昨年の11月に引き続き、大阪の門真にある松本ギター工房さんに呼んでいただき、演奏会&レッスン会&ギター史講習会を行ってきました。

会場は和風なシックなサロンです。
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3月6日はまずは演奏会。昼と午後の2回公演。使用ギターは松本吉史さん作の630mmと650mmの二台とビウエラ。630のものはトーレスの力木となっています。ふわりと太い音で、まろやかさもあります。650のものはがっちりとした「重め」のギター。かつんとなる楽器。いずれも素晴らしいです。
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さて、ビウエラでは、ナルバエスの「牛を見はれ」とミランの「6つのパヴァーヌ」を。
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終わったあとも、みんなビウエラに興味津々でした。ほとんどの方が「ビウエラでの演奏は初めて!」ということでした。クラシックギターで弾かれるナルバエスもミランもおそらくビウエラで聴くと、味気なく聴こえます。ビウエラで演奏することによってクラシックギターでの演奏に還元される部分は大きいものです。

さて、翌日6日は午前から3名の方にレッスン。技術面、表現面、音楽の基礎面においてがっちりと教えました。みなさん、優秀な生徒さんなので飲み込みが早い!

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午後4時過ぎから「ギター史講座」。概論とルネッサンス編の2バージョンを行いました。

概論ではギター史の全体像を。ルネッサンス編では主にビウエラ音楽を通じて「ルネッサンス〜初期バロック音楽の基礎知識」を習得してもらおうという講座にしました。

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扱った内容は「定旋律」「ヘミオラ」「対位法」 。いずれもクラシック音楽表現を考える上でベースメントとなる知識です。ヘミオラはみなで手拍子を叩きながら、「グルーヴ」を体感してもらいました。
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そして、ビウエラのタブラチュアからのトランスクリプションの実践。 そして実際にビウエラに触って自分でトランスクリプションしたものを弾いてもらいました。
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知識と実践をひたすら繰り返す講義にしました。だいぶみなさんルネッサンス音楽の「素養」が身についたと思います。

音楽表現を考える上でも、西洋音楽のベースメントを身につけるためにも「ギター史」を学ぶことは重要です。考えてみると、今回扱ったルネッサンスの16世紀という時代は日本ではまだ戦国時代ですからね。その当時にすでに音楽の素養ががっちりと西洋文化の中にあったわけです。そこから学んでいくことは遠回りではないのです。

ルネッサンスからきちんと「西洋音楽の審美感」を学んでいくことによって、きっと表現面や西洋音楽全体を把握するためのたくさんのアイデアを得ることができるのです。そういう講座にはなったとは思います。

次回は8月頃にまた松本ギター工房にて「ギター史講習会」の続きが予定されています。みなさん、情報をお待ちください!次回はこれに続いてバロック編にいくと思います。
 


 


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