ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
https://tomikawaguitar.sakura.ne.jp/wp/lesson/
※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

お仕事依頼&お問い合わせは下記メールへお気軽に!
tomikawaguitar@gmail.com

現代ギター7月号のクロストークに掲載されております!

CD「ヨウジとわたし」、好評いただいております。


ヨウジとわたし
久保田洋司 & 富川勝智
インディーズメーカー
2025-05-28


さて、それに関連して現代ギター誌7月号にて取材を受けました。「クロストーク」と言うコーナーにて久保田洋司さん(作曲者)と富川勝智(演奏者)と言う立場で対談しております。


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6pにわたって、内容も充実しておりますので、ぜひ購入していただきお読みいただけると嬉しく思います。


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実は現代ギター編集部内にTHE東南西北のソニーオーディションを現場で見たスタッフがいた!と言うことが編集後記でもわかります。その辺りも実物をお手に取って探してみてくださいませ。

あと、「ホセ・ルイス・ゴンサレス ギターテクニックノート講座」の連載もよろしくお願いいたします。

動画もアップされております。




テーマはトレモロなのですが、トレモロ以外にも効きます。ぜひこれも本誌連載も併せてよろしくお願いします。

サロンで弾く&「タレガ」を講義する

6/21は個人宅サロンで弾いてきました。オーナーの方が個人的に集客をしてくださり、実現しました。
実は池田慎司さんとここでデュオするのは二回目。

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それぞれのソロもあります。前半後半でトータル、フルコンサートと言う体裁。

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こういうサロンで弾くのはとても気持ちが良いものです。お客さんは10名程度。部屋に響くギターの音をほぼ「生」で聴いてもらえる。その部屋での鳴りを、自分の耳で確認が取れる。

大きなホールであると、お客さんに音がちゃんと届いているかなーと不安になることがあります。これはたくさん本番を重ねても、なかなか慣れない。

「一生自分の音は客席で聴けない」:だからこそ、手元の音が客席どう届いているかが気になる。そして、無理してしまうことが割とある。

この手のサロンであると、普通に自分の部屋で練習しているかのような安心感があるものです。そして、お客様の雰囲気がダイレクトにわかる。お客様同士でも親密な空気感が生まれ、「ああ、いい感じだったな!」と言うのが伝播する。

大きな会場でのクラシック音楽のコンサートって、どうしてもお客さん同士のコミュニケーションが希薄になりがちです。「奏者vs各お客さん個人」のような感覚になってしまう(ロックとかポップスのコンサートならそうならないのにね)。

そういう意味でたまにサロンで演奏するととっても楽しい。

演奏プログラムは以下。

(デュオ)17:00

スペイン舞曲6番(E.グラナドス)

小さな黒人、亜麻色の髪の乙女、小さな羊飼い(C.ドビュッシー)

メキシコの子守歌(M.M.ポンセ)


(トミーソロ)18:00

エストレリータ(M.M.ポンセ)

煙が目にしみる(J.カーン)

散歩&ロートレック讃歌(E.S.デ・ラ・マーサ)

サウダージ(R.ニャタリ)


(休憩)


(シンディソロ)18:00

アラビア風奇想曲(F.タレガ)

一つのワルツと二つの愛(D.レイス)

プレリュード1番、ヴァルサ・ショーロ(H.ヴィラ=ロボス)


(デュオ)15:00

トリストローザ(H.ヴィラ=ロボス)

スケルツィーノ・マヤ、インテルメッツォ(M.M.ポンセ)

悲しい鳥、ジプシー(F.モンポウ)


6/22日曜日は午後から現代ギター社にて講義。

「タレガ」の講義です。ギターの文脈の中で考えると「タレガの凄さ」がわかります。GGスタッフがアップした投稿です。



ある作曲家を演奏する場合、一般的な音楽史の知識はマスト、そしてそこからギター史の知識も大切。簡単に言うとタレガの凄さは同時代はちょっと前の時代のギタリストの作品と比較するとわかってきます。

その意味では僕のCD「あなたとわたし」聴いてもらえるととてもわかりやすいかも(宣伝!)。

TU Y YO - あなたとわたし スパニッシュギター秘曲集
富川勝智
インディーズ・メーカー
2021-05-20


実はこのアルバムを録音するときに400曲ほど楽譜をみました。それくらいタレガの周辺にいた同世代やちょっと先輩のギタリストはバラエティ豊か。彼らの楽譜を研究していたら結局、そのくらい研究してしまったわけです。そして収録曲を決めていきました。それぞれの作曲家の個性がわかるような楽曲をセレクトしたわけです。
そして彼らの作品を弾いてみるわかってくることが「タレガの個性」なのです。

