ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

練習法

クラシックギター弾いてみたいなあ…!と思っている方…
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楽譜の読み方あれこれ〜専門的な分野を学ぶときの手順にたとえる

最近、レッスンしていて気づいたことを書いておきます。

曲を仕上げるときに、生徒さんが「いろいろな読み方をしているなあ」と今更ながら気付きました。

おおまかにふたつのタイプがあります。
1:最初から丁寧に読んでいく。細部も確認しながら。
2:おおまかに全体をざっくりと見て、細部はあとから。

2の方法が得意な生徒さん、数名おります。一般的には1の方法のほうが「正しい」とされているのかもしれません。

2の方法が得意な生徒さんは、ほんとーにざっくりとやっていきます。運指や書いてあるポジションを頼りに直感的に弾き飛ばしていることが多い。音のとり間違いも多いです。…と、これだけ書くと「2の方法は間違いなのね」とお読みのみなさんは思うかもしれませんね。

実はそうではありません。2の方法も悪くないのです。実は2の方法、楽曲全体の「見取り図」というものを手に入れるためには最適な方法と言えます。

たとえば、自分が今まで学んだことがない分野のことを勉強することを想像してみましょう。本から学ぶ場合…たとえば、僕が「相対性理論」のことを学ぶ場合を想定してみます。

最初から分厚い専門書は読み始めません。挫折しそうだから…。

まず本屋にいって「マンガでわかる相対性理論〜入門」みたいな「ゆるい本」をセレクトします。ざっくりと全体像をつかむ。(段階1)

それから「図解ですぐわかる!〜相対性理論の基本」みたいな、ちょっと専門用語が出てきそうな本をセレクトして、用語をなじませていきます。(段階2)

そこから、やっと相対性理論の全知識を網羅していそうな本をじっくりと読んでいく。でも、まずは目次を眺めます。そして、興味のある項目から読んでいくと思います。そこから、もう一度1ページ目から読んでいくと思います。(段階3)

そういう段階を踏みます。もちろん、最初から全情報を網羅した専門書を1ページ目からじっくりと読んでいくタイプの方もいるとはおもいますが、挫折度が高いかもしれません。

なので、上記2の方法は、(段階1)にあたります。ざっくりと全体を掴む!…この曲ってどんな感じ?…ああ、最後のほうでめっちゃくちゃ速い音階でてくるのね!…ここは難しいなあ…というふうに全体像を掴む上ではとても有効な方法なのです。曲全体の見取り図をたてることができます。

そこから、もう一度、曲の細部をみていくことになります。難しそうだなあというところから取り組んでも良いですし、この部分好きだなあ!っていう部分を練習してもよいのです。これは(段階3)の「興味のある項目を読む」ということと一緒かもしれません。

そこから、楽譜を最初から丁寧に読み直していくのも良い方法かなあとは思います。

実はこのブログで2008年に書いた記事があります。
絶対にミスをしない〜練習方法の大切さ

ここで書いたことは「最初からノーミスで丁寧に練習してください」ということです。いま、ここで書いてあることと矛盾している?…たしかにそうかもしれません。

ですが、全体像を把握することもとても大切。

なので、上記の方法1と方法2の両方をうまく組み合わせていくしかありません。もしくは1の方法(最初から丁寧に読んでいく)においてスピードアップをはかるということもとても大切。実際は1の方法でむちゃくちゃに速く正確に読譜できれば、全体の見取り図はとても立てやすい。「初見で弾けない曲はレパートリーにはならない」という先生もいます。それはこれが理由だとおもいます。

読譜の正確さとスピードはとても大切です。おおまかに全体をさらうというときに、読譜ミスが脳内に刷り込まれる可能性があります。それは危険です。なので、正確に読譜ができ、そのスピードが速い…というのが理想です。

