仕事場の資料書棚。
とある音楽理論書を探していたら、まるで探し物が出てこない。部屋の書棚にある音楽書だけでもざっと、2000冊はありそうな勢い。なので、探すとなかなか出てこないのですよ。
で、「とある音楽理論書」は見つからずに、ああこれは再読してもいいかなあー?って思った本を引っこ抜いてみた。
本棚は自分の脳内の地図だと思う。色々な情報を本から得て、それを脳内にしまって、たまに引き出す。引き出して少しずつ「自分のアイデア」になっていく。レッスンで使っている言葉や演奏で使っている音楽的なアイデアはそうやって築き上げられたものなのだ。
先ほど、全部をパラパラとめくって、流し読みしてみた。せっかくなので、軽く紹介すると共にどのあたりが今の僕の思考に影響を与えたのか整理してみる。
順不同。重要度は一切考慮しない。アマゾンでリンクがあるものは貼っておきますが、多分今は絶版になっているものも多いでしょうね。ごめんなさい。
では、一冊め。
増田宏三「指揮法&ウィンナーワルツ」
とにかく拍子のプロポーションが明確。音楽は「音符を弾くだけでは成立しない」と思っていた時期に、たくさんの方法論をもらった。
セイモア・バーンスタイン「心で弾くピアノ」
留学から戻ってきて、教え始めた時に本当に死ぬほど読んだ。練習方法のみならず、音楽を弾く意味や精神的な部分にまで、わかりやすく書いてくれている。数年前にバーンスタイン先生のドキュメンタリー映画がちょっと流行ったけれど、この本を読むほうがよりロジカルに音楽教育メソッドとしては理解できるんじゃないだろうか。
吉田雅夫「よい演奏をするために」
フルート奏者吉田先生の本。シュミッツの「演奏の原理」を吉田先生なりに解釈して読み解いたもの。ギターでは旋律の力学を説明してくれている本は皆無ですからねー。これは本当にわかりやすく、旋律の歌わせ方の理論を与えてくれました。
ピーター・バスティアン「音楽の霊性」
1994年に買っている。大学生の時だ。後ノリと前ノリなどの「グルーブ」を意識するようになった初めての本。これもまたテンポやアーティキュレーションという観点でも参考にしたことがたくさんある。今でも、この本で学んだことから少しずつ自分の形に整えている感じがしている。
ゲンリッヒ・ネイガウス「ピアノ演奏芸術」
バルセロナ留学中の師匠アレックス・ガロベー先生のおすすめ本。当時はネイガウス本人の演奏も入手困難。でも、本は出ていた。もちろんスペイン語で。必死で読んだ。読んだらアレックス先生が言っていることもなんとなくわかった。音楽の丁寧さと「息」の長さとか短さ…絶妙なバランスコントロールをしないと音楽は死んじゃうよ!っていうことを学べた本でした。ゲーテの引用とかばんばん出てくるので「ああ、西洋の知識人だなあ」っていう感じがむちゃくちゃする本です。
実はゲーテ読まねば!!!って思った最初の本かもしれません 苦笑。
東川清一「シャープとフラットのはなし」
読譜の感覚が変わりました。シャープはシ、フラットはファ。そして、シとファのベクトルを考えることはとても大切ですよね。そんなシンプルなところを深ーく掘り下げた本。微妙なピッチ感にも敏感になれるかもしれませんね。
マティス・リュシー「音楽のリズム」
割と強引なところもあるけど、よくまとまっている本。音楽の拍節と、横の流れ(旋律)と和声と、アクセントをうまくからみ合わせて「最終的な表現になる」ということがよくわかります。やってみないとわからないロジックではあるのですが、割とこの分解された考え方は生徒に教える時にとても役立っています。
ジョン・W・デュアルテ「ギターのためのメロディーとハーモニー」
(詳細)
これはアマゾンにはなかったです。図書検索のリンクを貼っておきました。これは大学生の時に読みたおした本です。今でもたまによみます。復刊したらいいのに・・・と思うクラシックギター本第一位です。
全て譜例はギター曲。ある程度理論を勉強した人であれば、「ああ、あのギターの曲のあの部分は”終止の四六”だったのかー!」とか具体例がたくさん。
てな訳で、こんな感じです。もちろん、これが「僕に影響を与えた音楽書ベスト8」って訳ではありません。他に上げていけば、100冊くらいは紹介できますし、現在も増えています。音楽書って面白いんですよ。本屋に行って真っ先に行くのが音楽書のコーナー。立ち読みして「これは!」っていうのは一箇所でもあれば買います。
本棚は脳内の地図です。だから、図書館には行きません。相当入手困難な書籍でない限りは、買うことが大切。だって、脳内ですもの。
たまに、脳内公開してみましょうかね。しかし、ほとんどギター関係の本なかったですねー。音楽理論や表現理論はやはり他の楽器のものがわかりやすく丁寧ですね。いずれ、自分で表現法のテキストは書いてみたいなーとは思っておりますが・・・
