さて、大晦日です。今年のことをザーッと振り返ってみます。
- 弾きました:本番たくさん。ざっくりと45本くらい
- 教えました:おかげさまで今年も新入会の方がたくさん。
- 録りました1:CD化される見込みのもので今年だけで3セッション。一つが2018年のうちに発売。
- 録りました2:CMや教本や製品プロモーション用のものなど。
- 書きました:来年に向けて教本を一冊書いております(来年も引き続き)
そのほか、海外への演奏旅行や音楽アプリなどへのアドバイザー的なお仕事もあれこれ。
本番はやはり色々なミュージシャンや音楽家の方と関われたのが何よりも嬉しいです。ジャンル問わず、ロック、ポップス、ジャズ、古楽、フラメンコ…クラシックギター界だけに留まっていては出会えなかった方々と音を出すのは本当に面白い。各ジャンルごとのマナーはあるのですが、最後に大切なのは相手に対する敬意です。
どちらかがどちらかに寄り添いすぎるのではなく、お互いにそれぞれの持ち味をキープしながらというのが理想。どのような本番でも、そういう後輩くんや先輩たちに囲まれております。ああ、居心地が良い。
クラシックギターの仕事の場でも、同じジャンルとはいえ、上と同じことが言えます。みんなそれぞれに個性があります。優れた演奏家であればあるほど、強い芯がある。それがわかっている演奏者は他人の個性を殺しません。そういう奏者との共演はとても居心地がいい。
教えることに関してはとにかく「ちゃんと教える」ことを考えてやりました。ちゃんと教えるってどういうことなのか?…この辺りを自問自答しながら。定義付けもしなくてはいけない。
技術や音楽表現に関して教えるスキルは、多分どのクラシックギターの先生よりも持っています。そのくらい奏法理論や表現理論については徹底的に20年以上勉強し続けてきました。なので自信はあります。問題はその先なのですよね。
結論からいうと「教え過ぎず、でも基本はしっかりと」です。教え過ぎるのはいつの時代でもよくないんです。「良い教師は魚の釣り方を教える」って言いますから。
とは言え、道具の使い方は教えないといけません。釣り道具の使い方は教えないと。
これをクラシックギターに例えるなら、どのあたりになるのかなあ?といつも考えています。生徒さんの性格や目的意識にもよります。プロ志望であれば、一回教えたベースメントは次のレッスンにはしっかりと自分で応用できるようになっていなければなりません。コンクールを受ける場合もそうです。…と厳しくやると大体の生徒さんはついてきませんので(苦笑)、まあ、二ヶ月くらいはのんびりと待ちます。趣味でやっている方の場合は、本当に時間をかけて「自分でできるように」導いていきます。
能動的な方や受動的な方、ポジティブな方やネガティブな方…このあたりによっても指導法は変化をつけないといけないんですよね。レッスンは「知識」ではないんです。
そんなことをひたすら考えた一年でした。(今年だけじゃないんですが)
そのほか、録音の仕事だろうが、執筆の仕事だろうが、基本は一緒で、他者とのコミュニケーションについて考えないとできませんね。仲良くするってだけじゃなくて。相手との距離感をいい感じにとりながら、仕事していかないといけない。良い仕事相手はとにかくこちらのことを尊重してくれます。なので、こちらも尊重したくなる。でも、やはりそれぞれに思惑が違う。性格も違う。その辺りを考えて仕事を進めていかないとうまくいかない。
その辺りはキチンと考えて仕事できたかなあ、という一年。
好きな音楽が増えた一年でもありました。
このあたりは仕事と趣味の線引きが難しいのですが、今年ハマった音楽家をいかにズラーっと。
サンディ・デニー
ガボール・ザボ
ペンタングル
村下孝蔵
ロバート・プラント(ソロ名義作品)
シルビア・ペレス・クルス
まあ、あと分野というかニッチなんですが、やっとこさ「聖母マリア頌歌集」(全曲)をスペインで買ってきたので、やっぱいいメロディーの宝庫だなあーなんて眺めてます。そのほか、やはりスペイン現地で買った資料で山のように面白いものあるんで、その度にうふふふふと眺めています。じわじわとご紹介していけたらとは思っております。
結局、好奇心の赴くままに生きるしかないのでしょうね 苦笑。
そんな感じでまとめとします。
来年も皆さまよろしくお願いします。ご愛顧くださいまし!