とはいっても、そうやっていると全体像が把握できないので、最近は生徒さんの「感性」に任せるようにしています。生徒さんの性格もありますしね。

なので、適当に弾き飛ばしている生徒さんには「もう少し丁寧に最初から運指とか音価に注意して曲を勉強していくといいね!」とアドバイスします。

最初からじっくりじっくり楽譜を読み取っていくタイプの方には「弾き飛ばしてもいいから、最後まで弾き通してみてね!」とアドバイス。

やはり、人間は大体、短気かじっくりタイプかに分かれます。実は楽器の学習はその両方がバランスよく切り替えられる人が上達するのかもしれません。

「慌てず急げ!」…昔、焼肉屋さんで店長がアルバイト店員に言っていた言葉ですが、それこそ真理なのかもしれませんね。

そんなことを考えてみると、つくづくレッスンっていうものは「生徒さんの人間性と性格を見る」仕事なのだなあと再確認しております。

 


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部分練習をうまくこなすコツ〜怖がらない!

クラシックギターに限らず、どんな楽器でも「難所」や「指の動きの複雑な部分」をとりだして、部分練習をするのはとても大切です。

部分練習。ああ、めんどうくさい。しかし意を決してやってみると、部分練習ではできたのに、いざ通してみると「注意する点を忘れてしまう」。

→そして、できない自分に嫌気がさす。

→部分練習をしなくなる

→結局、弾けない部分は弾けないまま放置

…という悪循環に陥ってしまう人が多いのです。

上記の「できない自分に嫌気がさす」というのは誰にでもあることです。しかし、sの心の奥底には「一回部分練習でできたところは、できて当たり前!」という変な自信があるのです。人間の記憶というものを無視した心理構造がそこに見えてきます。だから、一回「やるべきことを忘れた」というだけで、自信喪失する。自信を喪失すれば、「それをカモフラージュする」。

この部分は難しい部分だから弾けなくて当たり前!という開き直りをしてしまう人も多い。

では、どうしたらいいのでしょうか?

部分練習をするAという部分があるとします。 A部分の問題点を抽出。右手の運指が曖昧だなあ、左手の準備は不足しているのだな…いろいろと注意点が見つかるはず。それが見つかれば、Aという部分でその「注意点」に気をつけながら、作業を行うのみです。

ここまではみんなやります。さて、ここから、Aの前の部分から弾いてみる。たとえば、Aの部分が登場する4小節前くらいからやってみる。

そうすると惰性で弾いてしまって、さっきA部分をクリアするために考えた「注意点」を忘れてしまう。結果、A部分は弾けないまま。。。

原因は?…「思い出せないから!」です。A部分にさしかかったときに「これからこいうことをやる!」というふうに思い出されば、クリアできます。

さきほどの「注意点」は短期記憶です。それを長期の記憶にするためには「何回も思い出さなければならない」のです。

ほとんどの人は、A部分のみをひたすら練習し、「注意点」を叩き込みますが、いざ手前の部分から弾き始めると、ほかの部分を弾くことに気をとられて、A部分での「注意点」を忘れてしまうのです。

でも、これは人間の記憶の宿命です。

なので、A部分に差し掛かったときにひたすら「思い出す!」。これにつきます。

人間というのは一度できたことは「できるに違いない!」と思うものです。自信過剰にできています。そうならないためには、脳の記憶についてのシステムをしっかりと理解し、脳みそとじっくりお付き合いしてやるしか対策法はないのかなあ?…と思います。

「できない!」と思ったら、ぼんやりとした脳みそに「おーい!ここで何するか思い出してくれよ!」と声をかけましょう。「脳が忘れてしまうという癖を分かった上で、部分練習を怖がらないこと」…部分練習のコツはこのあたりにあります。



 


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練習法について〜「かた(型)」と「抽象化」

日曜日はワークショップを行いました。
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遠くは名古屋から参加された方も。アマチュアからプロで活動されている方まで、10数名が参加してくれました。

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参加された中のひとり、道祖尾ギター教室を主宰されている道祖尾さんがブログにワークショップで「考えたこと」をまとめています。

「ひとりでも上手くなる練習法〜練習の仕方を練習しよう」ワークショップ受講してきました!

