ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

2013年09月

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
https://tomikawaguitar.sakura.ne.jp/wp/lesson/
※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

お仕事依頼&お問い合わせは下記メールへお気軽に!
tomikawaguitar@gmail.com

必ず買うべし!…ブリームのBOX(CD40枚+DVD2枚)

ジュリアン・ブリームのRCAでの録音を集めたものがBOXセットで発売されました。早速入手しました。少しずつ聴いています。











ブリームが演奏し、クラシックギター界の定番となったもの…たくさんあります。ブリテンやバークレー、ブリンドル、ベネット…僕も留学中はたくさん聴きました。現代曲が苦手でしたが、ブリームの演奏を聴くと「なるほどなあ」と思ったものです。特にマルタンの「4つの小品」は、200回は聴いたと思います。

表現意欲に富んだギタリストという意味では、至上最強のギタリストかもしれません。彼の頭の中にあるイメージは、非常に豊かです。ある雑誌のインタビューで、ベネットの作品の解釈に関してこう答えていました。

「現代曲であろうが、どんな曲であろうが、基本的に分析するのは苦手だ。できるうる限り何度も音を出してみて響きを確かめる。理性よりも感覚を優先している」と。

自由だなあと思います。でも、そこから生まれる素晴らしい音楽があります。

クラシックギターというと、ちょっと内気で堅苦しいイメージを持つ方も多いかもしれませんが、ブリームの演奏は生命力があります。ギターの音色の良さとバリエーションも良く理解できます。

このBOXセット…冊子が豪華です!










収納箱も布ばりでしっかりとした作りです。冊子にはアルバム収録曲+ジャケット写真が含まれています。必要にして十分な情報は入っています。ブリームの録音の面白さはアルバムによって楽器を変えていることです。
アグアド、ハウザー、ロマニリョス、メンヒ…数々の名器を使い分けています。なので、冊子を見ながら「楽器の音色比較」なども楽々できます。

値段もとても安い。

Julian Bream-the Complete Album Collection
Julian Bream
Sony Classics
2013-09-06

現時点で、日本円で、12600円前後です。

こういう芸術的に優れたものが、格安で入手できるのはとても良い事です。クラシックギターを演奏している方も一般の音楽ファンの方にもお勧めです。 

9月22日は本郷へ!(ラス・マノスライブ)

9月11日から17日まで九州へ行ってきました〜。
CD「CIRCULATION」の発売記念&阿蘇ギターアカデミーでの講師としてです(レポートなどは後日!)。戻って来てノンビリするか〜…という間もなく次のライブは、これです。

20130922jpg


















湯川賀正氏とのデュオ「ラス・マノス」のライブです。

場所は本郷にあるクラシック喫茶のカデンツァさん。

音響もよく素敵な場所です。曲目もちょっと面白いのをピックアップ。ストラヴィンスキー「5本の指で」セナモンの「印象」全曲…ひさびさにロウズ(ブリーム編)の2つのギターのための組曲もやります。

日曜の午後のライブですので、本郷散歩のついでに是非。

みなさまのお越し御待ちしております!


 

高校生の方、ご招待だそうです!

さて、私が講師をしている洗足音楽大学の学園創立90周年プレイベントというものが10月から開催されます。10月から12月まで新しい校舎「シルバーマウンテン」というところで、洗足音楽大学の教員が500名以上、約300回(!!)のコンサートを行うというものです。

シルバーマウンテンオープニングコンサート

どの公演も2000円でお聴きいただけます。

ちなみにシルバーマウンテンとは…
こんな建物です!














…そしてこのシルバーマウンテンで行われるシリーズコンサートですが、なんと高校生は無料!… 3000名を招待してくれるそうです。

詳細はこちら。 

私も演奏いたします。池田慎司さんとデュオでコンサートをします。

10月14日です。クラシックギターに興味の有る方、デュオってそんなに凄くないんじゃない?…という方でも考え方が変わると思います。自画自賛ですが、一度は我々のギターデュオ、聴きにきてください。

高校生の方、チャンスですよ! 

ちなみに…シルバーマウンテンには、熊さんが住んでいます。人を襲わない優しい熊さんです。













がお〜。 

ギターなんてピアノに比べればたいしたもんじゃないです…と思わないために(ギター史と和声のワークショップ)

クラシックギターってピアノとかヴァイオリンとかよりも「歴史が浅い」とか思っている方…多いと思います。私と同じ業界でもそういうふうに卑屈になってしまっている人、多いです。残念なことです。

ピアノやヴァイオリンは、高級なもの。御上品なもの。教養の溢れる趣味…

一方で、ギターは?…というと…『あの、ジャカジャカかき鳴らすやつでしょ?』というイメージのほうが強いですかね。

なので、ギター史についての正しい知識をプロの方にもアマチュアの方にも持っていただきたいといつも思っています。他のクラシックの楽器に比べて、歴史的にも音楽的にも劣っている部分はまったくありません。自信をもって自分の選んだ楽器を自慢できる様になってほしい。

そのためには歴史やギターの和声の知識は必須です。そうすれば、クラシックギターが長い歴史のなかで発展してきたことが分かりますし、和声を知ればソルやタレガの作品の「深さ」や「ギターならではの妙味」が理解できてきます。

ということで、日曜日9月8日(日)はギター連盟ユベントスのワークショップです。ギターの歴史と和声に興味の有る方は是非ご参加ください。下記から詳細がご覧頂けます。
ギター連盟ユベントスワークショップ(ギター史・和声学ワークショップ)

2013年度としては二回目にあたります。前回の復習も軽く行いますので、初めての方でも気軽に参加してください。和声のほうは下記テキストを参照して行っています。坂場圭介氏が担当ですが、丁寧にやさしーく(且つ厳しく)指導してくれますので、びびらずに。
楽典―理論と実習
石桁 真礼生
音楽之友社
1998-12-10


ギター史のほうのテキストは特にありません。一般の歴史・音楽史と絡み合わせてお話していきます。そして、あるテーマに関して質問を出し、みなさんに考えてもらいます。以下のような感じです(次回使うレジュメから抜粋)。


ルネッサンス期、バロック期を代表する撥弦楽器を言ってください。


一般に「19世紀ギター音楽」と呼ばれるものは「バロックギター音楽」とどのような違いがあったのだろうか?…考えてみよう!


