大阪阿倍野区民センターです。今日の演奏会の会場です!
クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。
明日15日は大阪にて演奏です。「ホセ・ルイス・ゴンサレス追悼公演」です。
先週の九州での演奏にひき続き、同じメンバー&同じプログラミングで行います。
大阪は高校生のときの修学旅行以来…ということはもう15年以上も昔のことになるんですね。
午前中に新幹線で出発。昼頃に到着…会場に入ってリハの予定。もう既に2回同じプログラミングで行っているので、ちょっと気が楽です。流れがつかめていると演奏会って自然に「その世界」に入っていけるのですね。
委嘱作品「ALMA」の作曲者である藤井眞吾さんとお会いできるのも楽しみ!
というふうに演奏会の準備をしつつも、レッスンもあり…春らしい(?)動きのある日々を送っています。
話変わって…
現代ギター連載「セゴビア・アーカイブ細見」の資料チェックもやっています。この手のものは資料をあちこちから引っ張り出してこなくてはなりません。場合によっては音源(CDやLP)も聴きなおすこともあります。この作業をレッスンの合間や事務的な連絡の合間にやります。
4月号はモンポウ、5月号はバークリー、6月号はプレスティ!…魅惑のラインナップですね。
ちょうど、先日のレッスンでプーランク「サラバンド」を持ってきた生徒がいて、被献呈者であるイダ・プレスティの話題になりました。その生徒さんとのレッスンでは「献呈された人物について知っておくことは楽曲理解のために必要」ということでした。で、その後、6月号の記事で何を取り上げるか編集長と打ち合わせの際に、「プレスティは?」という流れになりました。
このあたりは何か「縁」を感じますね。
ということで、イダ・プレスティの伝記を今読んでチェックしているところです。イダ・プレスティはまさに「神童」でした。どのような教育を受けたかということも興味があり、上記連載の話題の範囲外なのですが、結構こまかく読みました。かなり音楽的に優れた環境にあったのだということが分かります。「神童」というと、なにか神がかり的なものを感じさせますが、モーツァルトであってもその「音楽的環境」がやはり彼の才能を開花、発展させていったわけです。最近、そういう方面にも非常に興味があるので、プレスティの伝記も、実に得ることが多いです。
14歳の頃の録音も聴きなおしました。上品さと音楽的な豊かさ…美しい音楽を奏でています。
プレスティは2次大戦後はアレッサンドル・ラゴヤとのデュオで世界的な名声を得ました。このデュオのレパートリーは膨大なものでしたが、近現代の作曲家にギターデュオオリジナル作品を多く書かせたという意味で、現在のギター界に大きく貢献しています。
話は戻って、今回のホセ・ルイス・ゴンサレス追悼公演においても池田慎司氏とプティの「タランテラ」を演奏します。
…ということで話がつながったところで。明日は大阪で演奏です。
まだ残席あるようなので、みなさまよろしくお願いします!(詳細は下記参照)
ホセルイス・ゴンサレス追悼公演(下記の場所にて、ホセ・ルイス・ゴンサレス氏に90年代に師事した3人のギタリストの没10年記念コンサートが行われます。出演は富川勝智、岩崎慎一、池田慎司です。東京公演のみ井桁典子さんも出演いたします。多くの方のお越しをお待ちしております!!)
詳細・チケット購入については下記をクリックしてください!
さて、九州での演奏会中にいろいろと興味の沸くことが増えた。
簡単にメモしておこうと思う。
ウォルトン「5つのバガテル」と「VARII CAPRICCI」…「5つのバガテル」を作曲者自身がオケ版にしたものがある。ひさびさに縁あってその録音を聴き直した。学ぶべきことがたくさんあった。
マンドリン辞典…池田君の実家にて「マンドリン辞典」を暇つぶしに見た。フォルテアなども収録。考えてみるとマンドリンサイドからギター界を見るのも実に面白いことに気づいた。
ポンセ・セゴビアレター…長いこと読んでいないし、昔は飛ばし読み。今、きちんと読んでみると面白いことがあるかもなあ、と考えています。
チャピのスペイン性…スペイン音楽=南スペイン(フラメンコ)というイメージがあるが、バレンシア地方やカスティーリャ地方の音楽はやはり質が違う。でもやはり共通のスペイン性もある。チャピの音楽にはやはり「バレンシア気質」がある。今回演奏した「セレナータ・モリスカ」にそれを強く感じた。なんだかんだいってターレガの音楽とチャピの音楽も共通したものがあるかもしれない。そう考えるとセレナータ・モリスカのソロバージョンも弾いてみたいなあ。難しそうだけど。