ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

2016年11月

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
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※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

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レッスン覚書2016年11月11日〜20日

1:pと他の指のバランスって中々難しい。pに腕全体の重さをのせる意識は大切だが、その重さを指関節の動きをつかって弦に伝達する意識も高めなければならない。

2:発表会が終わって、次は何を弾こうかな?…と発想が向くのが理想。
 
3:熊ん蜂。右手のすばやいタッチを習得し、応用していく練習として有効。実はこの曲はトレモロの予備練習としても有効なのである。

4:変奏曲は各変奏は曲全体の中で意味を持つ。配置を変えたり、ある変奏を弾かなかったりすることはできるだけ避けるべし。組曲はその点で、一曲ずつが独立している。単品で演奏することも可能とは思う。

5:右手の基本フォームを身につけたあとは、右手の「拡張」フォームも練習すべし。ジュリアーニの120のアルペジオの後半にはそういう練習が含まれている。

6:メモをとる。それは悪いことではない。ただし、人間は「メモを取る瞬間に安心する」のである。メモをとらず、レッスン後に一生懸命レッスンの内容を思い出すようにすることが大切なこともある。 

7:スラーは音楽表現である。メカニックとしてはリガードという言葉を使いたくなるが、実はこれも「音をつなぐ」という音楽表現上の言葉。いっそのことハンマリングオンとかプリングオフという単語のほうがメカニック用語として誤解が少ないような気がする。

8:ソルOp.31であるが、各曲に「西洋音楽の基本ルール」がしっかりとテーマとして入っている。最初の10曲だけでも、毎日研究するだけで、西洋音楽の語法ががっちりと学べるはず。

9:語法=話し方、話し方のルールである。 

10:ジュリアーニ120のアルペジオ。チリも積もれば。チリを積もらせて終わったあとは、10個くらいずつ毎日繰り返す。全部をそのペースで繰り返したあと、苦手なパターンがわかる。そこからまた「チリも積もれば」方式で。

11:ゆっくりした楽章では、「動かない空気を動かすように」丁寧に拍を推し進める。その意識が大切。 

 

テクニックノート…人生、急ぐ必要はないのだ!

11月13日は日曜ワークショップでした。テーマは「ホセ・ルイス・ゴンサレス ギターテクニックノート」。9月〜11月まで三回にわけて、全内容を通したことになります。

テクニックノートはこちらの本です。

 
簡単にいうと、タレガが築いた近代奏法とその後リョベートやセゴビアなどによって発展していったギター奏法のエッセンスを学べる著作です。とはいっても、詳しい解説は皆無。使い方によっては「最良のテクニック本」になり、使い方を間違えば「指をこわす」危険性もある。

ということで、この講座を企画したわけです。9月からたくさんの方が参加してくれています。
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今回の中心テーマはスラー。そしてセーハと和音の移動。

とくに和音の移動は…この著作最難関のひとつです。実はこの本の「和音の移動」の章にはホセ・ルイス先生が「これをやれば完璧に指板上の和音の押さえ方をマスターできる」という方法が書いてありません。ヒントをチラ見せ。
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もう、この写真みて、わかる人はわかるとおもいます。要はこの本に書いてるのはコードネームでいうなら「Cmaj7」の和音だけです。それを、ドミナントセブンス、そしてマイナーセブンス、マイナーセブンス・フラット5に変形させていきます。そしてひたすらに指板上で変形させていく。。。

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うーん、面倒臭い…おそらくこの章をこの方法でやっていくと、早くても2年くらいかかるかなあ?ということを講義でいいました。

受講生の方、「え?2年も?」という表情。そこでホセ・ルイス先生にレッスンを受けていたときのアドバイスを思い出しました。20代半ば、留学中の僕はなかなか進歩していると感じられる悩んでいました。

「なんだか全然うまくなっている気がしません」とホセ・ルイス先生に言ったときにこう答えてくれました。

「毎日練習しているんだろう?10年後、20年後に満足できる演奏ができればいいじゃないか」と。

…その通りなのです。急いではいけない。もちろん、だらだらとやる必要はないのですが、ひとつずつ処理して練習して習得していくしかないのです。テクニック練習もまさにそうなのですよね。

今回、スラーに関しても、セーハに関しても、「特効薬」はないのです。正しい指の動きを何度も繰り返し、無駄をなくしていき、身体の動きを効率よく使っていき…そして積み上げて、修正し、「かた」ができてきます。

今回ワークショップをしていて、ホセ・ルイス先生から習ったことや先生の教えが蘇ってきました。そして、「ホセ・ルイス先生が自分のなかにいるなあ」と感じることができました。

人生、いそぐことはないのだ!…そう強く感じました。そして、ひたすらギター毎日触るしかないなあ、と。

さて、次回の日曜ワークショップは12/25です。同じくテーマはテクニックノートです。9月〜11月までのまとめです。いままで出席したかたは「まとめ」しましょう。まだ出席していないかたも重要なエッセンスはお伝えすることができます。是非、出席してください。

12/25(日)渋谷リフレッシュ氷川 多目的室C 9:30-12:00です。詳細内容については日曜ワークショップのブログをごらんください。



 


