ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

ギター奏法

2019.8 新サイトOPEN!
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※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

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明日はワークショップ!〜音階の基礎の基礎やりまーす!

明日は9月に中止してしまった「音階」についてのワークショップを行います。




音階の基礎的な部分を楽典的な部分から説明していきます。指板のシステムも見えてくると音階練習の捉え方が変わりますよー!

朝早いですが(9:30から)、早起きは三文のなんちゃらと言いますから。お待ちしております。

じっくりと学ぶには午前中が一番!



基礎練習としてのスケール〜動画アップしましたー

現代ギター誌へ「ホセ・ルイス・ゴンサレス ギターテクニックノート講座」というものを連載して、あっという間に一年過ぎました。
今発売されている2024年11月で14回目の連載。




毎回連載と連動で動画を上げています。アップしましたので是非みなさんご覧ください。欲を言えば両方読むとなるほどーとわかる内容となっています。もっと欲を言えば、第一回目の連載から読んで、動画もみておくと「腕の連動ってこうなっているのかー」とかあれこれわかってきます。

とりあえず14回目の動画、是非ご覧ください。




スケールについては第13回からの動画を見ていただけると、音楽的な意味もわかって良いとは思います。



大切なのは音程感です。これを踏まえて音階練習を行なっていくと格段に音楽表現のセンスが上がります。そしてこれをギターという楽器の指板のシステムの中で目で見えるようになってくることも大切です(ビジュアライズ)。

もう少しだけ音階についての連載は続きますので、是非お付き合いください。

そして、是非余裕のある方はこの段階で第一回からの連載を復習してみるとたくさんの発見があると思います。腕の使い方、体幹の使い方…諸々含めて練習を進めていくとスケール練習の中でたくさんのものが学べるということがわかるはずです。

結論から言えば「山ほど練習しましょう!」ってことなのですが、少しだけ頭を使ってくださいませ。頭だけで理解してもダメですよ。とりあえず楽器と向かい合ってやってみること。そっちの方が先です。


肩の故障について〜石灰沈着性腱板炎

さて、9月の終わり頃、左腕の不調(一時期は全く腕が上がらなくなった!)で、いくつか仕事をキャンセルしました。

症状名としては「石灰沈着性腱板炎」ということになります。簡単にいうと元々腱板という部分(体の肩の部分)に石灰が沈着して炎症を起こしており、それが悪化。腕を上げたり、横に広げたりすることが全くできなくなりました。
スクリーンショット 2024-10-10 23.19.23







ジョギング中に転倒。左腕で庇うように地面に手をつきましたが、それがきっかけでした。

整形外科へ行き、診断してもらい「石灰沈着性腱板炎」とわかりました。その場で処置をしてもらい、お薬も処方されて、1週間程度で回復の目処が経ちました。「回復」と言っても普段と同じ程度に”ギターが弾ける”という状態のことです。

多分、石灰はついたまんまなのでしょうし。おそらく腱板自体、年齢とともに劣化していくものなので、のんびりと付き合っていくしかないでしょう。ストレッチとか栄養面に気をつけながらね。

というわけで、とりあえず「左腕」は普通に使えてます。もちろん1週間強まともにギター練習できていなかったの鈍っておりますが 苦笑。

ご心配かけた皆様へのご報告でした。

似たような症状の方は結構いるでしょうし、「あれ?五十肩かな?」とか「体硬くなったのかな?」とか同じ悩みを抱えている方も多いのかもしれません。

とりあえず、ギターを弾く方の参考になればと思い、転んでから最近までの日記を公開しておきますね。

9/23

ジョギング中転ぶ。右膝出血。左手で体を受け止める。擦り傷だけ絆創膏で治療。その晩は傷の痛みのみ。


9/24 

朝起きたら、右脚が動きにくい。曲げ伸ばしのときに痛み。左腕にも違和感。外転して持ち上げると、上腕に激痛。午前中の洗足音大の授業はなんとかギター弾けた。午後一度帰宅して膝の傷の絆創膏貼り直し。そこから夜まで渋谷の教室でレッスンだったが、右脚のこわばりと、左腕があがらないので、ほぼ口頭でレッスン。

