ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

身体

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生徒さんの変化〜身体への意識

今月の12日になりますが、第30回富川ギター教室発表会が終了しました。

今回の発表会は私にとって、とても印象的なものとなりました。2点あります。
1:生徒さんの身体感覚の変化
2:舞台での振る舞いの変化(ステージマナーの変化)

もちろん、全員に上記の変化を感じたわけではありませんが、約半数の生徒さんにあてはまります。あくまでも私個人の「観察」によるものですが、ずっと我が教室に在籍している方、スタッフ的に関わってくれている方数名から同じことを言われました。 

身体の正しい感覚と奏法をリンクさせること…詳細に話せば長いので省略しますが、これが私の現在のテーマです。スペインで学んだアレクサンダーテクニークや解剖学的な身体の理解を深めつつ、日本古来の身体操法もずっと研究しつづけています。 それを既存のクラシックギターの奏法に結びつけることが最近やっとできるようになってきました。

実際のレッスンの現場では、「骨格を意識させること」「身体の中心を意識させること」…が中心となってきます。とはいっても、私は身体のプロではありません。なので、私が奏法上において注意してほしいことが結果として身体を意識するように導いていきます。

例えば、左手を押弦するとき。“合理的な現代奏法”を標榜するほとんどの指導者が「脱力」や「リンク」という抽象的な言葉で説明します。ここをもうすこし掘り下げたいのです。もうすこし具体的に骨格や骨の位置、肩甲骨〜骨盤への繋がりを意識することを導いたりしてあげれば、本当に「脱力」ができます。つまり、骨格で腕の形を「キメル」ことができるのです。そして、これが指先から腕全体が「リンク」するということでもあります。…というふうに、現場でのレッスンでは少しずつそのエッセンスを提供しています。

とはいっても、その前提としての「身体を意識する」ということがなかなか生徒さんはできないのです。なので、当教室の日曜ワークショップでは定期的に「アレクサンダーテクニーク」の講座を行っています。

話を戻しますが、今回の発表会参加者でアレクサンダーテクニーク講座に出た方は如実に身体のバランスが整ってきました。私がレッスン中に与えるちょっとしたアドバイスの意味にも気づけるようになってきたのです。そして自分の身体の反応をリアルに感じることができるようになってきています。

私が教えたいと思っていることを、生徒さん側で受け取れる体勢ができてきた、と言い換えてもいいかもしれませんね。

6月2日ですが、日曜ワークショップで「アレクサンダーテクニーク講座」を行います。今回で3回目ですが、初めての方でも参加できます。 クラシックギターを演奏する方であれば、一度は参加していただけると「実感」できます。奇跡は起こすことはできませんが、素直な心でゼロから身体の声を聞けるようになれば一生分の財産となります。(次は9月以降に開催予定です)

詳細はこちらのブログをご覧下さい。 

あなたの身体はそれほど器用に正確に動いていない!(リズムをとることのリスク)

レッスンの時にリズムを感じてもらうときに、注意している点があります。

それは、「体でリズムをとらないこと」です。


リズムを感じるな!…と言っているわけではありません。リズムをしっかりと感じることは大切です。そして、リズムを作っていく為には正確な技術が必要です。正確な技術があれば、音を出すタイミングをコントロールできます。そして、リズムがコントロールできるわけです。

意識されていない身体のぶれは、この技術を不正確にします。そのことを生徒さんとのレッスンでは指摘することが多いです。


例えば、パーカッショニストのことを想像してみましょう。パーカッショニストはリズム命ですね。音を出すタイミングが狂えば、グルーヴがでません。なので、身体の動作を徹底的にトレーニングします。イメージしたタイミングで音をだせるように技術を研鑽します。


では、パーカッショニストでない我々ギタリストは、身体で正確なタイミング感を表現することは可能でしょうか?ほとんどの場合で不可能なのです(その人がバレーやダンス、打楽器などを専攻したことが無い限り)。

ギターの音を弾くための集中が必要です。そして、身体を動かすためにも集中が必要なのです。


この両者を完璧に出来ている人はいません。


ほとんどの人が「感覚的に」頭をふってリズムをとったり、足でリズムを刻んだりします。そして、それをギターを弾きながら行ってしまいます。頭でリズムをとる、足でリズムをとる…そのタイミングがイメージ通りのタイミングにはなっていないことがほとんどです。


では、どうしたらよいのか?


