生徒さんが「自分で表現を考えられるようになる」ために、レッスンではいつも様々なアイデアや音楽についての基礎理論を教えています。
そして、表現というものを考えていく時に、大切なのは演奏者本人が「何かを感じる」ことです。ある音に驚いたり、こういうふうに音がつながっていくんだろうなあ、と予測したり。または、その予測を裏切られたり。。。
そして、それは人の心がどのように動かされるかという点において、心理学と呼んでよいものなのです。音楽の認知心理学という分野がきちんとあります。
たくさんの人にレッスンをしてきましたし、今はプロですでに活動中のギタリストに方にレッスンすることも多くなってきました。教える上で、常に「勉強し直す」ことが教える側にとって大切な作業です。知識を整理して、よりわかりやすく生徒さんに伝えたいですし、自分の演奏を見直すきっかけにもなります。
ということで、今日は音楽表現の「認知心理学的なアプローチ」を整理する作業を2時間くらいしてみました。せっかくなので、参照した本を下記に挙げておきます。自分で音楽表現を「考えてみたい人」の参考にもなるでしょう。
演奏法の基礎―レッスンに役立つ楽譜の読み方
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→141ページから始まる「聴覚反応と演奏法」という章が認知心理学的なアプローチについて触れています。かなり具体例をだしながら実践的に書かれています。長文ですが読みやすいです。
CDでわかる 音楽の科学 (図解雑学)
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→50ページに「音の群化」について書かれています。音楽全般を扱った本ですので、一項目見開くで説明されています。深くは書かれていないですが、図解雑学の名のとおり、シンプルにエッセンスだけ紹介されています。
音楽はなぜ心に響くのか―音楽音響学と音楽を解き明かす諸科学― (音響サイエンスシリーズ)
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→そのものずばりの本で、現在の音楽研究を概観できます。社会学や音響学などの面から「音楽はどのようにして感動を生むのか」について書かれている本。そのなかに心理学の分野での音楽の扱われ方も書かれており、もちろん認知心理学における音楽表現の仕方も扱われています。
音楽と認知 (コレクション認知科学)
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→まさに決定版ともいえる「音楽認知心理学」の本です。これでもか!…というくらい様々な理論を提示しています。いまから紹介する「音楽のリズム構造」のマイヤー理論の欠陥なども指摘しています。実に面白い本です。若干入手が困難かもしれませんが、ここ数年読んだ音楽関連書籍のなかでも、5本指にはいるおすすめ本です。
音楽のリズム構造―新訳
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→もしかしたら、上記の「音楽と認知」を読んでからのほうがわかりやすいかもしれません。具体的に書かれていますので、ある程度経験を積んだ音楽家の方なら、「ああ、そういうことだったのか!」と飲み込める内容がほとんどです。譜例をだしてものすごく詳細に分析しているので、文章を読み、音を出すことがおっくうな人にはきついかもしれません。しかし、素晴らしい本です。
人は音・音楽をどのように聴いているのか
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→ものすごい研究書です。とにかく実験に実験を重ねて、データから「人は音をどのように認知しているのか」を導きだした本です。例えば、ドミソー♪と音を鳴らしたときに、何パーセントの人が「明るい!」と感じるのか…そんなことがひたすらデータとして提示されていきます。音が音群がどのようなイメージを与える可能性があるのか…。それをデータで実証した本です。
…という感じで、今日は知識を整理してみました。
このあたりの「音楽表現法」のアプローチをもうすこしシンプルに「誰にでもわかりやすい」ものにおとしこみたいなあ、と思っています。もちろん、普段のレッスンでもそのように心がけていますが、理論を実践的なものにするためには弛まぬ努力と地道な研究が必要ですね。
富川勝智
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そして、表現というものを考えていく時に、大切なのは演奏者本人が「何かを感じる」ことです。ある音に驚いたり、こういうふうに音がつながっていくんだろうなあ、と予測したり。または、その予測を裏切られたり。。。
そして、それは人の心がどのように動かされるかという点において、心理学と呼んでよいものなのです。音楽の認知心理学という分野がきちんとあります。
たくさんの人にレッスンをしてきましたし、今はプロですでに活動中のギタリストに方にレッスンすることも多くなってきました。教える上で、常に「勉強し直す」ことが教える側にとって大切な作業です。知識を整理して、よりわかりやすく生徒さんに伝えたいですし、自分の演奏を見直すきっかけにもなります。
ということで、今日は音楽表現の「認知心理学的なアプローチ」を整理する作業を2時間くらいしてみました。せっかくなので、参照した本を下記に挙げておきます。自分で音楽表現を「考えてみたい人」の参考にもなるでしょう。
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→まさに決定版ともいえる「音楽認知心理学」の本です。これでもか!…というくらい様々な理論を提示しています。いまから紹介する「音楽のリズム構造」のマイヤー理論の欠陥なども指摘しています。実に面白い本です。若干入手が困難かもしれませんが、ここ数年読んだ音楽関連書籍のなかでも、5本指にはいるおすすめ本です。
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→もしかしたら、上記の「音楽と認知」を読んでからのほうがわかりやすいかもしれません。具体的に書かれていますので、ある程度経験を積んだ音楽家の方なら、「ああ、そういうことだったのか!」と飲み込める内容がほとんどです。譜例をだしてものすごく詳細に分析しているので、文章を読み、音を出すことがおっくうな人にはきついかもしれません。しかし、素晴らしい本です。
人は音・音楽をどのように聴いているのか
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→ものすごい研究書です。とにかく実験に実験を重ねて、データから「人は音をどのように認知しているのか」を導きだした本です。例えば、ドミソー♪と音を鳴らしたときに、何パーセントの人が「明るい!」と感じるのか…そんなことがひたすらデータとして提示されていきます。音が音群がどのようなイメージを与える可能性があるのか…。それをデータで実証した本です。
…という感じで、今日は知識を整理してみました。
このあたりの「音楽表現法」のアプローチをもうすこしシンプルに「誰にでもわかりやすい」ものにおとしこみたいなあ、と思っています。もちろん、普段のレッスンでもそのように心がけていますが、理論を実践的なものにするためには弛まぬ努力と地道な研究が必要ですね。
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