先日のギター連盟主催のギターコンペティションのコメントを書いて、先日連盟事務所まで送りました。
このコンペティション関東甲州大会の参加者全員に審査員で分担してコメント(アドバイス)を後日送付することになっているのです。
53名演奏で、審査員が4名ですから、、、10名以上の方にコメントを書かなければなりません。
毎年行っていますが、出場者の方から大変好評でした。プロのギタリストからコメントやアドバイスがもらえるというのはうれしいことでしょうし、なによりも「自分の演奏がどうだったのか?」ということを客観的に判断してもらえるというのは、出演者にとって「一番知りたいこと」なのだと思います。
私も毎年審査員をさせていただき、出演者の方の「長所・短所」というものを判断しながら聞いています。
コメントを書くときも、よい部分を更に伸ばせるように(&維持できるように)、そして、欠点や短所もプラスに活かせるように・・・という気持ちで書いています。
これはレッスンをしていても思うのですが、短所は長所に転じることもありますし、またその逆もあります。
たとえば非常に意欲的なプログラムではあるのですが、それが本人の技術レベルを超えている場合や準備不足の場合、本番でミスが多くなります。しかし、その意欲や「やる気」は評価に値します。チャレンジしなければ見えないものっていうのがあるのです。技術的、音楽的に不足しているなあというものがわかれば、今後何を勉強していったらよいかわかるものですから。
逆に非常に手堅くミスのないように演奏していても、勢いに欠ける場合はやはり魅力的な演奏に聞こえない場合も多いです。
どのプロ奏者も「あがらない」人はいません。逆にいうと「あがらない人」は演奏家としては向いていないともいえます。もちろん技術的な破綻があってはありませんが、もし万が一破綻があったとしても、気持ちの赴くままに盛り上がっていき「本番でしかできない」音楽の流れや勢いが表出できれば、それはそれで成功なのです。
ミスを恐れて、楽曲本来のテンポよりゆっくりめに弾くというタイプの方も多いのですが、それはやはり「音楽的ではない」という場合もあります。楽曲本来が持っている推進力を損なう場合などもあるからです。気持ちの高揚=もりあがり・・・ということもありますからね。
もちろん、レパートリーによっては、淡々と静かな気持ちで演奏しなくてはいけない楽曲もあります。その場合はやはり気持ちを静めて演奏していかなくてはいけません。
コンペティションの講評(コメント)の場合には、そのような個人の傾向などを推察して書くことにしています。あまり安全圏を狙っている人にはやはりもっと意欲を!・・・逆に意欲だけで空回りしている人には技術面などのアドバイスや練習の仕方のアドバイスを!・・・という感じです。
いずれにしても技術面、音楽解釈の面でのアドバイスが多くはなりますね。そして、音色の問題かなあ。良い演奏をしているのに、楽器がそれに反応していないことも多いのは残念な結果に終わる場合も多いです。
会場がミレニアムホールということもあって、ある程度の規模があります。大きな会場にしっかりと音を響かせなくてはいけません。ある程度の楽器のポテンシャルと、もっと大切なのは「音を聴き手に届けようという意思」です。そして、普段からそれを意識して練習しているかどうか・・・です。
参加者の中には、家でしっかりと自分の音を聞きながら何度も何度も練習しているのだろうなあ・・・という印象の方が多くいました。これはとても良いことです。長所といえるでしょう。しかし、この「4畳半的感覚」は大きな会場では通用しないことも多いのです。
本当によい演奏者は、そのあたりをコントロールします。リハーサルができればそのときに・・・リハーサルができない場合は調弦をしながら、会場の響きを確認します。そして、その上でタッチの微調整などをします。
もし、これができないのであれば、しっかりと練習して音楽性を固めてあったとしても、短所となってしまうのです。
聴き手に意図がしっかりと伝わらなければ「音楽」は成立しません。そのためのタッチの微調整、楽器の選定などもっと慎重に学んでいかねばなりません。
・・・以上のように、長所というのは短所であって、短所というのは長所になりえます。バランスですね。すべての短所や欠点を長所に転換していくようにみなさんしていってくださいね!
