以前ブログでこんな記事を書きました。
「ユーレカ」について
ユーレカ、もしくはエウレカともいいますが、簡単にいうと「発見した!」と意味です。
前の記事で、反復練習について書きました。音楽的な発見は上記記事の「今まで身につけてきた知識や経験に基づいた発見!」であるような気がします。音楽表現を教えていて、和声や音楽理論、音程感、リズムや拍節…様々な知識が必要です。そして楽曲にふさわしい(というよりは本人の感性と合致する)表現はその様々な組み合わせによって生まれてきます。それが「ユーレカ(エウレカ)」となります。
技術的な面においても、この「ユーレカ!」はあり得ます。
空手などにおいては、正拳突きを一時間程度ずっとやらせるという教授法があるようです。ずっと同じ動作を繰り返していると疲れがたまってきますが、ある瞬間に「力の抜き具合」が分かるということだそうです。「お、できたぞ!」という瞬間が「ユーレカ!」です。
野球の素振りや、1000本ノックもそのたぐいの発見があるのでしょう。身体や筋肉の力の入れ具合などにおいて「あ、つかめたぞ!」という瞬間があるのだと思います。
「ユーレカ!」は様々な試行錯誤を経て、発見するという「喜び」があります。
さて、教える上でも、学ぶ上でも、この「ユーレカ!」を大切にしないといけません。他人から教えられたものは知識ですが、「ユーレカ!」は血肉化された感情としての知識であり経験です。
例えばクラシックギターで言えば、セーハなどを千本ノック感覚で「指から血がでるほどやれ!」というやらせる教授法(?)も存在します。大学のギターアンサンブルなので基礎練習と称して、1フレットから9フレットまでFコードをずっとアルペジオさせる…といった類いの練習ですね。
これはこれで悪くはないのです。10人の内1人くらいは、セーハのコツをつかむでしょう。その人にとって自分の力と試行錯誤で得たセーハのコツは「ユーレカ!」なのです。ものすごい喜びでしょうね!
しかし、そうでない人にとってはどうでしょう?こんな練習、力任せにやっていたら指が痛くてたまらないでしょうから。残り9人は「指を壊す」&「挫折」する可能性が高いです。
私は教える上では、ギターの基礎技術上の部分では「千本ノック」方式は行いません。とはいっても、生徒さん本人の「ユーレカ!」を奪いたくありません。なので、ヒントだけ与えます。しかし少しは苦労してもらわないと、「ユーレカ!」の感覚は得られません。なので、10本ノックくらいですかね 苦笑。
10本ノックくらいはやらせます。そして、変な癖がつかないうちに「それだと大変だよね!」という感じで導きます。そこから生徒さんと一緒に解決法を探して行きます。こちらは答えは分かっていますので、うまいことヒントを出して生徒さん本人が試行錯誤して探していくように導きます。
もちろん、このバランスはとても難しいのです。すぐに解決法を教えた方が悪い癖がつかない技術的な要素もあります。すこし10本ノックくらいさせてから、ヒントを与えてやっていくべき要素のものもあります。100本ノックさせてくらいのほうが体感しやすい技術的要素もあるのです。
ただし、概して言うと技術的な要素は身体的負荷が多くかかるので、できるだけ効率よく早めに解決法を導きだすようにします。
音楽的な要素はできるだけ、小さなユーレカを積み重ね、曲想全体を左右するような大きなユーレカを生徒さん本人で導きだせるようにしむけます。
音楽表現のユーレカは1000本ノックに近いです。しかし、前の記事で書いたようにどちらかというとシュナーベルの練習法に近いです。同じフレーズでも100回弾いたら、100通りのバリエーションのフレーズを弾く…この感覚に近いのです。そのためには上記で述べた和声や音楽理論、音程感、リズムや拍節…様々な知識それぞれに小さなユーレカを積み重ねておくしかありません。
富川勝智
Facebookページも宣伝
「ユーレカ」について
ユーレカ、もしくはエウレカともいいますが、簡単にいうと「発見した!」と意味です。
前の記事で、反復練習について書きました。音楽的な発見は上記記事の「今まで身につけてきた知識や経験に基づいた発見!」であるような気がします。音楽表現を教えていて、和声や音楽理論、音程感、リズムや拍節…様々な知識が必要です。そして楽曲にふさわしい(というよりは本人の感性と合致する)表現はその様々な組み合わせによって生まれてきます。それが「ユーレカ(エウレカ)」となります。
技術的な面においても、この「ユーレカ!」はあり得ます。
空手などにおいては、正拳突きを一時間程度ずっとやらせるという教授法があるようです。ずっと同じ動作を繰り返していると疲れがたまってきますが、ある瞬間に「力の抜き具合」が分かるということだそうです。「お、できたぞ!」という瞬間が「ユーレカ!」です。
野球の素振りや、1000本ノックもそのたぐいの発見があるのでしょう。身体や筋肉の力の入れ具合などにおいて「あ、つかめたぞ!」という瞬間があるのだと思います。
「ユーレカ!」は様々な試行錯誤を経て、発見するという「喜び」があります。
さて、教える上でも、学ぶ上でも、この「ユーレカ!」を大切にしないといけません。他人から教えられたものは知識ですが、「ユーレカ!」は血肉化された感情としての知識であり経験です。
例えばクラシックギターで言えば、セーハなどを千本ノック感覚で「指から血がでるほどやれ!」というやらせる教授法(?)も存在します。大学のギターアンサンブルなので基礎練習と称して、1フレットから9フレットまでFコードをずっとアルペジオさせる…といった類いの練習ですね。
これはこれで悪くはないのです。10人の内1人くらいは、セーハのコツをつかむでしょう。その人にとって自分の力と試行錯誤で得たセーハのコツは「ユーレカ!」なのです。ものすごい喜びでしょうね!
しかし、そうでない人にとってはどうでしょう?こんな練習、力任せにやっていたら指が痛くてたまらないでしょうから。残り9人は「指を壊す」&「挫折」する可能性が高いです。
私は教える上では、ギターの基礎技術上の部分では「千本ノック」方式は行いません。とはいっても、生徒さん本人の「ユーレカ!」を奪いたくありません。なので、ヒントだけ与えます。しかし少しは苦労してもらわないと、「ユーレカ!」の感覚は得られません。なので、10本ノックくらいですかね 苦笑。
10本ノックくらいはやらせます。そして、変な癖がつかないうちに「それだと大変だよね!」という感じで導きます。そこから生徒さんと一緒に解決法を探して行きます。こちらは答えは分かっていますので、うまいことヒントを出して生徒さん本人が試行錯誤して探していくように導きます。
もちろん、このバランスはとても難しいのです。すぐに解決法を教えた方が悪い癖がつかない技術的な要素もあります。すこし10本ノックくらいさせてから、ヒントを与えてやっていくべき要素のものもあります。100本ノックさせてくらいのほうが体感しやすい技術的要素もあるのです。
ただし、概して言うと技術的な要素は身体的負荷が多くかかるので、できるだけ効率よく早めに解決法を導きだすようにします。
音楽的な要素はできるだけ、小さなユーレカを積み重ね、曲想全体を左右するような大きなユーレカを生徒さん本人で導きだせるようにしむけます。
音楽表現のユーレカは1000本ノックに近いです。しかし、前の記事で書いたようにどちらかというとシュナーベルの練習法に近いです。同じフレーズでも100回弾いたら、100通りのバリエーションのフレーズを弾く…この感覚に近いのです。そのためには上記で述べた和声や音楽理論、音程感、リズムや拍節…様々な知識それぞれに小さなユーレカを積み重ねておくしかありません。
富川勝智
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