ある作曲家の作品を弾くときには、その人の「一つ前の世代」の作曲家を研究することがとても大切。そして、同世代の音楽家の作品と比較することも大切。

ギター作曲家の講義をする場合は、この観点を忘れないようにしています。

次の講義は10/26です。

GG2025























次はちょっと渋めでコスト。多分、コストについては「ああ、なんか教本とかで名前見るね」とか「舟唄の人でしょ?」とか「コンクールとかで割と最近弾いている人多いね」くらいの印象しかないでしょうね。研究してみると、むちゃくちゃ面白いし、実は結構後世のギタリストに強い影響を与えているんです。そのあたりをわかりやすく解説しますので、是非皆さんおいでください。
(お申し込みは現代ギター社 GGショップへ)







「尾野薫を聴く」〜楽器と自分

製作家、尾野薫さんにはとても世話になりました。2024年7月に他界。ほぼ一年後に「名器 尾野薫を聴く」と言うコンサートが開かれることになりました。出演者は僕、池田慎司さん、尾野桂子さん、栗田和樹くん。

(それぞれの尾野薫さんとの関わりは以下のサイトを見てください。)




と言うわけで、6/20にこのコンサートが開かれました。僕の印象を簡単にまとめるならば、「楽器と奏者って半分半分だなあ」と。簡単に言えば、楽器を作ってもらうときに「こんな音にしてほしい」というのが注文主にはあります。そして、製作家にも「理想のギターの音」がある。そのせめぎ合いの中で楽器は生まれてきて、そして成長していきます。所有者に鳴らしてもらいことで、その楽器は変化していきます。
でも、基本的には楽器と奏者は対等。それは50:50という意味ではなく、「楽器+奏者=音楽」という図式で考えなければいけないのかもしれません。
楽器には個性があるのです。音響上の特性や、弾きやすさ、鳴らしやすさ、基本的な倍音のバランス…たくさんのポイントがありますが、「個性」がある。それは絶対に消せないものです。


その個性と奏者の個性ががつん!といい感じにはまれば、「(奏者の思う)音楽ができる」愛器となるわけで。

その出会いを求めて、どの奏者も自分に合う楽器を探し続けるわけです。同時に、自分の音も磨き続けなければならないし、どこかで「美観」が変化する場合もある。今まで愛器と思っていたものが、急に他人に思える場合もある(こえー!)。

そんなことをふと考えてしまうコンサートでした。

各出演者には皆個性があります。ああ、だからその楽器を使っているのね!と言う必然を感じました。そしてその個性を受け止めようとしているのが楽器なのです。受け止めようとしながらも、楽器の個性もあります。それはときにとても”強い”。場合によっては奏者より強い場合もある。

その意味で、僕は以下のようなプログラムを組みました。このコンサートへの出演を打診されてから数ヶ月、尾野薫さんの楽器と対峙しながら練ったものです。

ロマンサ(シューマン)
サウダージ(ニャタリ)
泥亀(E.S.デ・ラ・マーサ)
ロートレック讃歌(E.S.デ・ラ・マーサ)
遥けさ(M.L.アニード)

この楽器なら、こんな曲をやってみたらどうかなー?とか、こういう書法のものがはまるんではないだろうか?とか、この流れに意味が感じられると良いなーとか。複数の観点を含んでいるプログラムです。

結論:とっても自分と楽器との関係がわかった

そんな感じで個人的には「楽器と奏者の関係って一体なんなんだろう?」と言う疑問が芽生えたコンサートでした。

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尾野薫さんから何だか宿題を与えられたような。そんな気持ちになっております。その意味でも尾野薫さん、ありがとう。生きている時も、たくさんのアドバイスやヒントを頂きましたが、それは死後も続いているような。そんな気持ちになりました。

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メンバー内では、「三回忌」にまた同じ楽器でやるのも面白いね!と言うことになっております。実現したら、また楽器と奏者の関係に新しい観点が生まれるかもしれません。そして、なんとなくそれを期待している自分がいます。



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