カルッリ、ソル、ジュリアーニ、アグアドについて時代背景と絡めて、彼らの音楽性を定義してみよう!


ベルリオーズとパガニーニは上記ロマン派初期のギタリストたちとどのような関わりがあっただろうか?考えてみよう!


古典期のギタリスト達は最初から6単弦のギターで弾いていたのだろうか?またコストやメルツなどはどのような楽器を弾いていたであろうか?


…上記について、みなさん答えられますか?…「まったくわからん!」という方は是非出席してください。

ということで、9月8日のギター史は19世紀古典からロマン派を扱います。実に面白い時代です。

前回の様子はこんな感じです。
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前回はビウエラとバロックギターを持って行って、受講生のみなさんに弾いてもらいました。今回も楽器を数本もっていこうかなあ、と思っています。お楽しみに! 

楽譜が苦手?…コツを掴んで基礎的な音楽力をつける!

夏も開けて、教室への新規の入会者の方が増えてきました。

中には「楽譜読むのが苦手です〜」という方も多いですね。

楽譜というのは文字のようなものです。「あ」と書いてあったら、「あ」と発音できればよいのです。とはいっても今我々が使っている文字と違ってルールがあります。なので、簡単なルールを覚えてしまえば、それほど難しくありません。

まずは「ドレミファソラシド」を言えるようになる。だいたいでいいので、ドレミファソラシドをちゃんと低い音から高い音まで歌えるようになること…これは超基本。丸暗記です。ドレファソミドシレ〜…とかはNGですよ(滅多にいませんが)。

幸いなことに日本は公教育の場で、ドレミファソラシド〜は音楽の授業などで刷り込まれているようです。問題はここからですね。以下2点をチェック。

1:この「ドレミ〜」をレからでも、ミからでも、ファからでも言えるかどうか? 
2: 下降でも言えるかどうか?

1について。例えば、ソから言う場合は「ソラシドレミファソ〜」と歌えるがどうかです。
2について。ドシラソファミレド〜と下降する形が言えるがどうか。慣れて来たら、ミから下降する…とかいろいろ試して下さいね。

上記1と2に関しては正しい音程でなくても構いません。あくまでも楽譜を読みための「基本ルール」を学んでいるだけですので。

さて、慣れて来たら、五線譜のルールをじわじわと覚えて行きます。

この本がとても参考になります。


 
フラッシュカードというものを使って、五線譜と音符のルールを学んで行きます。こんな感じのものです(私が実際レッスンで使っているものです)。









音符は線にのっているか、ぶら下がっているかの基本的に2種類です。そして、線と線の間に挟まっているもの…これを含めれば3種類になりますね。まずはそれを理解することが基本です。(上記写真4番など)

上記写真の12番のカードでは、上の音が「ファ」であるならば下の音は?…という感じで瞬時に生徒さんに答えさせます。ファミレ…と音階の下降が言えるようになっていれば、答えは簡単に分かります。

…というふうに、楽譜を図形として理解させていきます。覚えるべきルールは非常に少ないので、あとはそれをトレーニングしていくだけです。

(※ヴァイオリンの為の本ですが、応用すればクラシックギター教授の現場でも十分利用できます)

もう一冊お勧めの本はこれです。



2006年に出た本ですが、「もう楽譜自体の存在意義がわからない!!!」「楽譜を見るだけでアレルギーがでる」という方にはお勧めです。とはいっても、内容はきちんとしています。楽譜が読める方でも読んでみると「音程をとること」の大切さが分かります。そして楽譜というのは音の高低をイメージ化したものであることが理解できると思います。

最初のほうはこんな感じ…。










なんとなーく、音の高低を示すだけの楽譜となっています。みなさんが良く知っている童謡や唱歌で、ドレミの意味を体感してほしい…というのが著者の方の執筆動機なのでしょう。まるで大昔の楽譜(ネウマ譜)のようですね。(参考

その後、階名唱(つまり、ドレミで歌をうたっていくこと)になってから楽譜の説明へと入って行きます。
ドーレ、ドーミ、ドーファ…音程というのは「歌って感じる」ものですし、そのイメージを記したものが現在の楽譜の姿と言えます。

レッスンの現場において、生徒さんから「楽譜アレルギー」をなくしてあげたいというのが教える立場としての想いです。楽譜なんか読めなくたって、音楽はできます。ただし、読むのが苦手だとたくさんの良い音楽と出会う機会を失ってしまいます。だって、クラシックギターはピアノよりも歴史が長い楽器ですから!

なので、楽譜は読めないよりも読めたほうが何千倍も音楽の世界が広がります。出会いは少ないよりも多いほうがよいです。そして、楽譜にはちゃんとしたルールがありますので、ひらがなを覚えるよりも簡単です!



 


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