ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

2008年12月

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
https://tomikawaguitar.sakura.ne.jp/wp/lesson/
※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

お仕事依頼&お問い合わせは下記メールへお気軽に!
tomikawaguitar@gmail.com

2008年概観(教授活動編)

27日土曜日で今年のレッスンはおしまいです。

ということで、2008年概観、教授活動編です。

今回は教授活動について。主に下記の場所でレッスンしております。

  • 渋谷のスタジオ(富川ギター教室の本拠地!)
  • (月曜日)横浜の青葉台
  • (金曜日)池袋要町の現代ギター社

なによりも、今年からは渋谷のほうを中心にレッスンする体制にしたので、体が楽です。おかげで演奏会のリハとかのスケジュールがたてやすくなりました。

現在、渋谷のほうでは、火曜、木曜、土曜でレッスンしています。

日曜と水曜はフリーにしてあります。こうでもしないと自分の練習やリハーサルなどなかなか調整がつき辛いのです。帰国した当時は、まったく定休日なし!…でやっていました。そして土曜日と日曜日は2箇所の教室をまわっていましたから…。若さがありましたね。

そういう意味で考えると、今年は自分の年齢や今後のキャリアを考えての「整理の年」だったかもしれません。月曜日と金曜日の外部でのレッスンも良いアクセントとなっています。

このあたりのキャリアデザインというものに、非常に意識的になったのは昨年頃でしょうか?それまでは、「来た仕事は全部やる!」というくらいの気持ちで頑張ってものでしたが、自分の生活や音楽家としての目指す目標などをしっかりと考えて、「仕事とは何か?」ということをかなり自問しました。

そういう意味で、今年数回行なった「ギター教師養成講座」は音楽家としての職業意識を再認識させてくれる場となりました。この講座を準備するのには2年程度かかりました。準備していると、まだまだ勉強が足りないことがわかりました。具体的な教授テクニックということではなく、音楽家と社会とのかかわりはどうあるべきか?…というところから始まって、いかにして音楽家が生きるべきかという根本の問題を考えるという良い機会になったのです。

そこから、仕事ということに関して(まるで就職活動中の学生のように)考える作業が始まりました。多くの先輩音楽家にも意見を頂きましたし、今まで共演した演奏家の方のライフスタイルなども参考にさせていただきました。そして多くの本を古今東西、読み直しました。

講座自体には、多くの参加者が集まりましたが、そこで交わされた議論は私にとっての良いフィードバックとなっています。来年も不定期ですが、開講していく予定です。年齢問わず、参加していただけると嬉しいです。

 

さて、通常のレッスンに関してですが、私のポリシーは『当たり前のことを当たり前にできるようにする』です。このポリシーを貫き通した一年だったかもしれません。

音楽表現においても、演奏技術においても、「プロもアマも存在しません」。音楽をあるべき姿にするための、必要な技術、考え方、哲学は一緒である…と考えています。アマチュアだから…といって、和声の知識や読譜が弱くて当たり前!といっては駄目ですし、技術練習をしなくてもいい…家での練習はしなくてもいい…という考えではない、ということです。

音楽という同じ山を登り、同じ頂上を見据えている以上、プロも(教師も)アマも(生徒も)同じことを学ばなければなりません。そして技術や知識をどのように学んでいくか?(教えていくか?)ということをレッスンの場で提供することが大切であると考えた一年でした。

私自身、技術上においても、表現においても習得するのにかなり苦労しました。奏法改革も数度…(苦笑)。

今はいい意味で(うぬぼれではなく)、『ああ、20年前の自分が、今の自分に習っていたらなあ…』と思えるくらいにはなりました。

ちょっとしたコツで良い音を出してくれる生徒、あっという間にトレモロができてしまう生徒さんなどを見ていると、こういうふうに思ってしまうんですね。

ということで、レッスンにおいては、だいぶ教える自信がついてきた一年ではありました。

そして、生徒さんから実に多くのことを今年も学ぶことができました。生徒さんが疑問に思っていること、うまく出来ない部分、そして理解が難しいと思われる部分…これらをともに考えていく作業によって、自分の奏法にもフィードバックしていくことができます。

レパートリー面でも私のところにくる生徒さんとのレッスンで、多くのことを学べます。ソルやポンセ、ヴィラ=ロボスなどといったスタンダードであっても、生徒さんとのレッスンではより冷静に客観的に分析することができます。

バークリーやベネットなどといった現代曲であれば、なおさらその傾向は強くなりますね。こういう楽曲は実に教えていて面白いです。

 

