ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

2026年02月

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
https://tomikawaguitar.sakura.ne.jp/wp/lesson/
※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

お仕事依頼&お問い合わせは下記メールへお気軽に!
tomikawaguitar@gmail.com

2026年3月1日は富川勝智 × 峰岸慶典 ギターデュオ(ラルフ・タウナー追悼)

2026年3月1日にギタリストであり作曲家の峰岸君とギターデュオでライブします。

att._YhH7VXQn63YU5Rd8vh2i2ed09nnUF5w3-r0JxBrXFE

















昨年、2025年11月15日、大泉学園in"F"にて初めて峰岸慶典君とライブをしました。
秋の空気が少し冷えてきて、音が遠くまでよく飛ぶような日でした。その時のライブタイトルは「ほどほど癒されるギターデュオ」。

ふざけているようで、実はけっこう本気で、“ほどほど”という言葉の中に、力を抜くこと、構えすぎないこと。でも音から逃げない。そんな意味を込めました。


当日のプログラムは、ジャンルを決めず、国も決めず、そのとき僕たちの手の中に自然に集まってきた音楽たち。クリスマスソング、日本の歌、北欧の作品、アルゼンチンのフォルクローレ。

途中では in “F” の佐藤マスターがウッドベースで加わり、一瞬、場の空気がぐっとジャズ寄りになる瞬間もありました。

でも、全体として目指していたのは、「盛り上げる」よりも「続いていく」…そんな音楽。

焚き火の火を見ているみたいな感じです。大きく燃え上がらなくても、ちゃんとあたたかい。


後半に演奏したのがRalph Townerの作品でした。“Summer’s End”や“Song for a Friend”。

正直に言えば、これらは有名曲ではありません。一般的な意味での代表作とも言えません。

でも、弾いている側からすると、タウナーという人の「音の考え方」がとてもよく見える曲たちです。


音が少ない。
間が長い。
派手な展開はほとんどない。


なのに、空白がちゃんと音楽になっている。

彼はOregonを結成し、ジャズでもクラシックでもフォークでもない、でも全部つながっているような音楽を作り続けた人でした。

ギターとピアノを自由に行き来しながら、ずっと「静かな強さ」を探していた人、という印象があります。

そして彼は2025年1月10日 に亡くなりました。大きなニュースになるタイプの訃報ではありませんでした。でも、ギターという楽器の地平を、少しずつ、静かに広げてくれた人がいなくなった。

それは、あとからじわじわ効いてくる喪失感を味わいました。


実はクラシックギターの世界では、タウナーというとJuggler’s Etudeのような、テクニック的に華やかな作品が先に知られてきました。もちろん、彼がソロワークスに名盤が多いこともクラシックギタリストたちの感性を刺激してきたのでしょう。

もちろん、ああいうソロギタリストとしてのアレンジ力やヴァーチュオーゾ的な側面も彼の魅力の一部です。でも僕自身は、ずっと以前から「タウナーを“ギタリスト”としてだけでなく、“作曲家”として捉えたい」という気持ちを持っていました。

音数の少なさや、和声の絶妙な配置、フレーズとフレーズのあいだにある沈黙。そういう部分にこそ、彼の本質があるように感じていたからです。

派手さはないけれど、音が消えたあとにも、まだ何かが残っている。その余韻こそが、タウナーの音楽なのだと思っています。


そして思い返すと、結果的に最後の来日公演になってしまった高崎でのステージも、僕の中には強く残っています(2019年でしたね)。


あのときの彼は、いわゆる“ギターの名手”というよりも、作曲しながら即興している人——まさに「コンポーザー・インプロヴァイザー」という印象。


曲と曲の境目が曖昧で、決まっているのか、今その場で生まれているのか分からない。でも確かに、音楽は前に進んでいる。

あの感覚があったからこそ、僕はますます「タウナーを作曲家として捉えたい」と思うようになったのかもしれません。


そんな流れもあって、3月1日の峰岸くんとの次回ライブは、「ラルフ・タウナー追悼」をひとつの軸として構成することにしました。

もちろんラルフ・タウナー作品だけのライブではありません。

彼の音楽を中心にしながら、そこから自然につながる作曲家たちの作品、そして僕たち自身の感覚に沿った曲も演奏します。

いわゆる“追悼コンサート”というより、タウナーという音楽家を起点に、風景が少しずつ広がっていくような夜にしたいなあと思っています。


タウナーの音楽には、大きなクライマックスも華やかな技巧もほとんどありません。

でも、音が消えたあとに、まだ何か残っている感じがする。

コーヒーを飲み終えたカップの底に、ほんの少し香りが残っているみたいな。そしてその残り香こそが本当のコーヒーの風味だったり。


力まないこと。作り込みすぎないこと。自然体でいること。

それは、気づけばとてもタウナー的でした。

3月1日は、静かだけれど芯のある時間を、峰岸くんと一緒に作れたらと思っています。日曜の午後、ぼんやりと聴きにきてくれれば、皆さんの中に何か「残る」とは思います。お気軽にお出かけください。

