さて、9月の終わり頃、左腕の不調(一時期は全く腕が上がらなくなった!)で、いくつか仕事をキャンセルしました。

症状名としては「石灰沈着性腱板炎」ということになります。簡単にいうと元々腱板という部分(体の肩の部分)に石灰が沈着して炎症を起こしており、それが悪化。腕を上げたり、横に広げたりすることが全くできなくなりました。
スクリーンショット 2024-10-10 23.19.23







ジョギング中に転倒。左腕で庇うように地面に手をつきましたが、それがきっかけでした。

整形外科へ行き、診断してもらい「石灰沈着性腱板炎」とわかりました。その場で処置をしてもらい、お薬も処方されて、1週間程度で回復の目処が経ちました。「回復」と言っても普段と同じ程度に”ギターが弾ける”という状態のことです。

多分、石灰はついたまんまなのでしょうし。おそらく腱板自体、年齢とともに劣化していくものなので、のんびりと付き合っていくしかないでしょう。ストレッチとか栄養面に気をつけながらね。

というわけで、とりあえず「左腕」は普通に使えてます。もちろん1週間強まともにギター練習できていなかったの鈍っておりますが 苦笑。

ご心配かけた皆様へのご報告でした。

似たような症状の方は結構いるでしょうし、「あれ?五十肩かな?」とか「体硬くなったのかな?」とか同じ悩みを抱えている方も多いのかもしれません。

とりあえず、ギターを弾く方の参考になればと思い、転んでから最近までの日記を公開しておきますね。

9/23

ジョギング中転ぶ。右膝出血。左手で体を受け止める。擦り傷だけ絆創膏で治療。その晩は傷の痛みのみ。


9/24 

朝起きたら、右脚が動きにくい。曲げ伸ばしのときに痛み。左腕にも違和感。外転して持ち上げると、上腕に激痛。午前中の洗足音大の授業はなんとかギター弾けた。午後一度帰宅して膝の傷の絆創膏貼り直し。そこから夜まで渋谷の教室でレッスンだったが、右脚のこわばりと、左腕があがらないので、ほぼ口頭でレッスン。

夜湿布をたくさん貼り、寝るがジンジンして寝付けない。とりあえず翌日のリハは流してもらう。リスケ。


9/25

午前は様子見。とにかく左腕のほうが怖い。骨折?腱板損傷?…いろいろ考える。ちょうどカイロの予約はいっていたので、とりあえず行く。先生、「今日はがっちりいじれないなー」と。でも、痛みのある箇所の判明作業をしてくれる。その周辺の筋のマッサージはしてくれる。あと、電気いれる。細胞の活性化はしてくれるので、壊れた筋組織を再生する役割はしてくれるはずとのこと。骨折やひびはなさそうとのこと。もしかしたら腱板損傷か、関節唇の損傷かなー?とのこと。とりあえず整形外科で調べてもらうことをすすめられる。

渋谷で夜までやってる整形外科があったので、19時ごろにいく。レントゲンとって骨折は確認できないとのこと。腱板のところに白い粒が数点。直接スキャナーして詳しく見せてもらうと、石灰が確認できる。腱板に石灰が溜まってしまう「石灰吸着性腱板炎」。転倒の衝撃でもともとあった炎症がつよくなったとの見立て。すでに石灰は沈着して微弱な炎症は起こっていたはずとのこと。それが転倒で爆発!

とりあえずステロイド打つ。

「結構いたいですよー。我慢してくださいねー」とか言われたけど、全然痛くない。うまいのね、注射。待合のひとはかなり五十肩や筋痛めてる感じの人がおおそうな雰囲気。

飲み薬(ロキソニン)も処方され、また2週間後に経過をみてもらうことに。

炎症が治れば動くようにはなりますとのことなので、それでいくしかない。逆に言えば、正体が判明してちょっと安心。

カイロの先生のアドバイスにしたがい、寝る時の姿勢や普段の生活(三角巾でつる)も気をつけることにする。

痛みは減ってきているので、寝ることはできた。


9/26

起床して、右脚はほぼ完治。左腕の痛みも和らいでいる。動かすとまだ痛いが、すこし可動域は増えている。

すこしレッスンで弾いてみる。DUOの曲。ゴイェスカスの間奏曲。普通の構えだと、7ポジションまでしか左腕が上がらない。なので、ギター全体を右脚方向にずらす。そうすれば、3ポジションくらいまでは楽に弾ける。だけど、右手弾弦位置はむっちゃくちゃスルタスト。というより完全に指板上。

でも弾いてみるとそれなりに音はでるので、合わせはできる。楽譜を読み直しローポジションのところをハイポジションに置き換えたり。炎症を抑えつつ少しずつ可動域を広げていくしかなさそう。

すこしずつストレッチをしていくこととする。

夜は晩酌できないのがつらい。痛み止めのロキソニンのんでるから、酒飲んでラリっちゃったら困るし。なのでノンアルコールビール祭り。もちろんそのまえに楽譜作成とかのパソコン仕事も進める。ギター弾けなくてもこの手の仕込み作業は進めておかないと。逆に考えれば、そのための時間だと思っておこう。

ダイソーで買ってきたクッションに左腕を置いて寝る。腕の重さで患部に負荷をかけないようにというカイロの先生のアドバイス。


9/27

痛みはひいてきた。可動域もこころなしか増えている。

ネットで見つけた、たてやま整形外科の「五十肩ストレッチ」をすこしずつ。


五十肩 / 腱板損傷|炎症が起こり、痛みと運動障害が現れる状態の総称です。


とりあえず腱板損傷ではないが、にたようなものだろう。

昼前、大学の副科のレッスンに向かう。その合間に日曜に行うワークショップの中止の手続き。さすがに音階がテーマなので、左手の動きがみせられないと厳しい。

午後要町の現代ギター社でのレッスン。午前中のストレッチがきいてきたのか、腕60度くらいまであがる。ギターは5ポジションまでいける!