全体的に初心者〜プロ志望までまんべんなくいますので、レッスンに飽きがくることはありません。これは私のポリシーなのですが、音楽について大切なことは初心者でもプロ志望でも変わりません。音楽表現に関して、たとえギターを始めて数ヶ月の人でも、たったひとことのヒントで本当の音楽を奏でる人もいます。その逆に、数年習っていても、音楽の本質を理解しようとする態度に欠けている人は上達しません。というよりも、音楽として成立していないのですね。

技術上においても、私はどの生徒さんにも最初に右手、左手の「もっとも重要な理論」を説明します。そして「これは絶対に忘れないでね!」と念押ししたとしても、それをすっかり忘れてしまうのが人間の常です。これを繰り返し、繰り返し教えるのが教師というものなのです。しかし、それでも、人間としての素直さが欠けているのか、数年間に渡って、同じことを言い続けていても定着しない生徒さんもいることも事実です。

音楽表現においても、技術においても、何かを習う際には「素直に」なることが一番の早道です。こちらのいうことに疑問を抱くのではなく、まずは試してみること。もし、それが間違いであると思ったら将来的に捨てればいいだけです。こちらとしては生徒さんの課題解決のために多くの知恵を使っていますし、普段の研究にも時間を割いています。そして何よりも、私の場合、今まで200人以上は教えていますので(体験レッスンを含めればもっとかな?)、ケーススタディの蓄積があります。

習っている生徒さんには、とりあえずこちらに身を預けてほしいというのが教師としての願いです。

ちょっと辛口になりましたが、逆に言うと、『素直に習っている生徒さんは伸びるなあ!』と本当に思った一年でもありました。ある意味愚直にこちらが言っていることを実現しようと努力した生徒さんは演奏が見違えるように変化します。

先にも述べましたが、私は音楽表現についても技術についてもベースメントしか教えません。もちろん、表現については様々なバリエーションがありますので、一概にはいえないかもしれませんが、少なくとも音楽表現上の文法というものがあったり、時代の様式があります。このあたりをベースメントとして教えているだけなのです。

「音楽は自由だ」と口でいうことは簡単ですが、その自由とは何なのかを考えなければなりません。音楽自体から多くのことを学ぼうとしなければ、それは勝手気ままな「雑音」にしかなりません。虚心に音楽のベースメントを構築する作業を怠ってはいけないのです。

長くなりましたが、来年も上記のような心構えでレッスンしていこうと思います。音楽には厳しくいこうと思います。そして音楽の本質を生徒さんがスンナリと受け取ってくれるように「楽しく」レッスンしていくつもりです!

 

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教室会報第8号(今年最後!)

教室会報第8号配布中です。

今年は会報をスタートしました。

タイトルは「六絃魂」。ろくげんこん、と読みます。

今年最後の号となります。編集長がんばっています。

読み応え満点です!

会報8号

 

 

 

 

 

生徒の皆さんは、教室にてお受け取り下さい。

OB&OGの方は郵送します。ご希望の方はメールにてご連絡ください。

tommig@livedoor.com

 

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2008年概観(演奏活動編)

2008年概観〜演奏活動編です。

先日21日の池田慎司君とのデュオで、今年の演奏活動は終わりました。弾き納めしました。

今年一年、全体として大変充実していました。印象に残っているコンサートを振り返ってみます。

2月→代々木上原ムジカーザでコンサートしました。準備が大変でした。フルート、ピアノ、ギターデュオ、ギターソロ…内容たっぷりでした。今考えてみると、これがこなせたのは「奇跡」に近いかも?正味2時間&ギター弾きっぱなしのコンサート。もう二度とやれないかも…。

3月→ギタリスト柴崎建司氏とのデュオ。ギター連盟主催のスプリングコンサートに出演。三善晃「プロターズ」はこてこての現代曲。そしてメルツのデュオをテルツギターを借りて演奏。これで、すっかりテルツギターの虜になってしまいました!

その4日後に弟子の尾野桂子とオールメルツデュオプログラムでコンサートを開催しました。(結構渋い活動してますね〜)

4月→ホセ・ルイス・ゴンサレス没後10周年記念コンサートで全国ツアー。福岡、北九州、大阪、横浜、東京…怒涛のウィーク。でも池田君、岩崎さんとのトリオジョイントは全国で大好評!。ほんとうに楽しかったし、勉強になりました。

6月→ひたちなか市でデ・ラ・マーサ兄弟のギター作品に関してのレクチャーコンサート。これは自分の勉強になりましたし、やはり彼ら兄弟の作品には名作が多いです。そのほか、秩父びいどろ美術館でのコンサートもお客さんに雰囲気がよくて印象に残っています。6月後半にはピアノとのデュオコンサートもありました。なんだか、全部のコンサートでプログラムが様々なでヘビーな一ヶ月ではありました。