今回伝えたかったことのひとつが、「言語化」と「抽象化」でした。自分の言葉で経験したことを書いてみる。言語化するうちに「まとめること=抽象化」することができる。そういうことをレクチャーの一部として伝えました。

上記で紹介したブログ記事には、ギター講師として、そしてジャズギタリストとしての自分の経験を踏まえて、しっかりとまとめられています。すばらしい。

練習の仕方のコツはいくつかあります。細分化していけばきりがありません。音楽をやる、ギターを弾くという上で勉強しなければならないことは、たーくさんあります。

その中で自分を見失わず、自分が今「やるべきこと」を見つけていくためにはシンプルに考えることがとても大切です。「シンプルに考えること=ここに戻れば安心できる&たくさんのアイデアを得ることができる立脚点をもつこと」と言ってもよいかもしれません。

それは「かた」を探していく作業…と言っても過言ではありません。私個人の研究分野としては世阿弥研究は20年ほど行っていますが、それは自分の芸を磨く+音楽を人に伝えていく…という仕事に関わっていくからです。

自分の音楽を磨いていくこと+正しく音楽文化を伝えていくこと。

これが私の仕事であり、人生です。

そのためにはたくさんのことを勉強しなくてはいけません。ですが、たくさんのことを知れば知るほど混乱するものです。情報の多さ、伝えるべきことの多さ、やるべきことの多さには圧倒されます。圧倒されないためには、ひとつずつのことについて整理していくしかありません。

そして、シンプルなものにまとめていくしかないのです。そういう作業を行っていくうちに「かた」が見つかってきます。クラシックギターでいえば、右手左手の技術で注意することの「かた」はある程度見つかってきました。学び方の「かた」もある程度…。もちろん、まだ完全な「かた」は見つかっていません。

「かた」というものが洗練されていくべきものですので、これから私自身で色々なものを内包しながらも、シンプルな「かた」にしていかねばなりません。

ワークショップの最後に、半分冗談で、以下のように受講生のかたに言いました。

「いい音楽にするためには”ちゃんと弾けば”いいのですよね!」

…これも実は僕の中での考え方の「かた(型)」です。もちろんレッスンの中では、生徒さんの現時点での状況にふさわしいアドバイスをします。「ちゃんと弾く」という私の「かた」の中にはいろいろなものは内包されているというわけです。

ワークショップのなかで、より具体的な練習法は提示しましたが、最終的には各自が練習のなかで「自分のかたを見つけていく」しかないわけです。

だれそれさんはこんな練習をやっている=正しいにちがいない…と人の真似をする段階も大切なのですが、アマチュアであろうがプロであろうが「自分の方法論」を探していくことが最終目標です。

そしてその「かた」が普遍性をもつことが大切です。

細部までこだわって学ぶ→それを言語化する→抽象化する=「かた」がつくられていく。そして「かた」を応用してみる→修正する…という段階を作っていくしかありません。

いずれにしても受講生のみなさんの感想や意見から、とても良いワークショップとなりました!本当に感謝です。みなさんのフィードバックのおかげで、私自身もたくさんのことを勉強することができましたし、あらたに「抽象化」できました。



 


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上達するために!〜練習の仕方を学ぶための参考書

明日の日曜ワークショップにて「練習の仕方」を講義いたします。

そのために、たくさんの関連書籍を再読いたしました。
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こんな感じで10数冊を再読+要点を整理。
ワークショップにでる方も、でられない方も是非今後の練習をより洗練させていくうえで、参考になる本がたくさんあります。中でも、これは!…というものを紹介いたします。


 →なんど読んでも、役に立つネタがたくさん盛り込まれています。熟達者とは何か?何ができるようになるのか?…という部分の説明がしっかりとなされています。この部分が冗長に感じるきらいもありますが、情報量+ヒント量においてとてもお買い得な一冊です。


→ 見開き2ページで各項目ごとにシンプルにまとまっています。練習法や上達についての「まとめ」に。辞書的に使うとよいと思います。もちろん通読しても、役に立つように項目立てされています。


→実際にスポーツの現場で応用実践された「練習理論」について書かれた本です。各ルールごとに豊富な実例が書かれています(これが本の分量を多くしてしまっている理由なのですが)。エッセンスを抽出することに若干手間取るかもしれません。練習についてのフィードバックをどのように扱っていくか…という点についての説明が特に素晴らしいです。