このコンペティション関東甲州大会の参加者全員に審査員で分担してコメント(アドバイス)を後日送付することになっているのです。
53名演奏で、審査員が4名ですから、、、10名以上の方にコメントを書かなければなりません。
毎年行っていますが、出場者の方から大変好評でした。プロのギタリストからコメントやアドバイスがもらえるというのはうれしいことでしょうし、なによりも「自分の演奏がどうだったのか?」ということを客観的に判断してもらえるというのは、出演者にとって「一番知りたいこと」なのだと思います。
私も毎年審査員をさせていただき、出演者の方の「長所・短所」というものを判断しながら聞いています。
コメントを書くときも、よい部分を更に伸ばせるように(&維持できるように)、そして、欠点や短所もプラスに活かせるように・・・という気持ちで書いています。
これはレッスンをしていても思うのですが、短所は長所に転じることもありますし、またその逆もあります。
たとえば非常に意欲的なプログラムではあるのですが、それが本人の技術レベルを超えている場合や準備不足の場合、本番でミスが多くなります。しかし、その意欲や「やる気」は評価に値します。チャレンジしなければ見えないものっていうのがあるのです。技術的、音楽的に不足しているなあというものがわかれば、今後何を勉強していったらよいかわかるものですから。
逆に非常に手堅くミスのないように演奏していても、勢いに欠ける場合はやはり魅力的な演奏に聞こえない場合も多いです。
どのプロ奏者も「あがらない」人はいません。逆にいうと「あがらない人」は演奏家としては向いていないともいえます。もちろん技術的な破綻があってはありませんが、もし万が一破綻があったとしても、気持ちの赴くままに盛り上がっていき「本番でしかできない」音楽の流れや勢いが表出できれば、それはそれで成功なのです。
ミスを恐れて、楽曲本来のテンポよりゆっくりめに弾くというタイプの方も多いのですが、それはやはり「音楽的ではない」という場合もあります。楽曲本来が持っている推進力を損なう場合などもあるからです。気持ちの高揚=もりあがり・・・ということもありますからね。
もちろん、レパートリーによっては、淡々と静かな気持ちで演奏しなくてはいけない楽曲もあります。その場合はやはり気持ちを静めて演奏していかなくてはいけません。
コンペティションの講評(コメント)の場合には、そのような個人の傾向などを推察して書くことにしています。あまり安全圏を狙っている人にはやはりもっと意欲を!・・・逆に意欲だけで空回りしている人には技術面などのアドバイスや練習の仕方のアドバイスを!・・・という感じです。
いずれにしても技術面、音楽解釈の面でのアドバイスが多くはなりますね。そして、音色の問題かなあ。良い演奏をしているのに、楽器がそれに反応していないことも多いのは残念な結果に終わる場合も多いです。
会場がミレニアムホールということもあって、ある程度の規模があります。大きな会場にしっかりと音を響かせなくてはいけません。ある程度の楽器のポテンシャルと、もっと大切なのは「音を聴き手に届けようという意思」です。そして、普段からそれを意識して練習しているかどうか・・・です。
参加者の中には、家でしっかりと自分の音を聞きながら何度も何度も練習しているのだろうなあ・・・という印象の方が多くいました。これはとても良いことです。長所といえるでしょう。しかし、この「4畳半的感覚」は大きな会場では通用しないことも多いのです。
本当によい演奏者は、そのあたりをコントロールします。リハーサルができればそのときに・・・リハーサルができない場合は調弦をしながら、会場の響きを確認します。そして、その上でタッチの微調整などをします。
もし、これができないのであれば、しっかりと練習して音楽性を固めてあったとしても、短所となってしまうのです。
聴き手に意図がしっかりと伝わらなければ「音楽」は成立しません。そのためのタッチの微調整、楽器の選定などもっと慎重に学んでいかねばなりません。
・・・以上のように、長所というのは短所であって、短所というのは長所になりえます。バランスですね。すべての短所や欠点を長所に転換していくようにみなさんしていってくださいね!