さて、みなさん、現代ギター「ギタ研」をお読みになったでしょうか?
この記事で私、シキさん、坪ちゃんで鼎談しているのですが、そのことについて前にこのブログで記事にいたしました。
その記事のコメントで以下のようにkohjiさんがまとめてくれました。
(実際、よくまとまっていて、「ああ、ずばりそういうことです!」と思ったので、引用させていただきます)
ギタ研、毎月楽しく読んでいます。20年以上前からギターを弾いてきて、いまだに暗譜、苦手です。二十歳ころのときは、オケのスコアもすらすら暗譜していたというのに。富川先生のおっしゃるように、読譜力が重要という感じがします。譜面を読んでも、楽器なしでは音が聞こえない、と言う生徒さんの場合、まず弾けるようになるのが先決なのでしょう。ギタリストの多くが、楽譜なしで読譜できるかというところが苦手なのかも知れませんね。小さなこどもさんたちを指導して行くときは、この点を重視しています。フレージングを含めた読譜を、楽器なしで楽譜だけで分析してイメージできること、譜面を一読しただけで運指を即座に把握できること、この二つが両立できた子が本物のギタリストに育つのかなと感じています。
・・・譜面を読んでも音が聴こえない・・・というのは確かにギタリストには多いと思います。
私自身も幼少の頃からソルフェージュなどの「訓練」を受けているわけではないので、完璧とはいえません。絶対音感もありませんし。
しかしギターを始めた頃から、楽譜を読み、楽器で音を確かめ、「歌って確認」というのを繰り返してきたため、なんとなくパターン・スタディ(経験)で、「ああ、この音型だと、こんな感じ?」というふうにイメージはできるくらいにはなっています。
もちろん、複雑な現代音楽などは、実際ギターで音を確かめてからでないと、きついですが。
「フレージングを含めた読譜を、楽器なしで楽譜だけで分析してイメージできること」はとても大事です。最終的にはこのレベルまで到達することが重要です。
楽譜だけから音程などをとることが難しいというのであれば、ギターを傍らにおいて、ちょこちょことチェックをしながらやればよい、と思います。正しく弾くということより、「音楽を掴む」ということを考えながらやる、ということですね。
この場合問題となるのが、ギターの特殊性です。おそらく、ピアノなどと比較すると、同じ音でも何弦でとるか?ということがあり、ローポジションでとるか?ハイポジションでとるか?という点が難しい・・・。
このあたりは、エチュードや簡単な小品をたくさんこなしていくなかで、「この音の場合は、このポジションかな?」という“勘”を養っていくしかないと思います。
具体的な訓練法として、簡単な旋律を、様々なポジションで弾いてみる。もしくは、例えば「3弦と4弦だけ弾いてみよう!」とか・・・そして、実際音を出して弾いてみてから、楽譜だけを眺めて、指盤でどのように指が動いているが想像できるかどうか?が大切なのです。
そういう意味でギターにおける読譜力というのは、思っている以上に複雑な気がします。音が頭の中で鳴らせることができるか?&ふさわしい運指が見つかるどうか?(どのポジションで演奏するか?)という2点がバランス良く訓練されていないと、なかなか確実な演奏には至らない・・・ということです。
ということで、私がレッスンで「なによりもエチュード!をこなすこと!」と言っているのは、上記の2点目を中心に考えてのことです。エチュードを音楽的に仕上げるよりも、「質より量」でやってしまう。もちろん、和声の感じとか、声部を意識して勉強することも大事ですが、とにかく楽譜をたくさん読み、量をこなしてみると、ギターの指盤上での運指のパターンがつかめてくるはずです。
このことについては、また気が向いたら続きを書きますね。

デラマーサ先生のアグアド教則本は、運指が2通りも3通りも延々と書いてあります。セゴビアの楽譜にも同じ音で2回目は運指が違うのがときどきあります。イエペスは、事前に考えたのと違う運指で本番弾いちゃって、「失敗した(本人談)」とか言ってて、お客さんは全然気がつくはずもなく、「素晴らしい」といってたとか。山下和仁は、本番弦が切れても演奏中断しないでほかの弦で弾ききったことがあるとか。ギターに限らず、弦楽器の場合、違う運指でも弾けるというのも実力のうちと言うことでしょうが、4本弦の楽器と、6本弦の楽器では若干異なる部分はあるのかもしれませんね。
ソルフェージュと聴音は表裏一体ですし、子どもたちに対してはその辺は大人の役割ですね。