている部分があります。それが遠くからみると、スカートにリアルなひだに見えたり…そこが凄いのです。

この技術は試行錯誤の中で編み出したものなのでしょう。偶然ではなく、試行と実践のなかで得たものだと思います。

美術館でその「技術」を見る人はいません。もちろん、上記のような知識を得れば、そこを意図して見ることもあるかもしれません。ですが、知識としてこういうのがなければ、「そこに人がいるみたい!」という感想しか抱かないでしょう。

プロの技術というものは、そういうものなのです。

そして、プロの技術というのは細かく分類することができます。画家であれば、構図についての技術、デッサン技術、絵の具の調合の技術…たくさんの要素があります。その要素をひとつずつクリアしていくことで、新たな技術が生まれてきます。

つまり、ベラスケスの「一筆書きタッチ」からスタートしてもしょうがないわけですね。

クラシックギターでも、技術をひとつひとつ細分化していかなければなりません。

例えば、低音の消音。これが本当に「自然に」できている人は少ないです。もしできたとしても、pのタッチが荒れている場合は意味がありません。逆に低音の音色がしっかりとしても、消音のアクションがぎこちなくしかできないのでは意味がありません。

このように技術的な要素をひとつひとつ検証し、クリアしていくしかないのです。そして楽譜をみて、低音の音価やリズムを明確にイメージした瞬間に「考えなくても」自然に消音アクションができること…これが「透明な技術」というわけです。

そして、ひとつの技術が「透明な技術」になれば、次の欲求が生まれてきます。

そのようにしてベラスケスの技術は生まれているのだなあ、と考えます。

だから、レッスンをしていても、自分の練習をしていても、細部にこだわる場合が多いです。そして、生徒さんの成長度を見るときに、ある技術が「透明に(=自然に)」できれているかを目安としています。

細分化した要素は「基礎」と呼ばれるものです。だから、「基礎」って大切だなあ、と思って、いつもレッスンしています。



 


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日曜ワークショップ(基礎テクニック&右手の消音アクションとフォーム)

1月23日は当教室主催の月イチ講座でした。ちょっと遅くなりましたが、レポートを。。。

(月に1回行っているクラシックギターの公開講座です)
(随時参加者募集中です!)

http://guitar.sakura.ne.jp/school/contents/tsukiichi.html

さて、今回のテーマは右手について。

具体的にはPのタッチについて重点的にトレーニングをしてみました。

クラシックギターを弾くときにやはり重要なのは、右手の消音技術です。特に右手親指P指による直接消音、間接消音は必須の技術であることはいうまでもありません。

そして、それが「どのような状況下」であっても実現できなくてはいけません。Pのアポヤンドで消音すると右手のフォームが崩れて和音が弾きにくくなる・・・とか、Pの背中で消音するとimaのアングルが崩れてちゃんと弾けない・・・というのでは困ります。

逆にいうと、実はPの消音がスムーズにできることを前提に右手のフォームを形成していかないと、無駄に終わります。だから、初心者用教本の冒頭にある「右手のフォーム」とかそういうものは「おおまかな目安」として捉えておくほうがベターです。

最終的に正しいフォームは、クラシックギター演奏に必要となるさまざまな知識や技術が得られたときに体得できるものなのです。

上記「クラシックギター演奏に必要となるさまざまな知識や技術」のなかで私がもっとも重要なもののひとつにやはりPの消音技術があります。

下記が当日のレジュメ&トレーニング譜例。

月イチ教材








もちろん、ちゃんとした音色がでなくてはいけません。なので、ギターの弾弦理論を基礎から説明してから実践的なトレーニングを当日は行いました。

pの消音アクションがimaと完全に独立で可能となり、そして、音も明瞭にしっかりとできるようになれば、基本的なフォームはだいたいできたことになります。あとは少しずつ音色のバリエーションを増やしていけばいいのです。

上記のことがあまり理解できないなあ・・・という方のために参考書をあげておきます。

ギター・だ~いすき3 新 ギター・メソッド
著者:村治 昇
現代ギター社(1998-12-10)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

この本の78ページから79ページにおいて「アパガード(消音)」をテーマとした基礎練習が掲載されています。しっかりと分類されています。この本は「中学生・高校生以上のための」となっていますが、実はこの消音技術については、できるだけ早い時期に習得させたほうがよいのです。

それはアマチュアの方でも一緒です。

消音の技術を知らないで数年ギターを勉強し、まったく「音楽的に使い物にならないフォーム」を身に着けてしまう方も多いのです。気をつけましょう!



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ピアニストになりたい!〜技術とは?

最近読んだ本で面白かった本をご紹介。

岡田暁生氏の本です。

ピアニストになりたい! 19世紀 もうひとつの音楽史

19世紀のピアノ教育法についての本です。ピアノという「道具」をいかに支配するか…ということに19世紀に人はいわば「筋トレ」にも似たアプローチをしていたようです。

18世紀までの音楽教育はどちらかというと技術やテクニックよりも、音楽はどのように表現するか?ということに重点が置かれていたようです(この話は先日行った竹内太郎氏のレクチャーでも同様のことが述べられていました)。

それが19世紀に入って、どのように変化していったのか…近代化の流れのなかで考えていこうという著書です。

ピアノというのは、やはり「立ち向かっていく」タイプの楽器なのでしょうね。一生懸命、支配しよう…手なずけよう…としていた19世紀の人々の涙ぐましい努力がたくさん例として挙げられています。

指の独立のための道具…これは本書を見てください!…「うわあ、拷問道具みたい!」というものばっかりです。

どちらにしても、この本を読んで感じたのは、「ああ、いつの時代もどの楽器でも“できるだけ早く上達したい!”という学習者の気持ちは変わらないのだなあ…」ということです。

いまでも、巷には「すぐに弾ける!」とか「誰でも弾ける!」というタイトルの教則本がたくさんでていますね。中にはシステマティックに書かれているものもあれば、ただの寄せ集め?というものまで、様々な種類があります。

今まで、私自身もギター奏法に関して、文章を書いたり、教本も出しましたが、できるだけ「嘘やはったり」だけは書かないように配慮はしてきたつもりではいます。

でも、奏法や技術に関して、真剣に書こうと思えば、そもそも音楽とは何か?…とか、美しい音楽とは何か?という根本に行き当たります。それを書いていては、ページ数も足りないなあ…というのが正直な意見。

この本を読んで、そんなことを思いました。

また、この本に紹介されている「教育哲学」を読んで、クラシックギター界と照らし合わせて考えてしまいました。このあたりは、まだはっきりと整理できませんが、ギター教育史とでもいうべき分野に関しては、今後の研究課題かなあと思ったわけです。

いろいろと考えるきっかけを与えてくれた実に面白い本でした。

皆様も是非お読み下さい!

 

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