とある音楽理論書を探していたら、まるで探し物が出てこない。部屋の書棚にある音楽書だけでもざっと、2000冊はありそうな勢い。なので、探すとなかなか出てこないのですよ。
で、「とある音楽理論書」は見つからずに、ああこれは再読してもいいかなあー?って思った本を引っこ抜いてみた。
本棚は自分の脳内の地図だと思う。色々な情報を本から得て、それを脳内にしまって、たまに引き出す。引き出して少しずつ「自分のアイデア」になっていく。レッスンで使っている言葉や演奏で使っている音楽的なアイデアはそうやって築き上げられたものなのだ。
先ほど、全部をパラパラとめくって、流し読みしてみた。せっかくなので、軽く紹介すると共にどのあたりが今の僕の思考に影響を与えたのか整理してみる。
順不同。重要度は一切考慮しない。アマゾンでリンクがあるものは貼っておきますが、多分今は絶版になっているものも多いでしょうね。ごめんなさい。
では、一冊め。
増田宏三「指揮法&ウィンナーワルツ」
とにかく拍子のプロポーションが明確。音楽は「音符を弾くだけでは成立しない」と思っていた時期に、たくさんの方法論をもらった。
セイモア・バーンスタイン「心で弾くピアノ」
留学から戻ってきて、教え始めた時に本当に死ぬほど読んだ。練習方法のみならず、音楽を弾く意味や精神的な部分にまで、わかりやすく書いてくれている。数年前にバーンスタイン先生のドキュメンタリー映画がちょっと流行ったけれど、この本を読むほうがよりロジカルに音楽教育メソッドとしては理解できるんじゃないだろうか。
吉田雅夫「よい演奏をするために」
フルート奏者吉田先生の本。シュミッツの「演奏の原理」を吉田先生なりに解釈して読み解いたもの。ギターでは旋律の力学を説明してくれている本は皆無ですからねー。これは本当にわかりやすく、旋律の歌わせ方の理論を与えてくれました。
ピーター・バスティアン「音楽の霊性」
1994年に買っている。大学生の時だ。後ノリと前ノリなどの「グルーブ」を意識するようになった初めての本。これもまたテンポやアーティキュレーションという観点でも参考にしたことがたくさんある。今でも、この本で学んだことから少しずつ自分の形に整えている感じがしている。
ゲンリッヒ・ネイガウス「ピアノ演奏芸術」
バルセロナ留学中の師匠アレックス・ガロベー先生のおすすめ本。当時はネイガウス本人の演奏も入手困難。でも、本は出ていた。もちろんスペイン語で。必死で読んだ。読んだらアレックス先生が言っていることもなんとなくわかった。音楽の丁寧さと「息」の長さとか短さ…絶妙なバランスコントロールをしないと音楽は死んじゃうよ!っていうことを学べた本でした。ゲーテの引用とかばんばん出てくるので「ああ、西洋の知識人だなあ」っていう感じがむちゃくちゃする本です。
実はゲーテ読まねば!!!って思った最初の本かもしれません 苦笑。
東川清一「シャープとフラットのはなし」
読譜の感覚が変わりました。シャープはシ、フラットはファ。そして、シとファのベクトルを考えることはとても大切ですよね。そんなシンプルなところを深ーく掘り下げた本。微妙なピッチ感にも敏感になれるかもしれませんね。
マティス・リュシー「音楽のリズム」
割と強引なところもあるけど、よくまとまっている本。音楽の拍節と、横の流れ(旋律)と和声と、アクセントをうまくからみ合わせて「最終的な表現になる」ということがよくわかります。やってみないとわからないロジックではあるのですが、割とこの分解された考え方は生徒に教える時にとても役立っています。
ジョン・W・デュアルテ「ギターのためのメロディーとハーモニー」
(詳細)
これはアマゾンにはなかったです。図書検索のリンクを貼っておきました。これは大学生の時に読みたおした本です。今でもたまによみます。復刊したらいいのに・・・と思うクラシックギター本第一位です。
全て譜例はギター曲。ある程度理論を勉強した人であれば、「ああ、あのギターの曲のあの部分は”終止の四六”だったのかー!」とか具体例がたくさん。
てな訳で、こんな感じです。もちろん、これが「僕に影響を与えた音楽書ベスト8」って訳ではありません。他に上げていけば、100冊くらいは紹介できますし、現在も増えています。音楽書って面白いんですよ。本屋に行って真っ先に行くのが音楽書のコーナー。立ち読みして「これは!」っていうのは一箇所でもあれば買います。
本棚は脳内の地図です。だから、図書館には行きません。相当入手困難な書籍でない限りは、買うことが大切。だって、脳内ですもの。
たまに、脳内公開してみましょうかね。しかし、ほとんどギター関係の本なかったですねー。音楽理論や表現理論はやはり他の楽器のものがわかりやすく丁寧ですね。いずれ、自分で表現法のテキストは書いてみたいなーとは思っておりますが・・・