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レッスン覚書11月1日〜11月10日


1:旋律の頂点は「踊り場」のイメージをもつとうまく表現できる場合が多い。階段登って、しっかりとたどり着くこと。丁寧に最後の段を登る。

2:弦交換の目処は、低音弦の白銀色が茶色に変色してきたら。ほかにも替え時はあるが、だいたいはこれが目安。

3:端折ってはいけない。とりあえず全ての音をテヌートで弾くくらいの気持ちで最初は通してみるとよい。

4:パガニーニはギタリストでもあったのです。ヴァイオリン奏者としてはイメージ戦略を使った最初の音楽家。

5:どこからでも弾ける様にきておくこと。レッスンがはかどる。これができないとレッスン時間が無駄になる。


6:どこからでも弾けるということは初見力があるということである。


7:クレッシェンドするとテンポも上がってしまう症候群。ロッシーニ型クレッシェンドできません。


8:ブエノスアイレスの四季。パンドネオンのロングトーンをどう表現するか。音色感を確認。


9:ロングトーンはギターという減衰楽器ではなかなかリアライズできない。持続する気分とロングトーンあとの音量の入り口のコントロールが肝。


10:他の先生に習っていた方の悪癖を直すのは「脳内洗脳」をとりはらっていく作業。ナチュラルでシンプルな身体の動きをギターで失ってしまった人が多い。


11:手相の意味が分かれば「手を正しく使う」ヒントが得られる。ちゃんと手を使えている人は仕事ができるイコールお金が稼げるイコール幸せになれる、というロジックから手指の線の意味を考えてみよう。

12:pのタッチ。pの動きは手腕全体の位置と関連している。4弦が弾きやすい手全体の位置、5弦が弾きやすい手全体の位置…いろいろある。そう考えていくと4弦と5弦が弾きやすい位置というものもある。そのあたりを試行錯誤して見つけていくことが大切。

13:フレーズ。拍とかリズムグループにしばられすぎるとレガートさを失う。

14:とあるプライベート発表会で最高の気分で弾けたという生徒。フロー状態で今まで最高の演奏ができたという。教師冥利につきる。

15: 単声部に見えるアルペジオでも、声部わけの可能性を探っていくこと。じゃあ、最初から声部わけて書いてくれればいいのに!と思うが、プレイアビリティや読譜の簡易性、声部わけの曖昧さを意図的の残す記譜法であることも考慮。

16:音色は「国語力」。反意語をみるける。明るいー暗い。閉じているー開いている。もっさりしているーすっきりしている…いろいろある。そして音色を作っていく。 





 


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11/4-11/6 リハ&ギター史ワークショップ&ソル作品演奏会@大阪

11/3に尼崎で演奏会。
その翌日は11/6のためのリハーサル日でした。とはいっても、午前中はフリーでしたので、生まれて初めての「大阪観光!」。昨年から何度も大阪方面には入っているもののスケジュールがタイトで観光する時間がなかったのです。

まずは大阪城!
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で、午後はひたすらにソルの二重奏を練習。ソルの二重奏曲をがっちりと弾くという内容です。岩崎慎一さんとのリハ、すっごい楽しかったです。


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11/5は門真にてギター史のワークショップ。その前に関西での個人レッスン希望者がいたので、カラオケボックスでレッスン。なかなか優秀な若者でした。

午後になって早めに門真に移動。海洋堂にいってまいりました!
世界的な「フィギュア」企業です。造形ならばなんでもこい!…の凄い企業。仏様からエヴァンゲリオン、ゴジラまで…。
アンテナショップではクリスマスゴジラがお出迎え!

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本社屋上には恐竜が…住宅街の中に急に現れるのでシュールです。
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19:00からギター史講座でした。今回のテーマは「古典〜ロマン」。
6名が参加してくれました。プロギタリストもいたので、充実のディスカッション。非常に有意義な講座になったとおもいます。

さて、翌日11/6。
午前中は一名個人レッスン。
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午後3時から演奏会。
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終演後の記念撮影!

前半最初20分ほど、ソルのエチュードを10数曲演奏。その後に「ロシアの思い出」。

後半は以下。
第一歩
容易にして漸進的な3つのデュオ
励まし

以上全編ソル作品!…アンコールはハイドン/カルッリの「ロンドンシンフォニー」。
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その後にみなでおいしー中華料理屋で打ち上げしました。

…という感じで数日間の大阪滞在でしたが、演奏にレクチャーに観光に充実しておりました!

関東に戻ってきて、じわじわと通常業務にはいらねばなりません。。。
さて、次の仕事にむけてがんばろー。



 


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11/3 ギター連盟主催「ギター名曲コンサート」満員御礼〜来場者500名越え!

11/3尼崎にあるアルカイックホール・オクトで「ギター名曲コンサート」が行われました。私もギター独奏とギタートリオで演奏。

嬉しいことにお客様の数は500名越え!…クラシックギターコンサートとしては近年まれにみる関西圏としてはかなりの数の動員数だったようです。 

演奏中の写真はまだ届いておりませんが打ち上げの写真がたくさんあります(苦笑)。打ち上げもこういうガラコンサート的なものでは大切です。普段会うことが少ないプロギタリスト同士の交流の場でもあるのですから。 

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↑巨匠・荘村先生と若手ギタリストたち(若手なのだろうか???)。あ、製作家の松本さんも来てくれました!

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 ↑関西と関東の若手ギタリストたち!(中堅だなあw)
来年2月15日にヤマハ銀座ホールで「ユベントスコンサート」行います。その打ち合わせ的なものもちょこっと。関西の山崎くん、荒木くん、木村くーん。よろしく!

以上がアルカイックホール隣接のカフェ貸切での「一次会」。

続いて二次会。尼崎のディープな居酒屋で!
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なんとなく密談っぽいことをしているギター連盟理事たち…。

そして、新大阪のホテル近くにて関西以外の遠征組にて三次会。
寝落ちしているかたが一名w

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という感じで・・・ギター名曲コンサート@尼崎アルカイックホール・オクト終了しました!

いくつか感想をいただいておりますが、「関西関東のギタリストがまとめて聞けてよかった」という意見が大半でした。次は2年後に関西であるとはおもいます。また参加できて弾けると嬉しいなあと思います!

ご来場いただいたかた、ほんとうにありがとうございました!それにしても来場者500名越えはほんとうに嬉しい!



 


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