- 体の中心を意識する。初心者の頃にもっとも心がけなくてはならない項目ではあるが、なかなか難しい。なんでもよいので整体の本などを参考に。自分で認識することが一番大切。私はガイドしかできない。
- 古典的な和声をしっかりと習得したうえで、その後の和声の扱いの変化が理解できるものである。そして、ギター的な和声の扱い方もあるので、古典はとにかくソルやジュリアーニ、カルッリなどを徹底して習得すべし。その後ロマン派(コストやメルツ)などの同様の和声において、どのような差があるか見ていくと良い。些少なものであるが、そこに時代の変化が見えるようになれば、得られるものは多い。
- フレーズの大きさの変化に注意する。全体の設計図を意識して作曲家はモチーフを展開していく。小+小+中で前半をしめくくり、小+小+中+小+小+中+中+大というふうに後半を締めくくったりするのである(これはあくまでもイメージであるが・・・)。作曲家がこまかいモチーフをどのように用いているか、正確に把握するように努力すべし。細部まで何回も楽譜を読み込むこと。さまざまな可能性を考えること。
- 分析。徹底して行なうこと。そして、それが本人しか分からないことでも、演奏者本人にとってはとても大切なことなのである。「こんなこと分かったって聞き手には分からないだろう」という考えは捨てること。それが伝わるに違いない!…という確信が大切であるし、そのための技術を生み出そうとすることが音楽の楽しみである。
- アポヤンドの音色。楽器によるが、比較的マット(つや消し)な音に特徴がある。そして、アポヤンドには純粋な平行振動、そこに表面板方向の振動(垂直振動)が加わることにより若干の明るさが加えられたもの、つまりおおまかにいうと2種類が存在する。純粋な平行振動はマットなものであり、それを使うことにより「腹の底で響かせているような」感じの音色が得られる。そのような音色を音楽のテクスチャーにおいて上手く生かしていくことが、ギター奏法上大切である。
- 中間。なにもない音色…というと語弊があるかもしれないが、これを分かるようになること大切。これがあってこそ、立体感や印象のある部分が生きてくる。メロディー全てを印象的にすべきではない。ある種適当に弾き流す部分があってよい。だからといって、「荒れて」はいけない。なにもない音色…の部分であっても、ギターとして正しい音色でなくてはならない。ノイズであっては駄目なのである。この中間的な音色を定めるのが思っているより難しいのである。