夜湿布をたくさん貼り、寝るがジンジンして寝付けない。とりあえず翌日のリハは流してもらう。リスケ。


9/25

午前は様子見。とにかく左腕のほうが怖い。骨折?腱板損傷?…いろいろ考える。ちょうどカイロの予約はいっていたので、とりあえず行く。先生、「今日はがっちりいじれないなー」と。でも、痛みのある箇所の判明作業をしてくれる。その周辺の筋のマッサージはしてくれる。あと、電気いれる。細胞の活性化はしてくれるので、壊れた筋組織を再生する役割はしてくれるはずとのこと。骨折やひびはなさそうとのこと。もしかしたら腱板損傷か、関節唇の損傷かなー?とのこと。とりあえず整形外科で調べてもらうことをすすめられる。

渋谷で夜までやってる整形外科があったので、19時ごろにいく。レントゲンとって骨折は確認できないとのこと。腱板のところに白い粒が数点。直接スキャナーして詳しく見せてもらうと、石灰が確認できる。腱板に石灰が溜まってしまう「石灰吸着性腱板炎」。転倒の衝撃でもともとあった炎症がつよくなったとの見立て。すでに石灰は沈着して微弱な炎症は起こっていたはずとのこと。それが転倒で爆発!

とりあえずステロイド打つ。

「結構いたいですよー。我慢してくださいねー」とか言われたけど、全然痛くない。うまいのね、注射。待合のひとはかなり五十肩や筋痛めてる感じの人がおおそうな雰囲気。

飲み薬(ロキソニン)も処方され、また2週間後に経過をみてもらうことに。

炎症が治れば動くようにはなりますとのことなので、それでいくしかない。逆に言えば、正体が判明してちょっと安心。

カイロの先生のアドバイスにしたがい、寝る時の姿勢や普段の生活(三角巾でつる)も気をつけることにする。

痛みは減ってきているので、寝ることはできた。


9/26

起床して、右脚はほぼ完治。左腕の痛みも和らいでいる。動かすとまだ痛いが、すこし可動域は増えている。

すこしレッスンで弾いてみる。DUOの曲。ゴイェスカスの間奏曲。普通の構えだと、7ポジションまでしか左腕が上がらない。なので、ギター全体を右脚方向にずらす。そうすれば、3ポジションくらいまでは楽に弾ける。だけど、右手弾弦位置はむっちゃくちゃスルタスト。というより完全に指板上。

でも弾いてみるとそれなりに音はでるので、合わせはできる。楽譜を読み直しローポジションのところをハイポジションに置き換えたり。炎症を抑えつつ少しずつ可動域を広げていくしかなさそう。

すこしずつストレッチをしていくこととする。

夜は晩酌できないのがつらい。痛み止めのロキソニンのんでるから、酒飲んでラリっちゃったら困るし。なのでノンアルコールビール祭り。もちろんそのまえに楽譜作成とかのパソコン仕事も進める。ギター弾けなくてもこの手の仕込み作業は進めておかないと。逆に考えれば、そのための時間だと思っておこう。

ダイソーで買ってきたクッションに左腕を置いて寝る。腕の重さで患部に負荷をかけないようにというカイロの先生のアドバイス。


9/27

痛みはひいてきた。可動域もこころなしか増えている。

ネットで見つけた、たてやま整形外科の「五十肩ストレッチ」をすこしずつ。


五十肩 / 腱板損傷|炎症が起こり、痛みと運動障害が現れる状態の総称です。


とりあえず腱板損傷ではないが、にたようなものだろう。

昼前、大学の副科のレッスンに向かう。その合間に日曜に行うワークショップの中止の手続き。さすがに音階がテーマなので、左手の動きがみせられないと厳しい。

午後要町の現代ギター社でのレッスン。午前中のストレッチがきいてきたのか、腕60度くらいまであがる。ギターは5ポジションまでいける!

お昼にカレー蕎麦たべたらレンゲももちあげられるようになった。リュック、左肩にとおせるようにもなった(ただし外す時は右手で)。

夜になってより可動域も広がった気がする。アニードの独奏曲など3ポジションまで使う曲でも弾けるようになってきた。ただしまだごわごわした感覚がポジション移動のときにある。それでも最初に比べればギター弾けるという光明が見えた気がする。嬉しい。調子に乗らず、ストレッチと安静に気をつけながら様子みるかー。

夜3時間ほど楽譜をつくる作業をパソコンでしたが、腕を前に伸ばすアクションも楽になってきた。

晩酌。といってもノンアルコールビール祭り。オールフリーがやはりトマトジュース感。やはりスーパードライゼロがいまのところベスト?


