9月18日の午前中は日曜ワークショップでした。

今回の参加者は15名ほど。結局、みなさんに人前で弾いていただいて、感想をいただき、ときにはモデルケースになってもらいながら、「本番のときにどのようにふるまえばよいか?」「そもそも、人前で弾くってどういうこと?」についてみなで考えながら、講義しました。



根本はなぜ、音楽をやるのか?・・・ということに尽きますね。

誰のために?・・・何のために?・・・これを忘れてしまうと、音楽自体が意味をなくしてしまいます。それぞれの成長の段階で(音楽家として)、いろいろな目的意識はありますが、自分のため、他人のため、そして、音楽のために・・・きちんと整理して考えないといけません。

そして、もし、音楽することの目的が競争社会における「出世意識」のみであった場合には、無意識のうちに社会的なストレスを感じることがあります。場合によってはトラウマになってしまい、お客さん全体が「敵」に見えてしまったり。。。

「あがり」についても説明しました。何故「あがる」のか?・・・についても、技術面、表現面、そして上記で述べた社会的なストレスについてきちんと整理して考えることで、問題解決していけることが多いのです。

あとはきちんと知識を整理して、自分のやっていることに自信をもつことです。音楽的な正しい知識やアプローチを知ることにより、楽譜から「美」が生まれてきます。そして自分がそれを享受すること。そして、それを伝えることに意味をもつこと。そして、明確に伝えられている自信と根拠を持つこと。

このことがとても大事です。

不安要素の自信要素のバランスについてもお話をしました。音楽で100点をとることはできません。そもそも点数で表すことなどできないのですが、ただし、不安要素と自信要素をしっかりと区別して勉強を進めていくしかありません。不安要素を減らし、そして、「根拠のある」自信を増やしていくことです。

根拠のある自信を増やしていくためには、様々な知識が必要です。技術的な安定、表現や解釈についての理論的な根拠などです。前者については身体への理解と既存の奏法とのリンクが重要です。
身体面だけから観察し導き出された奏法理論は成立しません。既存の奏法にはそれ自体に「美」が含まれています。なので、きちんとそれを加味したうえで、技術面において整理していくしかありません。 
表現解釈については、音楽とはそもそもなんなのか?について知ること。リズム、拍節の意味をしり、音程のトレーニング、そして物理的な運動として音楽を捉えること、和声学の知識、時代毎の表現アプローチの違い・・・たくさん知識をえて、且つ様々な楽曲における応用を知らなくてはいけません。

結局は「正しい練習」をすれば、不安と自信における「不安」のパーセンテージは減っていきます。

私が教える上で熟考しているのは、生徒さんの各段階でその不安の要素を「少しずつ」消していき、それを自信の要素に転化するようにすることです。そして、技術面や表現解釈の面において自信要素を増やしていくことです。

実はプロの奏者でも不安要素がない人はいません。だから、みんな練習するのです。そして自信のある要素を徹底して強化していきます。

そういう意味ではプロとアマの差は不安要素と自信要素のバランスにしかありません。プロは不安要素のパーセンテージが低いだけなのかもしれませんし、もしかしたら本番のときには自分の自信要素のみで勝負するという精神のコントロールができているだけなのかもしれません。

・・・と、以上のようなお話をしました。

そして、具体的な舞台上でのプロセスも説明しました。

好評だったので、またこのテーマはとりあげるかもしれません。


午後はギター連盟でのワークショップだったのですが、それについての記事は、またの機会に。



 


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