昨日の続きです。

記憶と演奏に関して書いています。

音楽とは予測をしながら聴いていくものである。そしてそれはパターンがあるからであり、それを裏切るところに緊張感が生まれます。そしてある種の感情が生まれるわけです。

なので、演奏家は楽曲を事前にしっかりと分析し、パターンや裏切り、そしてそれらの要素が自身にあたえる「感情」を徹底的に知っておかなければなりません。そして聴衆にわかりやすいように表現する。そして表現しながらも、その感動を再体験しながら演奏する。

…以上のようなことを前回のブログ記事で書きました。

そして、ソルのエチュードの有益性を述べたわけです。

音楽的によくできている…と(おそらく)どのギタリストもギター教師もいいますね、ソルのエチュードは。

でも、それを本当に分かっている人は非常に少ないのではないか…とも思うわけです。

ソルのエチュードは生徒のレッスンに対して用いています。それはフレーズの扱いや和声の扱いを丁寧に学べます。もちろんそれらを表現するのに必要な技術も徹底的に学べるからです。

他の先生に習っていて私のとこにくる生徒さん、とても多いんですが、そのなかでも多いのが『技術的なことしか教えてくれない』とか『表現法に関して、先生が主観的すぎる…』というものです。(もちろんなかには『技術的なことも音楽的なことも何も教えてくれない』といって、当教室に入門してくる人もいますが…)

そういう生徒さんたちはある程度の基礎は身につけています。しかし、上記に述べたような「音楽の基本」が分かっていないわけです。つまりパターンと裏切り…これが音楽を豊かなものにしている、ということを分かっていないわけです。それらの要素を徹底的に叩き込むためには…ソルのエチュードが最適なわけです。一曲一曲を丁寧に分析していき、「あ!ここはパターンが破られている!」とか、「ここは一旦モチーフを長めに展開してるんだなあ!」とか…。

そういう作業をエチュードを用いて何回も行なうこと…これが「音楽の基礎」を学ぶということにつながっていきます。

そして、それらのことは和声学や楽典のあるていどの知識が必要です。しかし、その根本は『安定と不安定』のバランスにあるのです。そしてそれを作り出すのは人間の記憶です。

このことについて知らなければ、いくら和声学を勉強しても、『なんのために音楽をやるのか?』ということに結びついていきません。(これは前回のブログ記事でお話しました)

記憶と表現…このことについて触れている最適の参考書をここに記載しておきます。

演奏法の基礎―レッスンに役立つ楽譜の読み方

大村哲弥氏の著作です。

演奏法についての詳細な本ですが、上記で私が述べたようなことをしっかりとした文章で読むことができます。

第4章「聴覚反応と演奏法」(認知心理学的考察)という部分に書いてあります。正直、この部分を読むためだけでも購入して損はありません。認知心理学的なアプローチ…というと、なんだか小難しく感じるかたもいるかもしれませんが、実に具体的に書いてくれています。

音楽の根本…音楽は何のためにあるのか?…それを知りたい方は是非。そもそも「何故解釈しなくてはいけないのか?」ということに疑問を持っている人にもお勧めです。

 

さて、本の紹介では終われませんので、もうちょっと、このテーマについて書いてみますね。

続きは次回!

 

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