9/28

土曜日である。朝から夜までびっしりとレッスン詰まっている曜日なので、これをのりきれるかーとか考えていたが、朝起きた時から左腕の様子は実に良い。スムーズに手が「前にならえ」の位置までくる。まだ肩付近にごわごわゴキゴキ感はあるけれど。

夕方12名ほどレッスンおわって、結果として全員のレッスンで結局ギター弾いてできた。つまり普通にローポジションまで腕が上げられたということ。でも、ポジションダウンのときに腕に痛みがはしる。でも、とりあえず普通にギターを構えられるのは嬉しい!

夜は腕をやすめつつストレッチ。すれば確実に効果がある。お風呂で頭をそれなりに洗える。


9/29

午後からアンサンブル指導。基本口頭で指導できるが、運指などはお手本を示せる。メンバーに症状名をつたえて、現況報告。

とりあえず頭の高さまでは腕は上げられる。横に持ち上げるのはまだ指先が腹より上のレベル。


9/30

本日は楽譜作成や仕込み日であった。朝から楽譜つくったり、練習したり。まだ本調子ではないが、ギターは弾ける。

身体の横に腕を持ち上げることができるようになってきた。いままではペンギンみたいな角度だったけど、肩くらいまではあがる。


10/1

発症より1週間。まだ荷物多いと危険かなーと思い、大学の授業は軽めの荷物で行く。ふつうに授業はできるけど、満員電車とかでぐっと押されたりすると「いたー!」ってなるときがある。荷物少なめにしてよかった。

午後は10名ほどレッスン。普通にレッスンで弾く分には問題なし。夜11時までレッスンしても、左腕に違和感なし。寝る前には左腕を回せるようにはなった。すこし筋がぴりっとするときはあるが、少しずつストレッチの効果もでているのだろう。


10/2

先輩ギタリストから個人的にメッセージをもらう。右手肩に同じ症状があったとのこと。数年はまともに弾けなかったらしい。

腱板を酷使して弱くなるとそれを補強するために石灰がたまるらしい。でも、石灰がつくとそこに炎症がおこり腕がうごかなくという理屈(?)らしい。

身体の側の言い分としては「腕使いすぎだよー→使わんように石灰でかためてやるよ」というロジックなのだが、結果動きが抑制されるのだから困ったもんだ。

午後ヴァイオリンとのリハーサル。そのあと個人的な練習。6時間くらいぶっ続けで弾いても大丈夫。もちろん1週間まともには弾けてないので、にぶってはいるが。

痛みもないので、ロキソニン服用は夜からやめてみる。


10/3

ギタートリオのリハーサル。まったく普通に動く。午後レッスンしてから両手指のリハビリ。ギター演奏用のね。


以下引用


https://karada-seikotu.com/%E7%9F%B3%E7%81%B0%E6%B2%88%E7%9D%80%E6%80%A7%E8%85%B1%E6%9D%BF%E7%82%8E%E3%80%90%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%81%A8%E7%97%87%E7%8A%B6%E3%80%91%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E7%9A%84%E3%81%AA%E6%B2%BB%E7%99%82%E6%B3%95/


「この病気は、主に急性期と慢性期の2つのフェーズに分かれます。急性期では、突然の激しい痛みが特徴です。これは石灰が急に溶け出し、腱板や周囲の組織に強い炎症を引き起こすためです。この時期には、肩の動きが著しく制限され、日常生活に大きな支障をきたします。」


なるほど、最初のころの激しい痛みは「石灰が溶けだしたため」だったのかー。


10/4

昨晩はたっぶり寝た。起きて少し左手腕にゴワゴワ感は残るもののストレッチ少ししたらスムーズになった。不思議なもので、左肩壊して、自主リハビリしていたら左手肩のほうが柔軟性がでてきた。右手で同じストレッチしても左手ほどスムーズじゃないこともおおい。今日から少しずつ右手も同じストレッチしてみよう。


10/5

知り合いがフィジオテラピー治療器を貸してくれる。微弱な電流を流す機械らしい。割合じわじわ効く感じがする。


以上、とりあえずメモ程度につけた日記からの引用でした。

今日の時点では湿布もロキソニンも飲んでません。なんとなく左肩に重さは残っていますが、ギターも普通に弾けていますし、日常生活も普段通り。

それでも、腱板の健康には気をつけないといけませんねー。いずれにせよギタリストって左腕上げっぱなしなので、肩の部分には負担をかけているのでしょうね。普段からストレッチとか栄養面とか気をつけていかないといけないのでしょうね。

それにしても普段お目にかからない「石灰沈着性腱板炎」という名前。色々と調べて、結構勉強になりました。再度”爆発”しないように、普段の生活気をつけます!