お昼にカレー蕎麦たべたらレンゲももちあげられるようになった。リュック、左肩にとおせるようにもなった(ただし外す時は右手で)。

夜になってより可動域も広がった気がする。アニードの独奏曲など3ポジションまで使う曲でも弾けるようになってきた。ただしまだごわごわした感覚がポジション移動のときにある。それでも最初に比べればギター弾けるという光明が見えた気がする。嬉しい。調子に乗らず、ストレッチと安静に気をつけながら様子みるかー。

夜3時間ほど楽譜をつくる作業をパソコンでしたが、腕を前に伸ばすアクションも楽になってきた。

晩酌。といってもノンアルコールビール祭り。オールフリーがやはりトマトジュース感。やはりスーパードライゼロがいまのところベスト?


9/28

土曜日である。朝から夜までびっしりとレッスン詰まっている曜日なので、これをのりきれるかーとか考えていたが、朝起きた時から左腕の様子は実に良い。スムーズに手が「前にならえ」の位置までくる。まだ肩付近にごわごわゴキゴキ感はあるけれど。

夕方12名ほどレッスンおわって、結果として全員のレッスンで結局ギター弾いてできた。つまり普通にローポジションまで腕が上げられたということ。でも、ポジションダウンのときに腕に痛みがはしる。でも、とりあえず普通にギターを構えられるのは嬉しい!

夜は腕をやすめつつストレッチ。すれば確実に効果がある。お風呂で頭をそれなりに洗える。


9/29

午後からアンサンブル指導。基本口頭で指導できるが、運指などはお手本を示せる。メンバーに症状名をつたえて、現況報告。

とりあえず頭の高さまでは腕は上げられる。横に持ち上げるのはまだ指先が腹より上のレベル。


9/30

本日は楽譜作成や仕込み日であった。朝から楽譜つくったり、練習したり。まだ本調子ではないが、ギターは弾ける。

身体の横に腕を持ち上げることができるようになってきた。いままではペンギンみたいな角度だったけど、肩くらいまではあがる。


10/1

発症より1週間。まだ荷物多いと危険かなーと思い、大学の授業は軽めの荷物で行く。ふつうに授業はできるけど、満員電車とかでぐっと押されたりすると「いたー!」ってなるときがある。荷物少なめにしてよかった。

午後は10名ほどレッスン。普通にレッスンで弾く分には問題なし。夜11時までレッスンしても、左腕に違和感なし。寝る前には左腕を回せるようにはなった。すこし筋がぴりっとするときはあるが、少しずつストレッチの効果もでているのだろう。


10/2

先輩ギタリストから個人的にメッセージをもらう。右手肩に同じ症状があったとのこと。数年はまともに弾けなかったらしい。

腱板を酷使して弱くなるとそれを補強するために石灰がたまるらしい。でも、石灰がつくとそこに炎症がおこり腕がうごかなくという理屈(?)らしい。

身体の側の言い分としては「腕使いすぎだよー→使わんように石灰でかためてやるよ」というロジックなのだが、結果動きが抑制されるのだから困ったもんだ。

午後ヴァイオリンとのリハーサル。そのあと個人的な練習。6時間くらいぶっ続けで弾いても大丈夫。もちろん1週間まともには弾けてないので、にぶってはいるが。

痛みもないので、ロキソニン服用は夜からやめてみる。


10/3

ギタートリオのリハーサル。まったく普通に動く。午後レッスンしてから両手指のリハビリ。ギター演奏用のね。


以下引用


https://karada-seikotu.com/%E7%9F%B3%E7%81%B0%E6%B2%88%E7%9D%80%E6%80%A7%E8%85%B1%E6%9D%BF%E7%82%8E%E3%80%90%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%81%A8%E7%97%87%E7%8A%B6%E3%80%91%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E7%9A%84%E3%81%AA%E6%B2%BB%E7%99%82%E6%B3%95/


「この病気は、主に急性期と慢性期の2つのフェーズに分かれます。急性期では、突然の激しい痛みが特徴です。これは石灰が急に溶け出し、腱板や周囲の組織に強い炎症を引き起こすためです。この時期には、肩の動きが著しく制限され、日常生活に大きな支障をきたします。」


なるほど、最初のころの激しい痛みは「石灰が溶けだしたため」だったのかー。


10/4

昨晩はたっぶり寝た。起きて少し左手腕にゴワゴワ感は残るもののストレッチ少ししたらスムーズになった。不思議なもので、左肩壊して、自主リハビリしていたら左手肩のほうが柔軟性がでてきた。右手で同じストレッチしても左手ほどスムーズじゃないこともおおい。今日から少しずつ右手も同じストレッチしてみよう。


10/5

知り合いがフィジオテラピー治療器を貸してくれる。微弱な電流を流す機械らしい。割合じわじわ効く感じがする。


以上、とりあえずメモ程度につけた日記からの引用でした。

今日の時点では湿布もロキソニンも飲んでません。なんとなく左肩に重さは残っていますが、ギターも普通に弾けていますし、日常生活も普段通り。

それでも、腱板の健康には気をつけないといけませんねー。いずれにせよギタリストって左腕上げっぱなしなので、肩の部分には負担をかけているのでしょうね。普段からストレッチとか栄養面とか気をつけていかないといけないのでしょうね。

それにしても普段お目にかからない「石灰沈着性腱板炎」という名前。色々と調べて、結構勉強になりました。再度”爆発”しないように、普段の生活気をつけます!