いろいろと仕事をもらうたびに考えることは多い。
おそらく考えすぎる性格なので、なんだが妥協できなくてあちこち調べたりヒントになることを探すのがいつもの癖。御陰で本来の仕事はあまり進まない・・・(とほほ、です)。
最近頼まれたのはミスターチルドレンとスピッツのギターソロアレンジ。とりあえず音源を聴いて「雰囲気」を感じ取る。単純に楽しんで聴いてしまう。ヴォーカリストの癖というのが濃い。桜井氏、草野氏・・・両方とも個性的なシンガーである。声質、歌い癖・・・とても個性的。だから存在感があるのだ。
これをギターソロで表現することは不可能なのだろう。旋律と和声(コード進行)だけ取り出してしまうと、やはり「本物の存在感」には負けてしまう。楽曲自体にも勿論魅力はあるのだが、やはりバンドの曲というものは総合的なものなのだなあ・・・と編曲のアイデアを練っていると痛感する。
やはりギターの美点も生かしたアレンジにしなくてはならないので、このあたりも葛藤してしまう。あまりギター的でもなんだしなあ・・・と思うのだ。
そんなときは他の人が同傾向のポップチューンをギターにアレンジしたものを参考にしたりする。楽譜、音源・・・いろいろと参考にする。本も読む。
ということで、「齋藤秀雄講義録」(白水社)のページをぱらぱらとめくる。
メロディーの発生と進歩・・・という項。ポルタメントなどの見解はチェロを学んだ氏ならではのもの。器楽と声楽・・・両者をどう捉えるか・・・ということについて論を展開している。
で、上記がなにか今の仕事の参考になったかというと・・・不明です。
でも、何かちょっとしたアイデアは出てきたような気がします。今から編曲を見直します。