8月→「あづみ野ギターアカデミー」主催の池田君とのデュオ。いやあ、楽しかったですね。ほんとうに。

9月→フルート山下兼司氏とのデュオで絵画個展で演奏。バルトーク、プレーガー、デュアートなど、新レパートリーが広がりました。もうかなりのレパートリーをこの山下デュオとはやりましたねえ。

10月→口笛奏者古海さんとのデュオライブ。レパートリー選びが楽しかったです。

12月→池田慎司君とのデュオ。また新レパートリーが増えました。

 

印象に残った演奏は、以上のような感じです。とにかくレパートリーが増えました。ほとんどがデュオとかトリオですね。今年は「アンサンブル」の一年といえるかもしれません。しかもいろいろな組み合わせ、奏者の方と共演させていただいたので、バリエーションに富んでいます。(よくこなせたなあ…)

その他にも、非公開でのホームパーティーでの演奏などもありました。これもそれぞれ、いろいろな人との出会いがあって、実に楽しい経験となりました。

テルツギターでのデュオも実に面白く、そのあたりの活動も来年はちょっと広げていきたいなあ、と思っています。

実は来年もデュオや室内楽の演奏のお仕事が多くなりそうなのですが、少しそのあたりをうまくコントロールして、ソロもきちんと弾いてみようとは思っています。

 

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2008年概観(プロローグ)

世の中はクリスマスです。しかしもうどちらかというと、年末だなあという気分です。

最近の世の中のクリスマスは訪れるのが早すぎますね。クリスマスのイルミネーションやツリーが11月から点灯したりしていますので…。

昨年も同じことをしましたが、今年一年を振り返ります。こうやって年末にブログに記しておくと、記録として残ります。昨年はどういうことを考えていたのかなあ?ということも、ブログを読み返すと分かるので、実に良いシステムです。

さて、2008年概観を始めようと思うのですが、その前にざっと「2007年概観」を読み直しました。

たくさん書いていますね。いろいろと。なので、自分の文章なのですが、いろいろなことを学べました。

特に教授活動編の「生徒に守って欲しいことリスト」は、今も変わりませんね。弾き初め会&年初のレッスンで印刷して配ろうかとも思っています。

全体的な印象として、とにかく内容が濃かったように思います。私のクラシックギタリストとしての基本活動は下のようになるでしょう。

  • 演奏活動
  • 教授活動
  • 出版物への執筆活動
  • 映像や録音関係の活動

上記、4つの分野でバランスよく活動できた1年でした。それぞれに新しい挑戦があって、とっても勉強になった一年でした。

どちらかといえば、オーバーワーク気味ではありましたが、なんとかこなせました。そして、終えてみればそれぞれに「楽しい」思い出しかありません。気力があれば、体力はついてくるものだなあ…とは思いますが、それでも体調のことも若干気にしながら今後いかなければいけませんね。もう四捨五入すれば40歳ですから…。

では、2008年概観をスタートします!

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富川&池田デュオツアー終了!

ちょっとレポートが遅れましたが、今週日曜21日に行なわれた富川勝智と池田慎司のライブレポートです。

町田で午後3時より演奏会でした。予約満席!

お客様の雰囲気もよく、楽しく弾けました。

2008年12月池田&富川デュオライブ 7

アンケートでみると、プティのトッカータ、タランテラが人気…不思議です。

町田市民は耳が肥えているのかもしれません。

2008年12月池田&富川デュオライブ 6

いい感じの響きの会場でした。

会場が乾燥しているので、途中2回の休憩。こういう3部構成のステージも悪くないですね。

さて、午後5時に終わって、大急ぎで次の会場へ。

午後7時から三軒茶屋でライブなのです。

こちらもふたを開けてみると満員盛況!!

2008年12月池田&富川デュオライブ 5

2008年12月池田&富川デュオライブ 4

ライブなので、特にプログラムは決めずに…

トークを大目にはさみながら…

2008年12月池田&富川デュオライブ 3

もちろん19世紀ギターとテルツギターのデュオもやりました。

ディアベリが楽しかった!

2008年12月池田&富川デュオライブ 2

立奏での演奏は、本番では初めてでしたが、体の流れで音楽が自然に感じられます。

2008年12月池田&富川デュオライブ 1

…以上、そういう感じで一日2回の本番でした。

忙しかったけど、楽しかったなあ!

これで、演奏のお仕事は今年最後!!

いい締めくくりになりました。

 

しかし、19日リハ、20日忘年会プチライブ×5回、21日本番×2回…3日間でたーくさん弾いたなあ。時間数にすると膨大です!!!。

 

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