まずは読譜をしたら、リズムだけをとってみてください。手拍子であれば、比較的誰でも「イメージ通りの正確なリズムやノリ」を表現できます。音価の短いものや長いものの組み合わせで全てのリズムができています。それに注意して手拍子をとってみてください。


そして、イメージをつくったら、それをギターの音だけで実現できているか?…確認してください。みなさんに知ってもらいことは、音を出すタイミングを決めるのは弾弦のテクニックです。それを正確にやること。これが大事。

なんとなく頭をふったり、体を揺らしたりしていませんか?…そして、それがあなたが実現したい音のタイミングと完全に一致していますか?…それを考えれば、答えはわかると思います。


このように言うと、演奏中にどの奏者もカラダを動かしているじゃないか!と反論する方がいます。でも、優れた奏者は音楽のイメージが先行しています。その音楽の流れに身を任せてながら身体を動かしているのです。もしくは、舞台上の演出技術として「身体を動かしている」(=まるでバレーダンサーが動きで音楽の流れを表現するように!)のです。


いずれにしても音楽のイメージが「音」を導きます。

それをしっかりと理解してリズムトレーニングを積むことが大切です。ギターにおいては指先の発音タイミングや音色に気を配ることが大切です。

究極の身体(やっぱりCMC関節は可動するのだ!)

ひさびさに本のご紹介。

究極の身体
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以前から気になっていた本なのですが、2ヶ月前ほどに購入。ちょこちょこ読み進めました。

実は手の関節のことで気になっていたことがあって、その疑問がすっきりと解決!


やはりCMC関節は動かせる・・・というよりも、動かさなければならないのだ!ということがはっきりとわかりました。

指は先端部から、DIP関節 PIP関節 MCP関節と解剖学上呼びます。

ここまではみな「指」であると認識しています。しかし実際は指の関節は手の平の手首近くにあるもうひとつの関節=CMCから始まっています。

このことは私が2ヶ月に1回行っている「ギターの基礎技術講座」に出席している方であれば、誰でもわかるはずです。

実はこのCMC関節の可動について、「腕との連携」に関した講義を今年の春に「湯布院ギターアカデミー」にて行いました。これはあくまでも「試論」の段階であったのですが、受講生のみなさん(特に講習会主催者の池田慎司さん)全員、なんとなく体感してくれたようです。

この裏づけとギターテクニックとの関連が私にとって、研究課題であったわけです。(今でも研究中です)

さて、上掲の本の「手」という項目のところに、筆者高岡氏が132ページで以下のように「はっきりと」述べているのです。

「究極の身体」になると、掌(甲)の中手骨自体が、普通の人の指のように独立して自由かつ広範囲に動くのです。

つまり、これはCMC関節が可動する・・・コントロールできるということを述べているのです。


実は上記の講習会に(幸いにも)外科のお医者さんが2名いらして、実は意見が二つに割れました。このCMC関節は極限られた指でしか可動しない・・・まったく動かない指もある・・・と。

後日レントゲン写真まで送ってくださり、その「動かない証拠」を見てはいたのですが・・・。なんか違うなあ・・・と。

なぜなら、私個人の感覚としては、すべての指のCMC関節が「動いている!」という実感があるのです。この関節を集中して意識し始めて約5年ほど経ちますが、じょじょにですが、コントロールできるようになっているという実感がはっきりとあります。

(※私がスペイン留学中にアレクサンダーテクニークのレッスンを受けているときも、このCMC関節は“意識すればコントロールできる”と教わりました。すでに10年以上前にヒントは得ていたのですが、再研究していくうちにここ数年意識してCMC関節を動かすためのトレーニングを続けてきました。)

つまり上記の「CMC関節は動かない!」という例となっている人は高岡氏曰く「普通の人」の指。しかし、有る程度研究を重ねて動くようになる・・・つまり「究極の身体」の人の指は動く・・・ということになるのでしょう。