学問の技法 (ちくま新書)
橋本 努
筑摩書房
2013-01-09

→「学問」全般についての本ですが、「学ぶ」ということ全般について知ることは、楽器の練習についてもあてはまることがたくさんあります。つまり学びの技術について全分野にあてはまることが書いて有る本です。


→最近はテレビでのコメンテーターなどの活躍で有名になっていますが、もともとは教育学&身体技法関連の研究者で、優れた著作を残しています。高岡英夫氏との関わりがあった時期の文章などはやはりハードで難解ですが、この本では「身体技法」について実にわかりやすく書いています。とくに「型(かた)」についての記述には未だに多くのヒントが隠されています。

学ぶ方を学ぶ…これはクラシックギターだけの練習法に限らず全分野について共通する「大切なこと」です。みなさんも是非上記の本のいずれか読んでみてください。

明日はクラシックギター及び音楽についての「学び方」をレクチャーいたします。

当日会場にてお待ちしております!


ひとりでも上手くなる練習法〜練習の仕方を練習しよう!
 

練習の仕方を学ぶ!〜けっこう大切です…

練習の仕方や上達の仕方がわかっていないと、道に迷います。
この練習の仕方でいいのだろうか?…ほんとうに自分って上達しているのかしら?…という疑問を持ちながらでは、不安でしょうがありません。

実際に、生徒さんとのレッスンで「練習の仕方」を教えることが多いのです。生徒さんに「ここはどういうふうに練習したの?」と質問して、家での練習の仕方をその場で再現してもらうと、いろいろなことがわかります。ひたすら頭から通して弾く…ミスをしているところは放置…という人から、神経質なくらい細部にこだわってしまって前進できない人まで。練習の仕方は人それぞれなのですが、もう少し頭を使って、ある程度練習の方法と上達の段階のイメージを持っていると良いのかなあと思うのです。

なので、本年初の日曜ワークショップは「練習の仕方を練習しよう!」というテーマで行います。この講座に出ていたければ、今年一年確実に上達への階段を上ることができるでしょうし、自分の弱点発見にもつながります。充実した練習ライフ(?)を送ることができます。(日曜ワークショップ詳細はこちらをクリック!)

毎日練習していて、「うーん、今日も充実の練習だった!楽しかった!」と言えるようなギターライフが歩めたらいいですよね。

今まで「自分は下手くそになっているんじゃないか…」と思っていた方も是非参加してみてください。 時間ばかりかけていても、楽器は上達しませんので。頭を使って練習していく方法を教えます。いくつかのヒントを得て、日々の練習に用いるだけでも効果的だと思います。

初心者であろうが、上級者であろうが、(もちろんプロであろうが、)練習の仕方を「わかっている人」は確実に上達しますし、日々の練習時間を充実して過ごすことができます。特にアマチュアの方にとって、本番で弾くことも楽しみの一つではあるのでしょうが、練習時間の充実は「学ぶ喜び=何を掴んでいく実感」へと繋がります。なので、是非「練習の仕方」を学んでください。

毎日、練習していても漫然の過ごしていては、決して音楽は良くなりません。しっかりと練習の過程を観察し、どのようなことを守ればよいのか?何を考えていけばよいのか?…を頭に片隅に置きながら楽曲に取り組んでいかなくてはなりません。技術的な部分は身体トレーニング(コントロール)の分野でもあるので、洗練させていくのに時間がかかるものもあります。寝ている間に脳みそは整理整頓する部分もありますし、身体の精緻なコントロール感覚が大切となってきます。このあたりのこともヒントをあげることができます。

しっかりと頭を使って練習すること。そして、「熟練者になるにはどのような道程をたどるのか?」をあらかじめ知っておくこと。そして、クラシックギター演奏に関して、具体的に音楽的、技術的にどのようなことに注意して練習を行っていけばよいのか?…これらのことを学んでおくと、今年1年、充実した練習を行うことができます。

そして、一年間実践してもらえれば、そこから更に練習法を洗練させていくことができます。結局、練習法自体も洗練させていくことが可能なのです。その第一歩としても是非、今回の日曜ワークショップ参加してみてください!

1月18日(日)午前9時30分〜 渋谷にて行います。詳細はこちらをご覧ください。
 
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