約20ページほどのクラシックギター「小」教本とも呼べるものでしたが、なかなかの好評でした。おそらく現代的なギター奏法をかいつまんで紹介した「初めての」「一般むけ」本格的な教本だったのではないかと思います。
指の機能や身体のバランスを考えて奏法を基礎から学んで行く…という観点は2005年当時において一般向けの方へのアプローチとしては皆無でしたので。
こんな本です。
いまは絶版です。
なぜ、この本を今更ながら思い出したかと言えば、ここ数ヶ月の間で入会された生徒さんのなかに「この本でクラシックギターの奏法を再確認した」とか「かつて習った奏法理論との違いに愕然とした」とか…そう仰る方が多かったからです。3名ほどいました。
もうかれこれ5年以上も前に出版されたにもかかわらず、みなさん、この本で私が書いた事を熟読し、研究し独習してくれていたわけですね。
なので、引っ張りだしてきて、「どんなこと書いていたのかなあ?」と思って見直してみました。
…いまなら、もっと上手に説明できるかな?という部分もありますが、基本として間違ったことは言っていないようです。簡潔ながら、よくまとまっていると思います。仕事柄、いまでもクラシックギター教本の基礎テクニック部分などを「どのように書いているかな?」とリサーチしますが、たしかにこの本ほど「きちんと」説明しているものってないんじゃないかな?…と思います。
スコット・テナントのパンピングナイロンなどある程度専門家向けのものはありますが、一般向けで且つ「きちんと現代奏法を説明したもの」って今でもほとんどありませんから。
著作というのはほんとに面白いものです。この本と同様に、生徒さんが私がかつてアレンジした楽曲などをレッスンにもってきてくれたりすると、「ああ、そんなのあったなあ!」なんて思い出します。
富川勝智
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