そして、この中手骨の動きがはっきりと意識されてくると、手首の近くにある手根骨を通じて腕との連携が取れてくる・・・ということも高岡氏は述べています。(133ページ以降)

優れた職人のことを「腕がいい」というのは指先から腕全体まで連携して動いているので、細かい作業や効率のよい力の使い方をしているからで、逆に手首から先だけで作業していることを「小手先芸」と呼ぶ・・・という記述もありました。

すばらしい「着想」ですね。おそらく日本人は無意識のうちに「腕がいい」という言葉を優れた職人さん、きちんとした芸のある職人さんに使ってきたのでしょうね。


どちらにしても、いままで「私が気づいてきたこと」をはっきりと断言してくれていて、非常にすっきりとしました!


そのほか、「甲腕一致」の部分など、まだまだ研究してみたい身体の機能についてわかりやすく述べており、もうちょっと研究してみたい分野です。四足動物と人間の発達による違いも実に面白かった。

あとはクラシックギターの既存の奏法とのリンクが理論的に整合性が取れればと思っています。


何度もいうようですが、楽器演奏の巨匠と呼ばれる人すべて意識的にしろ、無意識にしろ、このような身体との連携をはかってきたのだと思います。クラシックギターでいえば、タレガだって、セゴビアだって、イエペスだって、カルレバーロだって・・・おそらく。

その「裏づけ」がちょっととれたような、そんな本でした!

ギターに限らず、身体について詳しくなりたい人は是非一読をお勧めします!

私ももうちょい研究します。し続けます。




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「教える」こと(第2回)〜理論、そしてケーススタディーから理論へ

「シルバーウィーク」特別連載企画です。

「教える」ことについて書いています。

理論は様々なケーススタディから抽出される。そして抽出された理論をまた現場で応用していって修正+改善。

様々なケース→理論化→その理論を現場で検証→修正&改善

ということを前回の記事で書きました。

そして、その理論は多くのケーススタディーを経て、現実に有効なものになるのです。私は理系ではありませんが、なんとなく理系の方にはこの考え方が理解してもらえそうな気がします。

さて、話はすぱーんとすっぽ抜けるようですが、クラシックギターは(もちろんそのほかの楽器もね)とても複雑な楽器です。そもそも複雑で不完全な楽器の割りには高度な音楽を演奏しなくてはいけません。そして、クラシックギターの特殊な点として、右手指でダイレクトに演奏します。持って生まれた爪の形状や手の構造や形をそのまま用いて演奏しなくてはいけません。

手は医学の分野でも「未知の領域」だそうです。ものすごい複雑な動きをするので、脳みそもフル稼働していることでしょう。

そのようなことを考えると、やはり自分の体については自分が一番よく理解しているに違いありません。逆に考えると、その裏に自分に支配されている体癖も無意識に存在するともいえます。最終的にはその体癖を生かした奏法を身につけなくてはいけないのかもしれません。

さて、脱線するといけないので…話をもどします。

上記のように生徒さんは各個人、なんらかの癖をもっています。それは肉体的にも精神的にもです。

その癖を活かしつつ、且つ日常の生活で身についている悪癖を毒ヌキしながらレッスンしていかねばなりません。この毒ヌキは肉体面、そして精神面、考え方にも及びます。

もちろん、上記のことはクラシックギターと音楽に関してのみです。しかし、音楽への取り組み方を見れば、その人の人生観も分かるといえます。その人がどういう気持ちで仕事に取り組んでいるのか…もなんとなくわかってきちゃうものです。

つまり、いろんな人がいるということです。そして、ギターの奏法や表現、そして普段の練習に仕方、各人の人生におけるギターの位置づけ…などをなんとか「正しい方向に導く」ことが教師の役目です。

その導き方は各人のペースや理解度、身体機能によってまったく異なってくるということです。これはケーススタディーを重ねることによってしか、理解できない部分であると思います。

