さて、12/1になりますが、渋谷にある喫茶SMiLEさんでAcoustic Ladylandとしてライブをしてきました。ここでのライブは今年で3回目。
1月にAcoustic Ladylandのワンマン。
10月に「ねこぢた」としてライブ。
そして今回は3マンライブにブッキングさせていただきました!共演はA projectと後藤一哉さん。
セットリスト
1:perdido de amor(ルイス・ボンファ)
2:Adios Querida(セファルディー民謡)
3:Mas Alla(グロリア・エステファン)
4:Making Losing Better(ブリジット・セント・ジョン)
5:カロ・ミオ・ベン(ジョルダーニ)
6:他人の顔(武満徹)
7:恋人がサンタクロース(松任谷由実)
言語はなんと7ヶ国語です。ポルトガル語、ラディーノ語、スペイン語、英語、イタリア語、ドイツ語、日本語。
音楽のジャンルもボサノバ、ブリティッシュトラッドフォーク、歌謡曲、民族音楽、イタリア民謡、ポップスも…ほんとうに様々でした。
今回はかなり実験的な要素が強いレパートリーをかけてみました。ふつうならこんなレパートリーでギターと歌でやっているユニットないです。とはいえ、お客さんの反応はなぜか上々…「世界の車窓からを見ている感じだった」とか「あ、懐かしい曲!一緒に口ずさんでしまった」とか…「それぞれの言葉の響きと音楽にその国の風景を見るようだった」とか。。。ほんとうに嬉しい感想をいただきました。
実は僕としても今回ちょっとハーモニーアレンジとかリズムアレンジに新しいアイデア+既存のアレンジ&スパイスちょこっと…という感じであれこれ考えたライブでした。以下簡単にアレンジ上のポイントをあげておきます。
1:perdido de amor(ルイス・ボンファ):実はこれは九州で一緒に演奏した加藤くんがかなり忠実にボンファのギタープレイをコピーしてくれていたので、そのまんま使いました。ありがとう、加藤くん!とはいえ、僕なりにボンファの演奏をかなり聴き込みニュアンスをがっちりと盛り込みました。当日のライブ音源を聴きなおすと、なんだかバーデン・パウエルのような音で、いい感じのグルーヴ感がでています(ボンファじゃないじゃん!というツッコミは不要ですw)
2:Adios Querida(セファルディー民謡):これも九州でギターデュオ+歌でアレンジしたもの(soundcloudでリハ音源を聞けます)を基本にギター一本でできることを「残しました」。実はこの曲を普通にアレンジするとむちゃくちゃにシンプルなマイナー3コードで弾けてしまうので、そこから逃げるためにモード(旋法)でかなり煮込みました。
3:Mas Alla(グロリア・エステファン):これはかなり初期のライブでも行ったバージョンで、ほとんど編曲変化はありません。
4:Making Losing Better(ブリジット・セント・ジョン):キーはE♭。ですが、ひたすらに4弦開放弦をすこーしずつ鳴らし続けるという「ドローンアレンジ」にしてみました。これは実はAcoustic Ladylandのアレンジでは「Wの悲劇」あたりでは多用しているアレンジ法です。テンションのサウンドとしてではあく「濁り」=緊張感として非和声音を使います。簡単にいうと、主音(この場合はE♭)に対しての導音(この場合はD音)がずーっと裏で鳴り続けるという方法論です。
5:カロ・ミオ・ベン(ジョルダーニ):様々な演奏を聞きましたが、ド定番のコード進行で演奏されることがほとんどです。なので、けっこう細々変えました。サス4多用の、イングリッシュフォークミュージック風アレンジです。そのままの定番コード進行でアレンジするという意味ではギターではアレンジはかなり無意味です。ギターらしいアレンジにして、ギターで歌うとなかなかフォーキーでよいです。そして、イタリア歌曲の「えぐみ」が消えるとおもいます。実に素直な美しい旋律の輪郭だけを残せたとおもいます。
6:他人の顔(武満徹):これは日本語とドイツ語での歌詞があります。日本語でのアクセントとドイツ語のアクセントの置き方と、音の抜け感には大きな違いがあります。日本語ではmellowに。ドイツ語ではより「ワルツ」っぽい「抜け感」を大切に伴奏をつけていきました。
7:恋人がサンタクロース(松任谷由実):最初、こんなロックな進行…ギター一本でできるはずねーじゃん!って思っていましたが、流石ユーミン楽曲ですね、、、分数コードがたくさんある。それをギターでいかに「美味しく」弾くか。。。サビ部分はいい感じにアレンジできました。ブリッジ部分はかなりがっちりとリハーモナイズしました。実はギターで分数コードを綺麗に響かせるためにギターの開放弦をうまーく使うしかないと(僕は)考えています。押さえはけっこう面倒くさくなりますがww でも、結果として「編曲してみると、意外にうまくいっちゃった」という好例となります。また演奏してみたいなー。
…以上。こんな感じでライブ行いました。次回のAcoustic Ladylandのライブは現在計画中です。日程などでましたが、またおしらせしますので、宜しくお願いします。
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Acoustic Ladyland Live
石塚裕美(Vo.)と富川勝智(Gui.)によるユニット”Acoustic Ladyland”の音楽はミニマムでありながらマキシマム。「ギター一本と歌一人とは思えない」という多くの声が届く独自の音世界。
Acoustic Ladyland(石塚裕美&富川勝智)ってどんな音楽やっているんだろう?…という方は当ブログのライブレポート記事を御覧ください。今までのライブレポート御覧いただけます。
Acoustic Ladyland Vol.1 ライブレポ
Acoustic Ladyland Vol.2 ライブレポ
Acoustic Ladyland Vol.3 ライブレポ
Acoustic Ladyland Vol.4 ライブレポ
Acoustic Ladyland Vol.5 ライブレポ
Acoustic Ladyland Vol.6 ライブレポ
Acoustic Ladyland Vol.7 ライブレポ
Acoustic Ladyland Vol.8 ライブレポ
Acoustic ladyland Vol.9 ライブレポ
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