:::::::::::::::::::::::::
富川勝智 × 峰岸慶典 ギターデュオ

ラルフ・タウナー追悼

日時:2026年3月1日(日)15:00開演(14:30開場)

会場:JAZZ & 地酒 in “F”
東京都練馬区東大泉3-4-19 津田ビル3F
(大泉学園北口より徒歩5分)

出演:
富川勝智(guitar)
峰岸慶典(guitar)

料金:
3,000円 + 2オーダー

ご予約・お問合せ:
https://in-f.live/site/
03-3925-6967

イタリア車のエンジンを積んだギタリスト?…益田正洋を迎えてラジオ公開収録!

今週 2月6日(金)、私がパーソナリティを務めるFM MOOV ラジオ番組 「クラシックギターと私」 の公開収録を行います。
収録場所はこれまでと同じ、駒沢の moment.base です。

今回のゲストは、クラシックギタリストの益田正洋さん

20260206


















益田正洋というギタリストを思い浮かべるとき、ふと「イタリア車のエンジン」という言葉が浮かぶことがあります(フェラーリとか)。
精密で理知的でありながら、どこか制御しきれない熱量を内包している…そんなポテンシャルを感じさせる存在です。

以前、共通の友人でもあるギタリスト池田慎司くんが、冗談交じりに「益田くんと比べたら、僕らのエンジンはやっぱり日本車かな?」と言っていたのを、今でもよく思い出します。

もちろんそこには敬意と親しみが込められていて、それだけ益田正洋の“出力”が特別なものとして認識されている、ということでもあります。ただ、そのエンジンは決して荒々しいだけではありません。


演奏、録音、指導といった複数のフィールドを行き来しながら、状況に応じて回転数やギアを自在に変えてきた、長年のキャリアに裏打ちされた柔軟さも大きな特徴です。


今回の公開収録では、これまでの活動を振り返りつつ、ギタリストとして過ごしてきた時間の中で感じてきたことや、今どんな距離感でクラシックギターと向き合っているのかを、その場の流れに任せながらお話しいただく予定です。

あらかじめテーマをきっちり決め込むというよりも、会場の空気ややり取りの中から、自然と立ち上がってくる話を大切にしたいと思っています。


公開収録ならではの近い距離感の中で、一人のギタリストが“今どんなエンジン音で走っているのか”をぜひ体感してみてください。

:::::::::::::::::::::

  • 日時:2月6日(金)
     18:45 開場 / 19:00 開演

  • 料金:2,800円(※ドリンク代別 1,200円)

  • 会場:駒沢 moment.base
     世田谷区上馬4-4-8-201
     (駒沢大学駅 西口 徒歩5分)

「慣れぬ音」を、弾く〜『ヨウジとわたし』コンプリートアゲイン!

同じ曲を、何度も人前で弾く。

それは決して「慣れる」ということではありません。むしろ、弾くたびに違う顔を見せてくる。こちらの状態や、空間の空気によって、音の重さも、間の深さも変わっていきます。

アルバムを一度完成させ、レコ発ライブを終えたあとで、もう一度その曲たちと向き合う。
それは、少し時間と距離を置いたあとに、自分の書いた文章を読み返すような感覚でもありました。



1月最終の金曜日。1/29。
アルバム『ヨウジとわたし』のコンプリートライブ!アゲイン!を行いました。

会場は駒沢大学駅から徒歩1分の moment.base
このアルバムが生まれた場所です。2ヶ月に一度、公開イベントとして久保田洋司さんと曲作りを続けてきた、まさに原点の空間。ここでイベントにいらしたお客様を前に、少しずつ曲が形になっていきました。

あらためて振り返ると、イベント前日に久保田洋司さんからメロディ譜と仮歌が送られてきて、当日はその旋律のイメージやインスピレーションの源を言葉にしながら掘り起こし、曲の完成イメージを共有する。そして次の回で完成形を確認する——そんな時間を2年ほど重ね、12曲が揃い、このアルバムになりました。

ヨウジとわたし
COMPASS
2025-05-28



アルバムは2025年5月28日にリリースされ、東京と大阪でレコ発ライブを行いましたが、「この moment.base ではまだ演奏していないよね」という話になり、今回のアゲイン!ライブが実現しました。

初回のレコ発では、12曲すべてを初めて通して弾くということもあり、まだ全容がつかめていない感触がありました。基本的には久保田洋司さんとトークをしながら一曲ずつ演奏していくという趣向でもあり、現場で「弾き」、「イメージを確認していく」という感覚がありました。

