最近、思うこと。ちょっとだけ書いておきます。当教室にはプロ志望の生徒さんも多く通ってきています。ときどき、彼らの将来を考えてしまうのです。

(まあ、そもそも「プロ志望」といっていること自体がどうなのかなあ・・・という議論はわきにおいておいて・・・。)

(あと、以下の「プロ」ということですが、フルタイムで音楽で仕事をしている人のことです。細かい定義はしません。面倒くさいので。)

突然ですが、練習というものは「楽しい」ものです。みんなでわーっ!と騒ぐ類の「楽しさ」ではないと思います。言ってみれば、プラモデルを作ったりペーパークラフトを作るような「楽しさ」に似ていますね。

ああ、ここどうやって仕上げようかなあ・・・ここは正確に組み上げておかないと後で大変なことになるなあ・・・ここのパーツを先に仕上げたら後が楽だなあ・・・とか。

そういうことを考えていること自体が楽しいはずです。そして「時間を忘れるはず」です。プラモデルの場合、くみ上げるまであっという間とか・・・。もちろん時間をかけて毎日コツコツというタイプの方もいらっしゃるとは思いますが。

・・・で、本題に戻ります。

結果としてプロになった人は結局「時間を忘れて」「練習を楽しんでしまった」人が多いのだろうなあ、と最近思うようになりました。

1時間だけ練習するつもりが、気になる部分がでてきたり、あれこれ可能性を試したり、技術上うまくいかない部分が気になって解決法を思考錯誤したり、とにかくゆっくりからやるしかないかな?と思ってメトロノームでテンポをあげていったり・・・。

そんなことをしているうちに2時間、3時間を経ってしまう・・・練習っていうのはそういうものなのです。練習=義務と考えてしまうとそういう風にはならないかもしれません。

そして、とりあえずの結論。だれかなんと言おうと「練習は楽しい!」のです。そして、自然にそう思える人しか「プロにはなれない」と思うのです。

そのことは私自身の経験から、そして周辺にいるプロギタリストになった人の様子や仕事ぶりを見ていると、これはやはり正しいのではないかなあ?と思うのです。

義務感で一日何時間というのではなく、気づいたら数時間練習している・・・という「気持ち」で練習するのではなくてはプロにはなれないのではないか?・・・と思うのです。

プロになりたいのであれば、「1日8時間練習して当たり前」であるし、「気づいていたら朝になっていた」という経験も1度や2度ではないはず・・・と(心から)思うのです。

私自身も大学時代に本当に長い時間ギターにさわっていました。眠くなるまで弾きました。・・・というよりは、「ちょっと休憩するか」と思ってベッドに横になったら、寝ていた・・・という感じでした。留学時代はとにかく弾けない部分があることが悔しくて、そして師匠が言ったことができないことが悔しくて、弾きました。あれこれ考えたことを試したくて・・・自分の指で音にしたくて、毎日最低でも6時間は弾いていました。

現在でも、起きている時間のほとんどは音楽とともにいます。もちろん、執筆やレッスンをしている時間もありますから、純粋にギターを弾いているわけではありませんが、生徒のレッスンのために予習をしていて、気になる部分をさらってみたり、楽譜を見ていてためしに音を出してみたりすると時間の経つのを忘れます。

ギタリストの伝記などの記事を執筆するときも、資料にある作品がでてくれば、気になってしょうがありません。楽譜を引っ張り出して弾きます。ギターのメソッドなどの著作を眺めていても、まずは自分で試さないと気がすみません。なるほどなあ!・・・と思ったり、疑問に思ったり。

・・・結局、起きている時間のほとんどは音楽について考えているか、ギターをさわっているのです。自然にそうなります。


そのように考えていくと、やはり「プロになるためには1日何時間弾かねばだめ!」というものではないような気がしてくるのです。結果として何時間弾いていた・・・というほうが言い方として正しいのかもしれませんね。

さて、ここまで書いていて、ちょっと自分のブログを検索してみました。
以下に部分を引用します。

http://guitar.livedoor.biz/archives/51386066.html

生徒さん:「途中、挫折とか、練習していて苦しい・・・楽しくない!!・・・って思ったことはありませんか?」

私:「というと?」

生徒さん:「うーん、例えば・・・義務感で練習しているとか・・・そういう風に感じたことはないかってことなんですけど・・・プロになるにはある程度の練習時間が必要なわけでしょ?。一日5時間弾くっていうのが義務感になってしまって、それで練習が嫌になる・・・という感じですよ」

私:「うーん、そういう感じになったことはないですね。基本的に“くやしがり”なので、“あいつができるのなら、俺にだって!!”とかコンサート行った後も“あそこどう弾いていたっけ?”とか考えて練習してきたような気がしますね。あと、自分の練習を録音して聴いてみると“うわ〜下手糞!!”とか思いますからね・・・その“下手糞”の理由を探して練習していくと、あっというまに2,3時間経っているという感じですかね。そしてその理由が発見できたとき嬉しい・・・その繰り返しですかね」

今とまったく同じこと言っています!(人間変化しないものです・・・)

あと、この記事も思い出しました。

http://guitar.livedoor.biz/archives/51141696.html

「まあ、1万時間弾けばクラシックギターのことわかるんじゃない?」という記事です。参考にしてみてください。この時間が「義務感ではなく」達成できたとき、かぎりなくプロになれす素地があるのではないかと最近ほんとうに思います。 





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