今まで10人しか生徒を教えていない先生は10人分のケーススタディーしかこなしていないということになります。
もちろん、理論面がしっかりしている先生は10人に対して「間違ったこと」は教えないでしょう。しかし、自分とまったく違った体格の生徒さんや、癖をもった生徒さん、または精神面でまったく違う気質をもった生徒さんと対面したとき、『どのようにその理論をその生徒さんに伝えるか』ということを考えなくてはならないでしょう。

逆に1000人の生徒をレッスンしたことがある先生であっても、理論のベースメントがない先生は駄目です。生徒さん主導のまま終わってしまって、理論の確立ができないからです。

理論はやはり現場で多くのケーススタディーを経て、修正されてはじめて「正しい理論」に近づいていきます。

つまりベースメントとなる理論があるのが前提です。

そして、それを現場を数多く経験し、修正+改善をしてより完璧な理論へ近づけていくわけです。

上記の「ベースメントとなる理論」は教え始めたときは「自分だけに有効なもの」かもしれません。それを、全ての人にたいして有効な理論へとしていくわけです。

自分だけに有効なもの…これは私にとっては2000年当時の「私の知識+経験」だったのだと思います。

ギターを12歳でスタートし、日本で勉強し、そのご留学…スペインで勉強した…その時点での知識であり、結局は自分の身体とメンタルにのみ有効なテクニックであったということです。

もちろん、私が2000年の時点までで学んだことは「先人の遺産」でもあります。スペインの伝統的な奏法、カルレバーロに代表される現代的な奏法…いろいろと勉強しましたが、私の身体と精神に合うものを取捨選択しているはずです。そういう意味で「自分の身体とメンタルにのみ有効なテクニック」といえるわけです。


さて、ながくなってしまったので、続きは次回に!

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レッスン覚書ミニ〜2009年2月10日〜2月14日

  1. 体の中心を意識する。初心者の頃にもっとも心がけなくてはならない項目ではあるが、なかなか難しい。なんでもよいので整体の本などを参考に。自分で認識することが一番大切。私はガイドしかできない。
  2. 古典的な和声をしっかりと習得したうえで、その後の和声の扱いの変化が理解できるものである。そして、ギター的な和声の扱い方もあるので、古典はとにかくソルやジュリアーニ、カルッリなどを徹底して習得すべし。その後ロマン派(コストやメルツ)などの同様の和声において、どのような差があるか見ていくと良い。些少なものであるが、そこに時代の変化が見えるようになれば、得られるものは多い。
  3. フレーズの大きさの変化に注意する。全体の設計図を意識して作曲家はモチーフを展開していく。小+小+中で前半をしめくくり、小+小+中+小+小+中+中+大というふうに後半を締めくくったりするのである(これはあくまでもイメージであるが・・・)。作曲家がこまかいモチーフをどのように用いているか、正確に把握するように努力すべし。細部まで何回も楽譜を読み込むこと。さまざまな可能性を考えること。
  4. 分析。徹底して行なうこと。そして、それが本人しか分からないことでも、演奏者本人にとってはとても大切なことなのである。「こんなこと分かったって聞き手には分からないだろう」という考えは捨てること。それが伝わるに違いない!…という確信が大切であるし、そのための技術を生み出そうとすることが音楽の楽しみである。
  5. アポヤンドの音色。楽器によるが、比較的マット(つや消し)な音に特徴がある。そして、アポヤンドには純粋な平行振動、そこに表面板方向の振動(垂直振動)が加わることにより若干の明るさが加えられたもの、つまりおおまかにいうと2種類が存在する。純粋な平行振動はマットなものであり、それを使うことにより「腹の底で響かせているような」感じの音色が得られる。そのような音色を音楽のテクスチャーにおいて上手く生かしていくことが、ギター奏法上大切である。
  6. 中間。なにもない音色…というと語弊があるかもしれないが、これを分かるようになること大切。これがあってこそ、立体感や印象のある部分が生きてくる。メロディー全てを印象的にすべきではない。ある種適当に弾き流す部分があってよい。だからといって、「荒れて」はいけない。なにもない音色…の部分であっても、ギターとして正しい音色でなくてはならない。ノイズであっては駄目なのである。この中間的な音色を定めるのが思っているより難しいのである。

 

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