でも今回は違います。ステージに立つのは僕ひとり。作曲者である久保田洋司さんは客席で、観客と一緒にこのアルバム全曲を聴く側に回る。


トークは入れず、1曲目から最後までノンストップで演奏しました。時間にすると30分ほどでしょうか。

弾いていて自分でもはっきり感じたのは、音が以前よりずっと“ほぐれて”いたこと

一音一音を無理に掴みにいかなくても、自然に流れができていく。細部のニュアンスも、以前より余裕をもって扱えるようになっていて、12曲を通して「一つの作品」としての大きな流れを強く感じながら演奏できました。

att.Uh6RpTQWWRJ6OHYXEZvha3VkjmkXOiDh-WinlNfsf6o












全曲スルー演奏の後は、作曲者久保田洋司さんを交えてトークタイム。

att.QaEq6cGSHVGCqEB6eIlOfVKaoEg7PJb2eu1w25P16bg












このアルバムがどうやって生まれたのか、そしてこれからどう展開していきたいのか、久保田洋司さんとじっくり話しました。この日は会場も満席で、演奏もトークも、しっかり受け取ってもらえた感覚があります。



改めて今回弾いてみて思ったのは、曲順の強さです。

“水滴”の、形を変えながら繰り返される温かなモチーフ。
“君が眠っている間の世界”の、アルペジオの流れの中から自然に立ち上がる旋律。
3曲目で“ヨウジとわたし”が現れることで、作品全体の軸がはっきりと動き出す感じがあります。

“今日降る雪の”では迷いが安堵に変わり、“三杯目のコーヒー”では右手Pの連打を交えたかき鳴らしと、どこかアラブ的な響きが立ち上がる。

“花笑み”の親しみやすさ、“Quiri Nuque”の不安定さと5連符のスリル。
“熱”のリズム感と前向きなエネルギー。“わたしたちのYear-end Party”の、しっとりとした大人の余韻と遊び心。

“新瞬”の、音のない「間」。

そして“魚と数学”で一気にプログラム全体にクレッシェンドがかかり、“今までで一番”で静かに、でも確かな終着点を迎える。


この曲順は、実は完成した順番です。

タイトルのイメージだけでなく、制作の過程や僕たちの心境の変化が、そのままアルバムの流れになっている。今回通して弾いてみて、そのことをよりはっきり実感しました。

トークの中では、僕が「一人でステージに立って弾いていると、孤独を感じる」という話をしたのですが、久保田洋司さんは「孤独こそが創作の原点だ」と語ってくれました。軽い言葉のやりとりのようでいて、実はこのアルバムの核心を突く話だったと思います。

また、1曲目と2曲目は「しっかりした作品を作ろう」と少し力が入っていたこと、3曲目の“ヨウジとわたし”からは、好きな曲を自由に、力まず作れるようになったことも話しました。これは演奏していても、ライナーノートを読み返しても、納得できる流れです。

このアルバムを12曲の集合ではなく、一つの“組曲”として捉えたい
今回の演奏で、僕自身もその感覚を強く持ちました。今後の展望としては、アルバム収録曲に久保田洋司さんが歌詞を付ける構想も、かなり現実味を帯びてきています。

弾き語り+独奏、インストと歌の組み合わせ、今のアレンジのままギターと歌で…。

形はいくつも考えられます。どんな言葉が選ばれるのか、どんなふうに音と絡むのか、僕自身とても楽しみにしています。特に“魚と数学”や“Quiri Nuque”は、想像するだけで刺激的。


いつも通り久保田洋司さんと話していると「あ、やはり、この人すごい感性だ」と思いながらも、終始自然体。
気づけばあっという間に時間が過ぎている。

曲作りの公開イベントには来られなかった方にも、「こんな二人のお話の中から音楽は生まれたんだな」と感じてもらえた夜だったのではないかと思います。

また季節が巡り、次の展開をお見せできる日を楽しみにしていてください。イベント期日は4/16に決定しております。「ヨウジとトミー」新展開!何か起こるのかお楽しみに!


レッスン案内
東京渋谷:ホームページ
東京池袋(金曜):GG学院
※ワンレッスン→詳細
お問い合わせ

レッスンのお問い合わせや演奏依頼、執筆依頼、作曲&編曲依頼、またはブログの御感想など…

名前
メール
本文
プロフィール

tommig

訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

ギター史と和声のワークショップ
公益社団法人日本ギター連盟ユベントス主催によるギター史と和声学の講習会
詳細はこちら!
講師はギター連盟正会員の富川勝智と坂場圭介です。
Archives
富川勝智

Facebookページも宣伝
記事検索
演奏会情報
♪富川勝智の演奏会♪
チラシまとめ
演奏会チラシ


体験レッスン
富川ギター教室では無料体験レッスンを行っています。正しい基礎を知りたい方、独学でお悩みの方、技術に限界を感じている方…今すぐに申し込みください。


☆申し込み☆
 ↓↓↓↓↓
クリック!

ギタートラベローグ
日曜ワークショップ開講中!
♪詳細は…
“月イチ講座”ブログ
サーキュレーション
  • ライブドアブログ