ギターの調弦と音階

現代ギター10月号が発売されております。
僕が書いている「ホセ・ルイス・ゴンサレス ギターテクニックノート講座」もとうとう13回目の連載となりました。今回は長音階について説明しております。



連動の動画も公開されております。





ギターの調弦ってチューナーでやる人が最近は多いですが、昔ながらの方法でもたまーにやっておくと今回の内容はよく理解できるのではないかと。

これね↓

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隣接する弦の音程関係を理解する上でもこの調弦方法は普段からやっておくと良いとは思います(個人的にはチューナー使わない場合でも別の調弦法使いますが…)。

そして、9/29の日曜ワークショップはこれに連動した内容にします。




音階苦手だなーとか、いまいちギターの指板から音が見えてこないんだよなーという方は是非ご参加ください。



第二回「ギターワークアウト〜テクニックの極意!」講座、出席ありがとうございましたー

現代ギター社GGショップセミナーの「ギターワークアウト〜テクニックの極意!」講座の2回目をやってきました。今回もたくさん集まってくださり嬉しい!
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今回の内容は大まかに二つです。「アポヤンドとアルアイレの用法」と「指板和声の導入」。
裏テーマとしては「ギター史上の巨匠が使った知られざるテクニック」と「音程感」といったところ。

アポヤンドとアルアイレの関節の使い方と違いを説明しました。動きの起点となる関節は一緒です(MP関節)が、PIP関節のコントロールでアルアイレ度合い(?)が変化します。
また腕とのリンクの肝はCM関節であるということも軽く説明。

支えとしてのp指とa指のアポヤンドも説明しました。これはほとんどの人が知らないテクニックかもしれません(セゴビアやリョベートといった巨匠がうまく利用していることは自明です)。このあたりが体得できてくると、腕のバランス(特に前腕)が良くなってきます。安定したタッチが可能になってきますし、指先と腕のつながりも感じられるようになり、エネルギーロスが減ります。


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指板和声については、簡単に楽典的な知識の確認からスタート。そしてギターの調弦上の部分から導き出される「度数」の探し方を見ていきました。
クラシックギターで使用される度数はやはり3度や6度がメインとなります。指板上で3度や6度がパッと目に入るようになると良いなあと。
オクターブや5度も同様です。

押弦した音を見た時にビジュアルとして「あ、これは5度だな」とか「これは3度かな?」と気づけるようになると音楽が見えてくる。そして、この度数のキャラクターが捉えられてくると、旋律を弾く際にも、和音の響きを感じる際にも、音楽が見えやすくなります。

なので、裏テーマは「音程感」というわけ。

ギターの調弦が「4度調弦」という部分にとても意味があるわけですが、そのあたりのギターの指板のロジックが見えてくると、隣接する2弦の間での度数はすぐにわかってきます。
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最後のGコードの構成音のマジックが1番受けが良かったかもしれません。イギリスのトラディショナルフォークのギタリストが好む和音構成にはどことなく中世やルネッサンス音楽の香りがする…といった話。

おそらくギターの調弦と3度と6度の重要性を最も重視したのはF.ソルではあると思います。それは教本を読み解いていけばわかる。それ以前の音楽では割と4度や5度に重さを置いていたのかも。ギター史がわかってくると、そのあたりのギター指板上の見え方も変化してきます。

ワークアウト講座はもちろん技術の講座ですが、最終的にはギターの書法と結びついていくものでなくてはなりません。そのようにワークアウトブックは作ったので、そのあたりの説明をより詳しく講座ではやっています。

2024ワークアウト講座3回目






















次回は6/9です。左手のバランスについてじっくりやっていきます。音を繋いで行く方法。興味ある方はぜひお申し込みください。お問い合わせ&予約は現代ギター社GGショップまで!
03-3530-5342
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